キャベツってどんな野菜?
キャベツって?
キャベツは、アブラナ科に属する野菜で、ビタミンCやビタミンU、食物繊維などの栄養が豊富です。もともとはヨーロッパの地中海地域で栽培され、日本には江戸時代に伝来しました。昔のキャベツは、現在のように丸く結球しない葉キャベツでしたが、改良を重ねて今の形になりました。春キャベツと冬キャベツでは品種が異なり、春キャベツは巻きが緩くてみずみずしく、冬キャベツは葉がしっかりと巻いていて甘みが強いのが特徴です。キャベツは、生でサラダとして楽しむのはもちろん、炒め物や煮込み料理、漬物など、幅広い料理に使えます。
キャベツの使い方
キャベツは、料理のバリエーションが豊富な便利な野菜です。生で食べる場合は、春キャベツがおすすめで、柔らかい食感とみずみずしい風味が特徴です。サラダやコールスロー、トンカツの付け合わせなどに最適です。炒め物や煮込み料理には、冬キャベツが向いており、火を通すことで甘みが増し、歯ごたえも楽しめます。保存する際は、丸ごと冷蔵庫に入れたり、カットした場合はラップで包んで冷蔵庫で保存すると、鮮度が長持ちします。
キャベツの種類6選
春キャベツ(春玉キャベツ)
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春キャベツ(春玉キャベツ)の品種例
・金系201号
・春ひかり
・味春
・春波 など
春キャベツ(春玉キャベツ)は、秋から冬にかけて種をまき、早春から初夏にかけて収穫されるキャベツのことです。その最大の特徴は、葉の巻きが緩く、柔らかいことです。外観は鮮やかな緑色で、内部まで黄緑色をしており、全体的にみずみずしさが感じられます。葉が薄く柔らかいため、生で食べても口当たりが良く、甘みもあり、サラダやコールスローなどにぴったりです。また、軽く茹でたり、さっと炒めたりすると、更にその甘さと柔らかさを楽しめます。
春キャベツの旬の時期は、3月から5月頃で、この時期になるとスーパーや市場で多く見かけるようになります。特に3月中旬から4月にかけては、みずみずしさのピークで、一番おいしい時期です。
冬キャベツ(寒玉キャベツ)
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冬キャベツ(寒玉キャベツ)の品種例
・冬藍
・藍天
・冬そだち
・彩音 など
冬キャベツ(寒玉キャベツ)は、夏から初秋にかけて種をまき、晩秋から冬(11月〜3月)にかけて収穫されるキャベツのことです。その最大の特徴は、葉の巻きがしっかりとしていて、葉肉が厚く、ずっしりと重いことです。外観は、傷んだ緑色の外葉を取り除いて出荷されるため、白っぽく見えるのが特徴です。キャベツは寒さに当たると細胞が凍らないように体内の養分を糖分に変えるため、甘みが増し、旨味もアップします。
冬キャベツの旬は、1月から3月で、この時期のキャベツは特に甘みが強く、煮崩れしにくいので、ロールキャベツや鍋料理、炒め物、漬物など、さまざまな加熱調理に向いています。また、シャキシャキとした食感が楽しめるので、生で食べる場合は千切りにしてサラダや付け合わせにするのがおすすめです。
保存する際は、芯に爪楊枝を刺すか、丸ごとくり抜いて湿らせたキッチンペーパーを詰めてからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れると長持ちします。
紫キャベツ
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紫キャベツの品種例
・ルビーボール
・レッドキャベツ
・パープルクイーン など
紫キャベツは、その鮮やかな紫色が特徴的なアブラナ科の野菜で、一般的な緑色のキャベツとは一味違った魅力があります。この美しい紫色は、アントシアニンというポリフェノールの一種によるもので、抗酸化作用があり健康に良いとされています。見た目だけでなく、栄養価も非常に高く、普通のキャベツを上回るビタミンCをはじめ、ビタミンKや食物繊維なども豊富に含んでいます。葉はやや厚みがあり、シャキシャキとした食感が楽しめますが、少し苦味を感じることもあります。そのため、生で食べる際には、サラダやマリネにして彩りと食感を楽しんだり、甘酢漬けなどで風味を調えるのがおすすめです。
紫キャベツの旬は、通年を通して市場に出回りますが、特に4月〜5月と10月〜12月が栽培の最盛期とされています。収穫時期は、春に種をまき夏に収穫するものと、夏に種をまき秋から冬にかけて収穫するものに分かれます。日本各地で栽培されていますが、その美しい色と高い栄養価から、全国的に需要があり、一般的なキャベツよりも少し高価で販売されることが多いです。
