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イチジクの品種18選!図解付きで分かりやすく解説【家庭菜園】

イチジクの品種18選!図解付きで分かりやすく解説【家庭菜園】

イチジクは、家庭菜園でも育てやすい果樹で、品種ごとに異なる風味や見た目を楽しむことができます。本記事では、日本で人気のあるドーフィンや早生日本種(蓬莱柿)など、初心者にも育てやすい18種類のイチジクを厳選し、収穫時期や特徴を詳しくご紹介します。果実の収穫タイミングや育て方のポイントも併せて解説するので、お気に入りの品種を見つけて、自宅でイチジク栽培を楽しんでみましょう。

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イチジクとは?

イチジクの基本情報


イチジクは、クワ科イチジク属に属する果樹です。日本では主にドーフィン早生日本種(蓬莱柿)の2つが市場で流通しており、全国のイチジク市場のほぼ9割を占めています。
果実のサイズや形、色、味は品種ごとに異なり、栽培地や気候にも影響を受けます。特に耐寒性や収穫時期は品種ごとに差があるため、栽培地の気候に合わせた品種選びが大切です。家庭でも簡単に栽培でき、完熟の味を楽しめる魅力的な果樹です。

品種は大きく3つに分類


イチジクの品種は、果実の収穫時期によって「夏秋兼用品種」「夏果専用品種」「秋果専用品種」の3つに分類されます。

夏秋兼用品種

枡井ドーフィンが代表的で、夏から秋にかけて収穫が楽しめます。収穫量が多く、家庭菜園でも育てやすいことが魅力です。また、夏果と秋果の両方の季節に合わせた剪定(せんてい)が必要で、地域や農家によっては秋のみ収穫することもあります。

夏果専用品種

夏果専用種は、6月から7月にかけての早い段階で収穫できます。収穫が早い分、夏のフルーツとして家庭で人気があります。品種によっては早生日本種もこの夏果として収穫されることがあります。

秋果専用品種

秋果専用のイチジクは、8月から10月にかけて収穫される品種で、秋の味覚として楽しむことができます。晩夏から秋にかけて収穫期を迎えるため、涼しい地域でも育てやすいのが特徴です。

イチジクを家庭菜園する方法


イチジクは初心者でも簡単に育てられる果樹で、家庭菜園にぴったりです。植え付けの時期は12月頃が一般的ですが、寒冷地では翌春に植え付けるのがおすすめです。地植えの場合は、50センチの穴を掘り、堆肥や石灰、肥料を混ぜてから植え付けます。鉢植えでは、市販の花木用の土に鹿沼土を混ぜ、根をしっかり広げて植えましょう。添え木を立てて支え、苗の成長をサポートすることも大切です。

イチジクの剪定は、冬の休眠期に古い枝を短く切り、新しい枝が伸びやすくなるように整えると良いです。人気の一文字仕立ては、枝を横に広げて木を低く保つ方法で、家庭菜園にも適しています。収穫できるのは植え付けから2~3年後からで、果実に弾力が出てきた頃が収穫の合図です。
また、イチジクは水分が大切なので、夏場は特にこまめに水やりを行いましょう。簡単に育てられるイチジクで、家庭菜園を楽しんでください。

>>詳しくはイチジクの育て方をご覧ください

夏秋兼用品種の品種

ドーフィン

ドーフィンの特徴と旬の時期
ドーフィンは、日本で最も人気のあるイチジクの品種で、果実の大きさが特徴です。夏果は130~220グラムと大きく、秋果も50~115グラムのサイズで、外皮は夏果は緑を帯びた紫色に、秋果は紫褐色に色づきます。
果肉はピンクから赤色をしており、ねっとりした食感と濃厚な甘みが特徴で、ほんのり酸味も感じられます。また、皮が薄く柔らかいため、生食はもちろん、ジャムやドライフルーツにも適しています。
耐寒性はやや弱いものの、四国地方や九州地方では育てやすく、完熟すると豊かな甘さが楽しめます。

ホワイトゼノア

ホワイトゼノアの特徴と旬の時期
ホワイトゼノアは、果皮が黄緑色のまま熟し、強い芳香とさっぱりとした甘さが特徴のイチジクです。
果肉がしっかりしており、果重は60~80グラムと程良いサイズで、皮が薄いため完熟すると皮ごと食べられるのも魅力の一つです。
夏秋兼用品種で収穫が長く楽しめ、耐寒性が強いので北海道南部から九州まで幅広く栽培可能です。家庭栽培向きで、日当たりの良い場所で育てるのがおすすめの品種です。

