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ブラッドオレンジとはどんな果物?旬の時期や選び方、栽培する方法も解説

ブラッドオレンジとはどんな果物?旬の時期や選び方、栽培する方法も解説

ブラッドオレンジは、その鮮やかな赤い果肉と濃厚な甘み、ほどよい酸味が特徴の柑橘類です。イタリアやスペインをはじめとする温暖な地域で栽培されており、日本でも一部の地域で生産されています。スーパーで見かけることも増えてきましたが、「いつが旬?」「どう選べば良いの?」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。この記事では、ブラッドオレンジの旬やおいしいものの選び方、家庭での栽培方法まで、詳しくご紹介します。

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ブラッドオレンジとは?

鮮やかな赤い果肉が特徴の柑橘

ブラッドオレンジは一般的なオレンジとは異なり、果肉が赤みを帯びているのが特徴です。その色は、ポリフェノールの一種であるアントシアニンによるものと言われています。果汁が豊富で、甘みと酸味のバランスが良く、生食はもちろんジュースやスイーツにもよく使われます。

ブラッドオレンジの歴史と品種

ブラッドオレンジは、地中海沿岸でスイートオレンジの突然変異として誕生したとされ、イタリアのシチリア島やスペインで広く栽培されるようになりました。品種には「タロッコ」「モロ」「サンギネロ」などがあり、日本では主に愛媛県でタロッコとモロが生産されています。

名前の由来と国内での栽培

ブラッドオレンジという名前は、その果肉の色からきています。日本には昭和40年代に導入されましたが、寒さに弱いため栽培が難しく、本格的な産地化は進みませんでした。近年は温暖化の影響もあり、少しずつ産地化が進んでいます。国産はまだ希少ですが、濃厚な味わいが魅力で、これからさらに注目される果物のひとつです。

ブラッドオレンジの旬の時期は?


ブラッドオレンジの旬は品種や産地によって異なります。国産のものはモロが2月中旬~3月上旬、タロッコは3月中旬~5月ごろに収穫され、春先にかけて楽しめます。一方、輸入品は通年手に入り、カリフォルニア産のモロは1月~4月、イタリア産のタロッコは3月~4月ごろが主な出回り時期です。

旬のブラッドオレンジは果肉の赤みが濃く、甘みと酸味のバランスが絶妙。貯蔵することで酸味が和らぎ、より濃厚な味わいになるのも魅力です。

おいしいブラッドオレンジの選び方は?


ブラッドオレンジは、果皮の状態や重さ、色の濃さによっておいしさを見極めることができます。せっかくなら、甘みと酸味のバランスが良く、果汁たっぷりのものを選びたいですよね。ここでは、おいしいブラッドオレンジを選ぶためのポイントを詳しくご紹介します。

果皮にツヤと張りがあるものを選ぶ

新鮮なブラッドオレンジは、果皮にしっかりとしたツヤと張りがあります。触ったときに表面がピンと張っているものを選びましょう。逆に、果皮がシワシワになっていたり、乾燥してカサカサしていたりするものは、鮮度が落ちている可能性が高いため避けた方が無難です。また、へたの部分が青々としていてしっかりついているものは、収穫されてから日が浅く、よりフレッシュな証拠です。

ずっしりとした重みのあるものを選ぶ

果物は、重いものほど果汁をたっぷり含んでいます。手に持ったときにずっしりとした重みを感じるものを選びましょう。同じ大きさでも軽いものは、水分が抜けてパサパサしている可能性があるため避けるのがベターです。

果皮の色が濃いものを選ぶ

ブラッドオレンジの果皮は、オレンジ色のものから赤みを帯びたものまでさまざまです。一般的に、果皮が赤みを帯びているものほど果肉の色が濃く、甘みと酸味のバランスが良い傾向にあります。特にモロは、果皮も果肉も赤みが強いのが特徴で、濃厚な味わいを楽しめます。一方、タロッコは果皮が赤くなりにくく、オレンジ色のものも多いですが、それでも果肉はしっかり熟しており、甘みが強くてジューシーな味わいが魅力です。

