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「電解水」で生産性向上と減農薬による環境負荷低減を目指す。有機農家が実践する「三室型電解水農法」とそのメリット

「電解水」で生産性向上と減農薬による環境負荷低減を目指す。有機農家が実践する「三室型電解水農法」とそのメリット

日本の食料生産を持続可能なものにするため、農林水産省は「みどりの食料システム戦略」を策定し、食料・農林水産業の生産性向上と環境負荷低減の両立を目指しています。その実現に貢献する技術の一つとして「三室型電解水農法」という方法があります。千葉県八街市で「酸性電解水」を活用して多品目の有機減農薬栽培を実践する農業者を訪ね、「電解水」の活用法とその成果を聞きました。

「電解水」を農業に活用。確立された「三室型電解水農法」

みどりの食料システム戦略では、2050年までに化学農薬の使用量(リスク換算)を50%削減、化学肥料の使用量を30%削減し、有機農業の取り組み面積を25%(100万ha)に拡大するという目標が掲げられています。(出典)

その実現に向けて、今注目されているのが「電解水」です。人や動植物に対する安全が確認され、2017年には電解次亜塩素酸水(以下、酸性電解水)が、有機JASの特定農薬(特定防除資材)にも指定されました。(出典)

酸性電解水の仕組みと特徴

水に塩化カリウムを加え電気分解すると、酸性電解水とアルカリ電解水が生成されます。酸性電解水の有効塩素濃度は、一般的な消毒剤として使用されている次亜塩素酸ナトリウムの1/20程度でありながら、それを上回る殺菌力を持っています。さらに、重要な特性として使用後の残留性が少ないのが特徴です。

こうした特徴を活かし、農作物の病害予防、種子消毒、収穫後の病害防止などに利用することで、化学農薬や化学肥料の使用量を大幅に削減することにつながります。
また、アルカリ電解水は水酸化カリウムを多く含み、根の生育促進、茎葉の健全な成長、作物のストレス抵抗力向上、光合成の活性化を助けます。酸性電解水とアルカリ電解水を併用することで、作物の収量や品質の向上が期待できるのです。

三室型電解水農法とは

従来の二室型電解水生成装置は、生成された電解水に塩分が残留し、土壌汚染などの課題があります。これに対し、三室型電解水性装置「アクアプリータ」は、その問題を根本的に解決。中間室で塩水を循環させ、イオンのみを取り出す方式で、安定した水質の電解水の生成を可能にしました。電解水の施用による作物の葉焼けや土壌中の塩分濃度上昇も軽減させます。

この「アクアプリータ」を販売するファーストメンテ株式会社(神奈川県)は、農業現場の声を取り入れながら電解水の利活用を体系化した「三室型電解水農法」の普及に努めて25年の実績を持ちます。さらに、同社では微生物を活用した国産竹パウダーなど、持続可能な農業を支える有機資材の提供にも注力しています。

左から水用タンク、軟水器、電解水生成装置「アクアプリータ」軒先にも設置できる大きさとなっている。


三室型電解水農法では、電解水の定期的な予防散布により、トマト、キュウリ、ナス、イチゴなどで多発するうどんこ病の発生抑制と拡大防止が報告されており、収量の安定化にもつながっています。また、種子消毒や収穫物の貯蔵殺菌にも利用でき、アルカリ電解水との併用で成長促進効果も期待できます。このように、環境に配慮した持続可能な農業に大きく貢献する技術として注目されています。

健康的な農業と安定生産を実現、消費者の信頼を手に入れる

きっかけは自身の体調が原因という桒山国雄(くわやま・くにお)さん

千葉県八街市の「くわやま農園」は、トマト、アスパラガス、ショウガ、ネギなどの野菜と果樹を年間約50品目、約2反のハウス(1800㎡)と120aの露地畑で少量多品目の有機減農薬栽培に取り組んでいます。

代表の桒山国雄(くわやま・くにお)さんは、およそ50年の農業経験を持つベテランです。かつては慣行栽培を行っていましたが、化学物質過敏症をきっかけに電解水に出会い、20年ほど前に初期の電解水生成装置を導入。その後、自然農法にも取り組みましたが、2024年に最新式の三室型電解水生成装置「アクアプリータ」を導入し、本格的に三室型電解水農法へと移行しました。

