「コメは買ったことがない」と発言した江藤拓農相が21日、更迭された。辞表提出後に取材に応じた江藤氏は「国民の思いをくみ取れなかった」と失言をわびつつ、備蓄米の放出に踏み切った自身の成果を強調。コメ高騰対策に追われる農林水産省内では動揺が広がった。
官邸で約10分間、沈痛な面持ちで取材に応じた。コメ高騰対策が道半ばでの辞任に「正直やらせていただきたかった」と悔しさをにじませた。
成果を説明する中で「先週買ったコメは税込みで3480円だった。決して安くはないが、備蓄米放出で一定程度(改善は)進んでいる」と言及。「困難な事態に私とチームになって闘ってくれた」と、農水省職員への謝意も忘れなかった。
一方、農水省内で後任候補の小泉進次郎氏へ伝えたいことを問われると「ここであなたたちに言うべきことではない」とした。
農水省は慌ただしい雰囲気に包まれた。中堅職員は「突然の展開に驚いた。コメ価格への対応など正念場の案件も多い。これからどうなるのか心配だ」と話した。
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「国民の思いくみ取れなかった」 江藤氏が失言陳謝、成果強調も

ライター:共同通信社

続投方針から急転、無念の退場となった。
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