バナーネ

バナーネの特徴と旬の時期
バナーネは、フランスから導入されたイチジクの品種で、熟しても皮が赤くならず緑~黄色のままという珍しい特徴を持ちます。果肉は赤く、ねっとりした食感で、
種のプチプチ感も楽しめます。夏果は約280グラムと大きく、甘さは控えめでフレッシュな味わい。秋果は130グラム前後と小ぶりですが、糖度は23度にも達し濃厚な甘さを感じられます。違った味わいの夏果と秋果を楽しめるため、長い収穫期間を楽しめる品種です。

カドタ

カドタの特徴と旬の時期
カドタはイタリア原産の夏秋兼用の白イチジクで、果皮が熟しても黄緑色のままの美しい見た目が特徴です。果肉は琥珀(こはく)色で糖度が高く、まるでジャムのように濃厚な甘みとジューシーさを楽しめます。皮が薄くそのまま食べられるため、生食はもちろん、ドライフルーツや加工にも向いています。
また、耐寒性と耐暑性があり、病気にも強く、樹勢も豊かで育てやすいため、家庭栽培にぴったりです。小粒ながら収穫量が多いのもうれしいポイントですね。

ブランズウィック

ブランズウィックの特徴と旬の時期
ブランズウィックは、フランス原産のイチジクで、歴史ある品種です。果実は夏果で120グラムと大粒で、秋果は60グラムほどになります。甘味と酸味のバランスがとれた上品な味わいが特徴。果皮は黄褐色で、果肉は淡黄白色の美しい色合いをしています。
雨に弱く、果頂部が裂けやすい特性があるため、収穫タイミングには注意が必要です。
耐寒性があるので日本でも幅広い地域で育てられ、スイーツやジャムなど加工用に最適です。

カリフォルニアブラック

カリフォルニアブラックの特徴と旬の時期
カリフォルニアブラックの果皮は紫黒色で薄く、果肉はイチゴ色から淡い黄色でジューシーな食感と甘みとほのかな酸味が楽しめます。
糖度は20~22度と高く、果重は約40グラムと小ぶりですが、濃厚な甘さが魅力です。
皮ごと食べられ、手軽に楽しめることから、家庭菜園でも人気の品種です。

ブラウンターキー

ブラウンターキーの特徴と旬の時期
ブラウンターキーは、甘味が強くねっとりとした食感が特徴の小粒な黒イチジクです。夏と秋に二度の収穫が楽しめ、特に秋はたくさんの実がなります。
糖度は17度前後で、果汁が多く、程良い酸味と上品な甘さがあり、生食や料理、お菓子に適しています。
耐寒性があるので北海道南部から九州まで幅広く栽培が可能で、コンパクトに育てやすいため初心者にもおすすめの品種です。

ショートブリッジ

ショートブリッジの特徴と旬の時期
ショートブリッジは、ニュージーランド原産のイチジクです。果皮は黄緑色とされていますが、熟度や栽培環境によって、茶色がかった色合いを帯びることもあります。特に熟した果実や乾燥が進んだ場合、黄緑色が薄まり、茶色っぽい色合いが目立つことがあるため、見た目が茶色っぽく感じられる場合もあるようです。
果肉は淡い茶色で、あっさりとした甘さが特徴。果実の大きさは約50グラムと小ぶりで、皮が薄いため、皮ごと食べることができます。
秋果の収穫量が多く、完熟果の甘さは格別です。水切れに注意し、日当たりと水はけの良い場所で栽培しましょう。

ブリジャソットグリース

ブリジャソットグリースの特徴と旬の時期
ブリジャソットグリースは、スペインなどの南ヨーロッパ原産のイチジク品種で、濃い紫から黒に近い果皮と、淡黄白から鮮やかな赤色の果肉が特徴です。夏秋兼用品種ですが、収穫量の違いから、主に秋果を収穫します。
果重は約50〜70グラムで、ベリーの風味があり、酸味と甘味のバランスが良い上に糖度は30度まで上がることがあるため、非常に甘く食べ応えがあります。また日持ちが良く、ジャムしてもおいしい品種です。
耐寒性も強く、コンパクトな樹形から家庭菜園やコンテナ栽培にも適しており、秋果の収穫が特に豊富です。

アーティナ

アーティナの特徴と旬の時期
アーティナは、糖度が高く香りも豊かで、家庭栽培に適したイチジクです。果重は約40グラムの小ぶりなサイズですが、たくさんの実をつけて収穫期が長く、庭植えや鉢植えでも簡単に育てられます。
果皮は淡い黄緑色で、皮が薄いため皮ごと食べることができ、果肉はとろけるような甘さが特徴です。
日当たりと水はけの良い場所で育て、夏には水切れに注意しましょう。冬は寒冷地では室内管理や防寒が必要です。