紫キャベツは見た目の鮮やかさから、料理に加えると一気に華やかさが増します。サラダやサンドイッチの具材として使うだけでなく、酢を加えて酢漬けにすると発色がより一層鮮やかになり、食卓を彩る一品となります。炒め物やスープ、ポタージュにしてもおいしくいただけますが、加熱しすぎると色が変わりやすいので、短時間で火を通すのがポイントです。
ボール型キャベツ
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ボール型キャベツの品種例
・グリーンボール
・ジャンヌ
・アーリーボール など
ボール型キャベツは、丸くてぎっしり詰まった形状が特徴的なキャベツの一種で、一般的なキャベツよりも球体に近いフォルムをしています。外観は濃緑色で、光沢があり美しい見た目をしています。葉質はやや厚めですが、柔らかく歯切れが良いため、噛んだ時にシャキッとした食感が楽しめます。味も非常に良く、生食でも甘みを感じられるので、サラダやコールスローなどの生食メニューにもぴったりです。また、葉がしっかりしているため、煮崩れしにくく、ロールキャベツやスープの具材としても使いやすいのが魅力です。
ボール型キャベツの旬の時期は、栽培地域や品種によって異なりますが、5月〜6月と10月〜11月にかけてが特におすすめの時期です。
ボール型キャベツを収穫するときは、玉の上部を軽く押してみましょう。しっかりとした感触があれば食べごろです。収穫後は冷蔵庫の野菜室で保存し、早めに食べることで、その甘さと食感を最大限に楽しむことができます。普段のキャベツと少し違った見た目と食感を楽しみたいときに、ぜひボール型キャベツを取り入れてみてくださいね。
タケノコ型キャベツ
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タケノコ型キャベツの品種例
・みさき
・トンガリボウシ など
タケノコ型キャベツは、その名前の通り、タケノコのように先がとがった独特な形状をしているキャベツの一種です。外観はまるでタケノコのように縦長で、通常のキャベツよりも小ぶりで、持つと軽いのが特徴です。葉は鮮やかな緑色で、ふんわりと巻かれており、外葉から内側まで柔らかいのが魅力です。葉肉はやや厚みがありますが、食感は柔らかく、甘みが強いため、生で食べてもおいしく、サラダやコールスローなどの生食にもぴったりです。
タケノコ型キャベツの代表的な品種である「みさき」は、特に柔らかくジューシーな食感で、甘みも抜群です。そのため、一般的なキャベツよりも調理の幅が広く、丸ごとポトフやオーブン焼き、蒸し焼きなど、丸ごと調理する料理にも適しています。また、生食でそのままサラダや浅漬けにするのもおすすめです。
旬の時期は春と秋の2回に分かれ、5月〜7月と10月〜11月頃です。
市場では、春と秋の旬の時期に直売所やスーパーなどで見かけることが多くなりますが、非常に柔らかく大量生産や長距離輸送には向かないことから、流通量は限られています。
芽キャベツ
芽キャベツ | |
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特徴 | 〜〜〜〜 |
旬の時期 | 11月〜3月 |
品種例 | ファミリーセブン キャッツキル 子持甘藍 など |
芽キャベツは、キャベツの一種で、茎のわき芽が一口サイズの小さな球状のキャベツに成長するユニークな野菜です。また、1株から50~70個もの小さなキャベツが鈴なりに実ります。外見はミニチュアキャベツのようで、とてもかわいらしいのが魅力です。味はほのかな甘さがあり、特有のほろ苦さがアクセントとなって、バター炒めやシチューなどの洋風料理に良く合います。加熱することで苦味が和らぎ、甘味が引き立つので、煮込み料理に入れると特においしくなります。
芽キャベツの旬は主に冬で、11月から3月頃が収穫の最盛期です。この時期には寒風にさらされて、甘みが増し、アクも少なくなるため、特においしくなります。選ぶ際は、緑色が濃く、よく締まったものを選ぶと良いでしょう。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保管します。固ゆでしてから冷凍保存することもできます。
まとめ
今回は、春キャベツ、冬キャベツ、紫キャベツ、ボール型キャベツ、タケノコ型キャベツ、芽キャベツの6種類のキャベツについて詳しくご紹介しました。それぞれのキャベツには独自の特長や味わいがあり、用途に合わせて使い分けることで、料理のバリエーションが広がります。甘みの強い冬キャベツは煮込み料理や炒め物に、生でみずみずしい春キャベツはサラダや浅漬けに最適です。また、見た目が華やかな紫キャベツやタケノコ型キャベツは、食卓に彩りを添えてくれます。これらのキャベツをうまく取り入れながら、健康的でおいしい食生活を楽しんでくださいね。
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