皮がなめらかで厚すぎないものを選ぶ

ブラッドオレンジの皮は一般的なオレンジよりやや厚めですが、あまりにも厚いものは果肉の比率が少なく、ジューシーさが足りないことがあります。適度な厚みがあり、表面がなめらかで均一なものを選ぶと良いでしょう。逆に、皮がゴツゴツしていたり、デコボコが目立つものは、果肉がしっかり詰まっていない可能性があります。

傷やシミがないものを選ぶ

果皮に黒ずみや傷があるものは、品質が落ちていることが多いです。特に、ぶつけた跡や柔らかくなっている部分があるものは、腐敗が進んでいる可能性があるので注意しましょう。果皮に少し赤みがかっているのはブラッドオレンジ特有のものなので問題ありませんが、不自然なシミや変色が広がっているものは避けるのが無難です。

香りが良いものを選ぶ

ブラッドオレンジは、甘く爽やかな香りが特徴です。果皮に鼻を近づけて柑橘の香りを感じられるものは、食べごろのサインです。逆に、香りがほとんどしないものは、まだ熟していない可能性があります。

避けたほうがいいもの

以下のようなブラッドオレンジは避けるようにしましょう。

・果皮がシワシワで乾燥しているもの → 鮮度が落ちている
・軽くてスカスカしているもの → 水分が少なく、果汁が少ない
・皮がゴツゴツしていたり、デコボコが目立つもの→果肉がしっかり詰まっていない
・傷や黒ずみが目立つもの → 傷んでいる可能性が高い
・異臭がするもの → 傷みや腐敗が進んでいる可能性あり

ブラッドオレンジの栽培方法


ブラッドオレンジは家庭でも育てられる柑橘類の一つですが、寒さに弱いため、適切な環境作りが重要です。特にタロッコとモロという品種が一般的で、それぞれに特徴があります。ここでは、ブラッドオレンジを元気に育てるためのポイントをご紹介します。

適した環境を整える

ブラッドオレンジは温暖な気候を好み、日当たりの良い場所で育てるのが理想です。関東以南の地域では露地栽培も可能ですが、寒さに弱いため、冬は防寒対策が必要です。鉢植えの場合、冬場は室内や温暖な場所に移動させると安心です。

土作りと植え付け

水はけの良い肥沃(ひよく)な土を好みます。鉢植えの場合はみかんの土など柑橘専用の土を使用すると手軽です。地植えなら、堆肥や腐葉土を混ぜてふかふかの土にしておきましょう。植え付けは3月~4月が適期です。冬に植える場合は、霜よけの対策を忘れずにしましょう。

水やりのコツ

地植えの場合、雨が当たる場所なら基本的に水やりは不要ですが、乾燥が続くときはたっぷり与えます。鉢植えの場合は、土がしっかり乾いたら鉢底から水が流れるくらいまで与えます。水のやりすぎは根腐れの原因になるので注意しましょう。

肥料の与え方

肥料は花が付き始める3月ごろから与え始め、7月、12月にも追肥を行います。有機肥料を中心に与え、成長を促しましょう。肥料が不足すると実がなりにくくなるので、適量を守ることが大切です。

剪定と病害虫対策

枝が重なり合うと風通しが悪くなり、病害虫が発生しやすくなります。春や夏に不要な枝を剪定し、樹形を整えましょう。また、アブラムシやカイガラムシ、アゲハチョウの幼虫が付くことがあるので、定期的に観察し、早めに駆除するのがポイントです。

収穫のタイミング

ブラッドオレンジは品種によって収穫時期が異なります。モロは2月中旬~3月、タロッコは3月~5月が収穫期です。果皮の色がしっかりとオレンジや赤に色付き、ずっしりと重みを感じるようになったら食べ頃です。

まとめ

ブラッドオレンジは、赤い果肉と甘酸っぱい味わいが魅力の柑橘です。旬の時期に合わせて選べば、よりおいしく味わうことができます。果皮のツヤや重み、香りなどを確認して、新鮮なものを選びましょう。さらに、家庭菜園でも育てられるので、栽培に挑戦すれば、自宅でフレッシュなブラッドオレンジを収穫する喜びを味わえます。

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