酸性電解水を病害予防に活用

桒山さんの農園では井戸水を原水として、塩化カリウムを加えて電解水を生成しています。メインの用途は農作物の病害予防です。全作物に対して2週間おきに酸性電解水を散布することで、予防的な管理を徹底しています。酸性電解水の後にはアルカリ電解水も散布して、中和を兼ねて作物の生長を促しています。桒山さんは動噴で散布していますが、自動潅水装置でも利用可能です。

「例えば、アスパラガスの防除には32種類の農薬を使うことになりますが、電解水ならこれひとつで済みます。作物ごとに異なる資材を揃える必要もないので多品目栽培にはもってこいです」と桒山さん。この方法により、従来の農薬に頼らない栽培が可能になりました。

きっかけは自身の体調が原因という桒山国雄さん

育苗・種子消毒、収穫後の鮮度保持にも活用

収穫後の農産物にも電解水を活用しています。「酸性電解水で殺菌処理を行うことで貯蔵できる期間を延ばしています。直売所への出荷時期が競合しないように調整して、春ニンジンを3カ月後の夏に出荷するといった柔軟な販売戦略が可能になりました」とそのメリットを強調します。

また、種イモや種ショウガは、まず酸性電解水で殺菌した後、生長を促進するためにアルカリ電解水に浸ける工程を採用しています。育苗においても、苗に酸性電解水を噴霧した後、鉢底からアルカリ電解水を吸水させることで根を丈夫に育てるなど、電解水の特性を最大限に活用しています。施用後に余った酸性電解水を吹きかけて、ハウスや農機具の消毒も手軽にできます。

経済・効率・健康面でメリットを実感

装置の導入には施工費なども含めて100万円を超える投資が必要でしたが、その効果は絶大なようです。従来は倍の面積で年間40万円かかっていた資材コストが、今では2万円程度に抑えられているとのこと。初期投資は比較的短期間で回収できる見込みです。

2反分の作物管理に必要な電解水は1回あたり100~120リットル。装置の電源を入れるだけで30分程度の時間で生成可能で、生成した電解水はタンクで1カ月間ほど貯水することもでき、使いたい時にすぐに利用できる利便性も高く評価しています。

「何よりも体への負担が少ないのが一番のメリットです」と桒山さんは強調します。「散布する際にマスクや手袋、カッパの着用が不要で、特に夏場の作業が本当に楽になりました。予防的に使用するので作物の病気はまずありませんし、10年以上土壌消毒もしていません」と言葉を続けます。

持続可能な農業への展望

土壌には有機物を施して菌の多様性を保ち、地上部は電解水で管理することで、化学農薬と化学肥料に頼らない野菜づくりを実践すると桒山さん。自然農法の課題だった収量の安定化も実現できたといいます。

「安全な作物を安定的に消費者に届けるのが農家の使命。もはや三室型電解水農法なしで持続可能な栽培管理は考えられません」と力強く話してくれました。長年の経験と最新技術を組み合わせた桒山さんの取り組みは、次世代農業者にも実践的なモデルとなっています。

三室型電解水生成装置「アクアプリータ」モニター募集中

持続可能な農業の実現に向けて、化学農薬の削減と安定生産を両立させる画期的な技術として注目を集める三室型電解水農法。この技術を体験していただくために、ファーストメンテ株式会社では、3カ月の期間限定でアクアプリータのモニター農家を募集しています。

導入前に効果を確認したい方、少量多品目栽培や規模拡大に取り組む方、農薬コストや労働負担を軽減したい方など、さまざまなニーズに対応。持続可能な農業への第一歩を踏み出す絶好の機会です。

詳細は下記お問い合わせ先までご連絡ください。

お問い合わせ

ファーストメンテ株式会社
神奈川県横浜市中区石川町3-104-1
LM元町506

TEL: 045-306-6411
FAX: 045-305-6839
直通: 090-2230-4559(代表・松本)
https://www.f-ocean.net/

三室型電解水生成装置「アクアプリータ」

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くわやま農園
千葉県八街市上砂536

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