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日本が誇る淡路島たまねぎ。ブランド維持の背景に省エネ・低コストの病害対策

日本が誇る淡路島たまねぎ。ブランド維持の背景に省エネ・低コストの病害対策

たまねぎ出荷量全国第3位の兵庫県。その耕地面積の90%以上を占める淡路島は「淡路島たまねぎブランド」を確立し、市場からも大きな支持を得ています。収穫までに8ヶ月もの栽培期間を要する「淡路島たまねぎ」は、徹底した病害虫対策が必須。兵庫県立農林水産技術総合センターの専門研究員・西口真嗣(しんじ)さんは、「『ダコニール1000』は育苗期の予防防除に効果を発揮し、省力化・低コストの観点からも農家の助けになる」と太鼓判を押します。病害虫を発生させないポイントや、地域一丸となって農作物のブランド力を強化する取り組みについて、詳しいお話を伺いました。

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130年続くブランドたまねぎ 唯一無二の美味しさのワケ

兵庫県の観光地として再び注目を集めている淡路島。洲本市・淡路市・南あわじ市の3市で構成され、総面積592.6平方キロメートルの瀬戸内海最大の細長い島です。

淡路島は農業、酪農ともに盛んな地域で、特産物として全国的に有名なのがたまねぎです。温暖で雨が少ない瀬戸内気候と、海のミネラルを豊富に含んだ粘土質の肥沃な土壌条件が、良質なたまねぎの生育を後押ししてきました。

北海道ではフラットな畑にそのまま苗を植えるのに対し、淡路島では排水を目的にかまぼこ型の畝を施してから定植します。水はけを良くすることで、たまねぎの腐敗を防いでいます。

栽培期間も他産地と異なり、秋に定植し春に収穫するまでに約8ヶ月間を要します。冬場にじっくりと時間をかけて育てるたまねぎには、水分や栄養分が豊富に含まれており、他産地とは違った甘くてみずみずしい肉質になります。

水田が耕地面積の約90%を占める淡路島の、もうひとつの収入の柱として生まれた水稲裏作のたまねぎ。長期間の栽培管理の改良など様々な苦労を経て「淡路島たまねぎ」ブランドが確立し、年間約10万トンの収量(出典:農林水産省『令和3年産野菜生産出荷統計』)を確保するに至っています。

近年深刻化するべと病防除のコツは、発病を未然に防ぐこと

淡路島で25年に渡り、たまねぎとレタスの病害研究を担当してきたという、兵庫県立農林水産技術総合センターの専門研究員・西口真嗣さん。淡路島の雨の少ない温暖な環境下で育つたまねぎは、もともと病害の被害が少なかったと言います。

「淡路島のたまねぎは水稲裏作なので、連作障害が出にくいんです。その上、夏場の水稲栽培で圃場に水が張られることで病原菌が減少、有機物も分解され、結果的に土壌そのものが健全な状態になります。そのため、秋植えのたまねぎが健全に生育しやすいといったメリットがあります。伝統的な農法は、作業だけを見ると手間がかかるように思えますが、効率的に作物栽培できる裏付けがあるのです。一定の収量を確保しつつ良質なたまねぎを育むための、先人の知恵が詰まっています」

しかし昨今では、たまねぎの代表的な病害であるべと病の被害の報告が多くなっているそう。これは、水稲栽培を経ずにたまねぎを栽培する農家の数が増えているからなのでは、と西口さんは仮説を立てます。夏場の水稲栽培で圃場に水が張られないことで、病害の原因となるべと病菌が土壌に残留し、苗に被害が及んでしまうのです。

べと病は、一度被害が広がってしまうとどの農薬でも確実に食い止めることは難しく、生育不良を起こして減収につながります。そうならないためにたまねぎ栽培でいちばん重要なポイントは、病気にかからない健やかな苗を育てること、特に育苗期のべと病予防を徹底することだといいます。

