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アグレプト液剤について解説! 基本的な使い方や使用時の注意点など

アグレプト液剤について解説! 基本的な使い方や使用時の注意点など

アグレプト液剤は、野菜や果樹の細菌性病害を防ぐための殺菌剤です。主成分のストレプトマイシン硫酸塩が病原菌の増殖を抑え、タマネギの軟腐病や、桃のせん孔細菌病、キウイのかいよう病などに高い効果を発揮します。液剤タイプのため希釈が簡単で、散布しやすいのが特長です。また、ブドウの無種子化処理にも使用されます。本記事では、アグレプト液剤の特長や使い方、散布時の注意点について詳しく解説します。

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アグレプト液剤とは?

項目 内容
有効成分 ストレプトマイシン硫酸塩25.0%
(ストレプトマイシンとして20.0%)
性状 黒褐色粘稠水溶性液体
毒性 普通物(毒劇物に該当しないものを指していう通称)
有効年限 3年
容量 100ml、500ml、1L、5L

アグレプト液剤は、野菜や果樹の細菌性病害に優れた殺菌剤です。主成分のストレプトマイシン硫酸塩が病原菌のタンパク合成を阻害し、病気の発生を抑えます。ジャガイモやタマネギの軟腐病防除に効果的で、収穫の7日前まで使用可能なのが特長です。また、ブドウの無種子化処理にも利用され、品質向上に役立ちます。使用時は希釈倍数や散布方法を守り、適切なタイミングで散布しましょう。

アグレプト液剤の適用作物・病害虫

アグレプト液剤の適用作物及び適用病害虫名をまとめました。

作物名 適用病害虫名
せん孔細菌病
すもも 黒斑病
キウイ かいよう病
キャベツ 黒腐病
レタス 腐敗病
白菜 軟腐病
タマネギ 軟腐病
こんにゃく 腐敗病
ジャガイモ 軟腐病
そうか病
黒あし病
作物名 使用目的
ぶどう 無種子化

使用回数や希釈倍率などはアグレプト液剤の公式HPでチェックしてください。

アグレプト液剤の特長

細菌性病害の防除に優れた効果

アグレプト液剤の有効成分であるストレプトマイシン硫酸塩は、病原菌のタンパク質合成を阻害することで、増殖を抑えることができます。特に、せん孔細菌病(桃)、かいよう病(キウイ)、黒腐病(キャベツ)、腐敗病(レタス・こんにゃく)、軟腐病(白菜・タマネギ・ジャガイモ)、そうか病・黒あし病(ジャガイモ)といった細菌性病害に効果を発揮してくれます。

使いやすい液剤タイプ

アグレプト液剤は水に溶けやすい液剤タイプのため、希釈して簡単に使用できるのが特徴です。粉剤や粒剤と違って、溶解の手間が少なく、散布や種いも処理など、さまざまな用途にスムーズに対応できます。

使用者に合わせた豊富な容量展開

アグレプト液剤は、農業の規模に応じて選べる複数の容量で販売されています。100ml、500ml、1Lといった小規模向けのサイズから、大規模農家にも適した5Lの大容量ボトルまで、用途に合わせて選ぶことが可能です。

アグレプト液剤の使い方


アグレプト液剤は、野菜や果樹の細菌性病害を防ぐために使われる殺菌剤です。液剤タイプなので水に溶けやすく、希釈して散布するだけで簡単に使えます。作物ごとに適した希釈倍率と使用タイミングを守ることが大切です。

散布に使用する機材は、作物の栽培面積や散布する場所の広さ、作業効率などを考慮して選びましょう。例えば、鉢植えのような狭い範囲にはハンドスプレーが便利ですが、広い面積を効率的に処理したい場合は1~2L程度の小型噴霧器を使用するのがおすすめです。噴霧器を使用する際は、葉の表面だけでなく裏面にも薬液が届くように丁寧に散布し、ムラがないようにしましょう。

適用作物や病害に応じた正しい希釈倍率と散布量を確認し、適切な方法で使用しましょう。使用後は器具をしっかり洗浄し、薬剤の残留を防ぐことも重要です。

アグレプト液剤の注意点


アグレプト液剤を使用する際は、注意点を守ることが大切です。まず、使用前に有効期限が切れていないか確認しましょう。期限切れの薬剤を使うと、正しい効果が得られない可能性があります。使用する作物によって希釈倍数や使用回数などが違いますので、事前に必ずメーカーのホームページなどを確認してください。使用する前にはよく振ってから希釈し、作物ごとに適した倍率と使用時期を厳守しましょう。

また、石灰硫黄合剤やボルドー液などの吸着性増量剤を含む薬剤と混ぜると効果が変わる可能性があるため、単独で使用するのがおすすめです。更に、作業時は長袖長ズボンの作業着と手袋やマスクを着用し、使用後は手や顔をしっかり洗いましょう。

まとめ

アグレプト液剤は、細菌性病害の防除に優れた殺菌剤で、桃やタマネギ、キウイなどの作物に効果を発揮します。液剤タイプのため希釈が簡単で、広範囲に均一に散布しやすいのも特長です。正しい希釈倍率と使用方法を守ることで、病害を効果的に抑えられます。高温時の連続散布を避ける、耐性菌対策として薬剤を輪番使用するなどの注意点も大切です。

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