夏果専用品種の品種

夏果専用品種の品種

ビオレドーフィン

ビオレドーフィンの特徴と旬の時期
ビオレドーフィンはフランス原産の夏果専用品種で、ドーフィンとは異なる珍しいイチジクです。
果皮は紫赤色で、果重は100~150グラムと大きめ。多汁で甘みが強く、濃厚な風味が楽しめます。皮が薄く、皮ごとそのまま食べられるのも魅力です。
裂果しにくい特徴があり、虫や菌の影響を受けにくい点も家庭栽培に適しています。

ザ・キング

ザ・キングの特徴と旬の時期
ザ・キングは、夏果専用の高品質イチジクで、黄緑色の果皮で裂果しにくいことが特徴です。果肉は柔らかく滑らかで舌触りがよく、ピンク~赤色に色づき、酸味と甘みが絶妙に調和した味わいを楽しめます。果実は大きいもので180グラムほどで糖度は18度と甘さも十分です。
冷やして食べると一層おいしく、生食だけでなく、ドライフルーツ用としても人気があります。

秋果専用品種の品種

蓬莱柿(早生日本種)

蓬莱柿(早生日本種)の特徴と旬の時期
蓬莱柿(早生日本種)は、日本の在来種で、長く親しまれているイチジクです。果重は50~100グラム、果皮は黄緑掛がかった赤紫色で、果肉は甘さと酸味のバランスが絶妙です。糖度は16~20度と高く、冷やして食べるとおいしいです。生食のほか、ジャム、シロップ煮もおすすめです。
耐寒性や耐乾性が強く、全国で育てやすいため家庭菜園にも最適な品種です。

ヌアール・ド・カロン

ヌアール・ド・カロンの特徴と旬の時期
ヌアール・ド・カロン(別名:ヌアールK、スイートカロン、フランソワ)は、フランス原産の黒いちじくで、その糖度の高さと濃厚な風味が魅力の秋果専用品種です。果皮は黒に近い濃い紫色、果肉は赤みがかった琥珀色で、ねっとりとした食感が特徴。糖度は驚きの30度以上にもなることがあり、甘さとベリー系の香りが絶妙に調和します。
果実のサイズは25〜70グラムと小ぶりですが、裂果しにくく、雨にも強い優れた品種です。ただし着果量は少なく市場流通はほぼなく、家庭菜園や観光農園での楽しみが主となります。

ビオレソリエス

ビオレソリエスの特徴と旬の時期
ビオレソリエスは幻の黒イチジクとも称される希少品種で、濃い紫色の皮と、真紅の果肉が特徴です。
果肉は柔らかくねっとりしており、口いっぱいに広がる濃厚な甘さとフルーティな香りが魅力。秋果専用品種で、8月下旬から11月中旬まで収穫できるため、秋の味覚として人気です。
耐寒性はやや弱いですが、たくさんの実をつけます。

ゼブラスイート

ゼブラスイートの特徴と旬の時期
ゼブラスイートは、緑に黄色の縦縞模様が美しい個性的なイチジクです。熟すと模様が薄まり、糖度の高い濃厚な甘さと程良い酸味が調和し、風味豊かです。
果肉は薄い紅色から濃い赤色で、シロップのような食感が楽しめます。見た目の美しさから観賞用としても人気です。
原産国はフランスで、耐寒性も強く、北関東から九州まで広く栽培可能です。

セレスト

セレストの特徴と旬の時期
セレストは、一口サイズのイチジクで、果重は15~25グラムと小ぶりながら濃厚な甘さが特徴です。果皮は赤紫から紫褐色で、皮ごと食べられるほど薄くて柔らかいです。
糖度が高く、ねっとりとした食感があり、生食だけでなくドライイチジクやケーキにも最適です。
また、雨や湿気に強く、耐寒性も優れているので、日本の多くの地域で栽培が可能です。

ドリーミースイート

ドリーミースイートの特徴と旬の時期
ドリーミースイートは、濃厚な甘さと強い香りが特徴のイチジクで、皮が薄いため皮ごと食べられる便利な品種です。果皮は鮮やかな黄緑色で美しく、甘さと酸味のバランスが絶妙です。
秋果専用品種で、耐寒性が高く、多くの実をならせます。栽培しやすさから家庭菜園でも人気がある品種です。剪定によって樹高を調整できるため、鉢植えやコンテナ栽培でもコンパクトに育てられます。

まとめ

家庭菜園で育てられるイチジクは、品種ごとに異なる風味を楽しめます。収穫時期が異なる品種を育てれば、長期間イチジクを楽しむことも可能です。本記事で紹介した18品種の中から、お住まいの地域や好みに合ったものを選んで栽培してみましょう。特に、耐寒性や収穫期は品種選びの重要なポイントです。また、剪定や水やりなどの管理も工夫すれば、より甘くておいしいイチジクが育てられます。

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