『ダコニール1000』でべと病を予防。ゲリラ豪雨や冬の長雨への対策にも効果的

そこで頼りになるのが、『ダコニール1000』。病原菌の胞子発芽と胞子形成をブロックし、高い予防効果を発揮する殺菌剤です。

「『ダコニール1000』が1987年に発売されてからずっと、当技術センターでは使用を薦めています。なぜなら、べと病というたまねぎにとって一番重要な病害について高い効果があるからです。大事なのは、苗全体が薬剤でコーティングされるようにまんべんなく散布すること。水稲裏作のたまねぎ栽培では、育苗期2回の予防散布を徹底することで、定植後のべと病の発生を抑えられています」

同じ農薬を使用し続けると耐性菌の発生が心配ですが、『ダコニール1000』の有効成分TPNは世界で50年以上使用されているにも関わらず、耐性菌が問題となった事例はありません。西口さんによると、もちろん淡路島でも報告はないとのことです。

「『ダコニール1000』は高い効果があるのはもちろんのこと、70種類以上の作物、およそ180種類の病害に登録があるので、多品目野菜を栽培する農家にも提案できます。幅広く病気の原因となる糸状菌(カビ)を抑えることで殺菌剤の使用量・防除回数も抑え、栽培期間全体を通して低コスト・省力化が実現できることも採用している理由なんです」

また、近年農家を悩ませているのが、夏季のゲリラ豪雨や秋冬季の長雨。『ダコニール1000』は耐雨性にも優れているため、天気予報をチェックして雨が降りそうであれば、降雨前にしっかりと予防散布することで発病を未然に防ぐといった使い方も、西口さんは推奨しています。

JA・普及センターと連携して、ブランドたまねぎの生産向上に寄与

淡路島では、JA、農業改良普及センター、農業技術センターの3機関が連携をとることで淡路島たまねぎのブランド品質保持と収量アップを図っています。

JAが農業従事者をバックアップしている一例として、たまねぎに関する病害虫被害を啓発するポスターを作成しています。このポスターでは、農業技術センターが写真提供や内容監修で協力しています。

特筆すべきは「たまねぎ栽培ごよみ」。栽培スケジュール、生育段階ごとにどんな作業をするのか、どんな資材や薬剤を使用するのかなどが、写真や図とともに丁寧かつ細かく解説されています。
栽培ごよみには、『ダコニール1000』で苗床の予防防除を徹底することや、ゲリラ豪雨や長雨が予想されるときには降雨前に早めに『ダコニール1000』で予防散布することが重要であることも記されています。

また、栽培ごよみは毎年改訂されているというから驚きです。年に一度、先に挙げた3機関による栽培ごよみ検討会が開催され、最新研究データに基づいた新しい技術を提案するなど、常に新しい知見を農業従事者に還元する体制が整っています。

これもひとえに、淡路島たまねぎブランドを産地一丸となって守っていこうとする意思の表れといえるでしょう。

100年後も続くブランドを目指して

淡路島たまねぎブランドを次世代につなげていくためには、年齢や経営規模の大きさに関係なく、農業従事者を増やすことが大切だと、西口さんは話します。

「機械化だけが省力化ではありません。いかにたまねぎ栽培へのハードルを下げられるかが肝だと思っています。その提案のひとつが汎用性の高い殺菌剤『ダコニール1000』です。低コストかつ省力化されたたまねぎ栽培にトライする人が増えてほしいですね」

西口さんの希望は、べと病の被害を減らすための研究を続けながら、いつか腐らないたまねぎの栽培技術を開発すること。今よりさらに美味しい淡路島たまねぎを実現すべく、挑戦はこれからも続きます。

【お問い合わせ】

ダコニール普及会
(事務局)株式会社エス・ディー・エス バイオテック
東京都千代田区神田練塀町3番地AKSビル
TEL:03-6867-8320 FAX:03-6867-8329

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