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農業法人の2代目はサラリーマン社長、働き方改革で第2の発展期へ

吉田 忠則

ライター:

農業法人の2代目はサラリーマン社長、働き方改革で第2の発展期へ

農業法人が初めてトップ交代をする際に、課題になることが多いのが社内の管理体制の確立だ。初代が創意と工夫で築いた経営を、持続可能なものにする仕組みが必要になるからだ。ハーブを生産するポタジェガーデン(埼玉県羽生市)の2代目社長、平田智康(ひらた・ともやす)さんに話を聞いた。

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経営のバトンは親族ではなく社員へ

ポタジェガーデンは設立が1987年。創業者はカメラマンをしていた人で、料理の撮影でハーブと出会い、そのとりこになった。ハーブの仕入れ販売からスタートし、1990年代半ばに0.3ヘクタール弱の農場を開いた。

その後、日本におけるハーブ栽培の草分け的な存在として事業を拡大。農場は現在、埼玉県羽生市や同久喜市などにあり、パートを含めて約100人が働いている。面積は30ヘクタールと、ハーブ農場では有数の規模だ。

看板

ポタジェガーデン本社の看板

平田さんは大手種苗会社で働いた後、約15年前にポタジェガーデンに入った。代表権のない社長になったのが2022年3月。その1年後には創業者に代わって代表権を付与され、経営のかじ取りを完全に任された。

代々の農家なら、息子に経営のバトンを託すのが一般的。非農家がつくった農業法人でも、親族に継がせることがある。これに対し、ポタジェガーデンの創業者は社員の中から2代目を選んだ。家業という感覚が薄かったからかもしれない。

ではなぜ先代は平田さんに白羽の矢を立てたのか。社長になる前の平田さんの取り組みを通して、そのことを考えてみたいと思う。浮かび上がるのは、事業を切り開いた創業者とは別の、2代目に求められる役割だ。

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