農作業時の基本の服装
農作業に適した基本的な服装は、次のようなものです。
- 頭:キャップやハット、麦わら帽子をかぶる
- 首:長めのフェイスタオルを巻く
- 上半身:手首まで隠れる長袖シャツを着る
- 手:滑り止め加工された手袋をはめる
- 下半身:軽くてストレッチ性のある長ズボンをはく
- 足:ひざ下まで丈がある長靴を履く
農作業をするときは、肌の露出を避けるようにしましょう。これは日焼けや思わぬケガ、虫刺されなどのトラブルから身を守るためです。
たとえば、草刈り機で除草作業をする際、半袖半ズボンといった格好で行うと、小石が跳ね返って体に当たりケガをする危険性があります。
この基本をおさえた上で、ここからは天候・季節別にフォーカスしたアイテムについて紹介していきます。
晴天時のおすすめアイテム
農作業しやすい晴天時においても、季節ごとに適した服を選べば疲労軽減が期待できます。気軽に取り入れられる服や小物を紹介します。
疲労軽減のポイントは紫外線対策
紫外線対策は美容のためと思う人も多いかもしれませんが、疲労軽減にも効果があります。
紫外線を浴びると自律神経が乱れ、疲労を感じやすくなることがわかっています。そのため、適切な服装をして紫外線から身を守ることが大切です。
畑やハウスで作業するときは、長袖・長ズボンや帽子、日焼け止めを活用して紫外線を防ぎましょう。目を守るためにサングラスをかけるのもおすすめです。
長袖のコンプレッションインナー
春・夏の晴天時には、長袖のコンプレッションインナーを選びましょう。コンプレッションインナーとは体に密着して適度な圧力を加えるインナーウエアのことで、この着圧機能が筋肉の動きをサポートしてくれるので、作業効率アップが期待できます。着用時に体がヒンヤリする接触冷感の機能や、吸水性・速乾性を兼ね備えているタイプがおすすめです。
暑い時期に長袖を着ていると腕まくりをしたくなりますが、日光を避けた方が涼しく、日焼けによるダメージも防げるのでぐっとこらえましょう。
コンプレッションインナーは空調ウエアとの相性もよく、冷感スプレーを併用すれば、さらに涼しさを感じられます。
キャップ・ハットなどの帽子
長袖・長ズボンを着用することで体への紫外線は防げますが、頭や顔は露出しています。そのため、暑くない時期でもキャップやハットをかぶり、日焼け止めクリームを塗ることをおすすめします。
サングラス
作業効率を上げるために、目の紫外線対策も非常に大切です。特にトラクターなどの機械オペレーションを担当する人は、サングラスをかけて目を守りながら作業しましょう。
雨天時のおすすめアイテム
雨天時の農作業の服として必須なのが、レインウエアです。レインウエアは種類が多く、価格帯も幅広いため、どれを買うべきか悩むことがあるでしょう。ここでは、季節に適したレインウエアを選ぶポイントを紹介します。
春・夏におすすめのレインウエア|蒸れを軽減するなら透湿性10,000g/m2/24h以上
春・夏の雨天時に着用するレインウエアを選ぶ際は、耐水圧とともに透湿性の数値をチェックしましょう。
耐水圧:生地がどのくらいの水圧に耐えられるかを数値化した指標
透湿性:生地内の湿気をどれくらい外へ逃がせるかを数値化した指標
耐水圧・透湿性の機能は、数値が大きくなるにつれて向上します。特に梅雨時は雨が降るなか作業することが多いため、水の浸入を防ぎながらも蒸れないレインウエアを選ぶことで快適に作業できます。
体が雨に濡れず、蒸れないレインウエアを選ぶなら、以下の数値以上のものがおすすめです。
- 耐水圧:10,000mm〜
- 透湿性:10,000g/m2/24h〜
予算の捻出が難しい場合は、最低でも耐水圧5,000mm・透湿性5,000g/m2/24hのレインウエアを選びましょう。
秋・冬におすすめのレインウエア|防寒性能をチェック
秋・冬の雨天時は寒さが厳しくなるため、防寒性能の高いレインウエアを持っておくのがおすすめです。具体的には、裏地がキルトになっているものや、保温材が使われているものです。低温期の雨の中においても、体温を保ちながら作業を続けられます。
防寒性能の高いレインウエアは雨天時のみならず、氷点下付近になる厳寒期の農作業にも頼りになる一着です。
強風時のおすすめアイテム
強風時の畑作業では、着ている服から目や鼻、髪の中まで土まみれになることがあります。シャツやズボンのポケットを裏返してみると、畑の土が入っていることもあるでしょう。そんな強風時の畑作業の悩みを解消できる服装を紹介します。
ヤッケを活用する
強風時はヤッケを上下着用するのがおすすめです。ヤッケは風を通さない作りになっており、着るだけで砂・土ぼこりから寒さまで防げます。レインウエアでも代用できると思われますが、ヤッケをおすすめする理由は他にもあります。
- 安く購入できる
- 軽くて動きやすい
- かさばらないため持ち運びが楽
ヤッケは軽いため着ていても負担にならず、着脱も楽です。上下そろえても1000円前後で済むため、コストパフォーマンスに優れています。生地が薄く畳んでもかさばらないので、軽トラックや2トン車などの狭い車内に置いてあっても邪魔になりません。ヤッケを使ったことがなければ、これを機に試してみてください。
農作業用の服を買うときのポイント
農作業用の服を買うときは、以下のポイントをチェックすれば失敗しにくいです。
体のサイズにあった服を選ぶ
農作業時のストレスを軽減したいなら、体のサイズに適した服を選びましょう。袖が長すぎたり裾が短すぎたりすると、不快で作業に集中できないこともあります。
店舗で試着してから購入するのがおすすめですが、体のサイズを測った上でネットショップを活用するのもよいでしょう。
自分のサイズに適した服に変えるだけでも、作業効率アップが期待できます。
口コミやレビューを参考にして選ぶ
服を選ぶときは、使用している人の口コミやレビューを参考にするのが有効です。アイテムの耐久性や利便性などについて、客観的な意見も知ることができます。
作業着のジャンルでは、時代とともにさまざまな服や小物が登場しています。気になるアイテムを見つけたら、検索して調べてみましょう。Amazonや楽天市場などといったネットショップにも数々のレビューが掲載されているので、購入前にチェックしてみてください。
チェックでは単に星の数を見るのではなく、口コミの内容に目を通しましょう。口コミを書いた人にとってはデメリットでも、自分にとってはそうでない可能性があるからです。使用したシチュエーションや目的などが具体的に書かれている口コミを参考にしてみてください。
価格帯やブランドを比較して選ぶ
価格帯やブランドによっても服のクオリティーは変わります。聞いたことがないメーカーの服は安価に購入できる一方、色落ちしやすかったり、すぐに糸がほつれたりするなど、品質が伴わない傾向があります。農作業を快適にするなら、服装へ投資することも一つの手段。高品質な作業着を製造する国内メーカーの一部を紹介します。
- BURTLE(バートル)
- XEBEC(ジーベック)
- TS DESIGN(ティーエスデザイン)
上記メーカーの製品はワークマンなどの店舗にも置いてあるので、試着してみたい人は足を運んでみるとよいでしょう。メーカーの公式サイトやオンラインショップで購入することも可能です。
天候・季節にあった服装に変えて農作業の負担を軽減しよう
農作業するときの服装は、体への負荷や心のモチベーションを左右する一つの要因です。天候や季節に適した服装に変えることは、快適な作業環境へ近づく一歩になります。この記事を参考に、1点からでも自分に適した服を見つけて導入してみてください。
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