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湘南ゴールドとはどんな果物?旬の時期や選び方、栽培する方法も解説

湘南ゴールドとはどんな果物?旬の時期や選び方、栽培する方法も解説

神奈川県発の柑橘「湘南ゴールド」をご存じですか?爽やかな香りと上品な甘さが特徴で、一度食べたら好きになる人も多い人気のフルーツです。見た目は小ぶりな黄色いミカンのようですが、味わいは驚くほどジューシーで、酸味と甘みのバランスが絶妙! 旬の時期やおいしいものの選び方、さらには家庭で栽培する方法まで、湘南ゴールドの魅力をたっぷりご紹介します。

湘南ゴールドとは?

神奈川県が誇るオリジナル柑橘

湘南ゴールドは、神奈川県が開発した新しい柑橘で、2003年に品種登録されました。見た目はレモンのような黄色い果皮を持ちますが、食べると甘さと酸味のバランスが絶妙で、爽やかな味わいが特徴です。フレッシュな香りが広がり、一度食べると忘れられないと評判の果実です。

ゴールデンオレンジと今村温州から生まれた

湘南ゴールドは、神奈川県西部で僅かに生産されていたゴールデンオレンジ(黄金柑)と、食べやすい今村温州を掛け合わせて作られました。ゴールデンオレンジは、香りが良くて味が濃いものの、小さくて食べにくく、市場にはほとんど出回りませんでした。一方、今村温州はミカンらしい食べやすさが魅力。この2つを組み合わせることで、香り豊かで食べやすい新品種が誕生しました。

見た目はレモン、食べると驚く甘さ

湘南ゴールドの果皮は鮮やかなレモンイエローで、一見すると酸っぱそうに見えます。しかし、実際に食べると糖度が高く、甘さと爽やかな酸味のバランスが取れた絶品の味わい。温州ミカンに比べて大きさはやや小ぶりですが、皮が柔らかく、ミカンのように手で簡単にむけるため、手軽に楽しめるのもポイントです。

神奈川県以外では手に入りにくい“幻の柑橘”

湘南ゴールドは収穫量が少なく、主に神奈川県内の直売所や百貨店の販売イベントなどで取り扱われています。全国的にはまだあまり流通しておらず、幻のオレンジとも呼ばれるほど希少な果実です。

湘南ゴールドの旬の時期は?


湘南ゴールドの旬は3月から4月にかけての短い期間です。ちょうど春の訪れとともに市場に出回り、フレッシュな香りと爽やかな甘さが楽しめる柑橘です。

2月中旬ごろからハウス栽培のものが出回り、3月からは露地栽培の湘南ゴールドが本格的に出荷されます。特に昼夜の寒暖差が大きい年ほど、甘みののったおいしい果実が育ちやすくなります。さらに、一部では低温貯蔵して追熟させた「蔵出し湘南ゴールド」も販売され、5月上旬ごろまで楽しめることもあります。

おいしい湘南ゴールドの選び方は?

鮮やかな黄色でムラのないものを選ぶ

湘南ゴールドの果皮は、鮮やかなレモンイエローが特徴です。色が均一で、ムラがなくしっかり黄色くなっているものほど、熟していて甘みが強い傾向にあります。逆に、まだ青みが残っているものは酸味が強い場合があるため、しっかり黄色くなったものを選びましょう。

ヘタが細いものを選ぶのがポイント

ヘタの部分(軸)が細いものほど、果実がしっかり熟していて甘みが強いとされています。軸が太いものは、まだ完熟していない可能性があるので、なるべく細いものを選ぶと良いでしょう。

皮に張りと弾力があり、引き締まった果実が狙い目

皮がピンと張っていて、触ったときに適度な弾力を感じるものを選びましょう。フカフカしていたり、シワがあるものは鮮度が落ちている可能性があります。また、皮が硬すぎるものも未熟な場合があるので、程良く締まりがあるものがベストです。

表面に赤いポツポツがあるものもおすすめ

一見すると傷がある?と思うかもしれませんが、湘南ゴールドは表面に赤いポツポツがあるものの方が香りが強く、おいしいことが多いです。表面がツルツルより、少しボコボコしているものの方が風味が良いので、見た目の印象だけで選ばず、香りや皮の状態も確認しましょう。

ずっしりと重みがあるものを選ぶ

手に取ったときに、見た目以上にずっしりとした重みを感じるものは、果汁がたっぷり詰まっていてジューシーな証拠です。軽く感じるものは、水分が抜けてパサついている可能性があるため、なるべく重いものを選ぶようにしましょう。

湘南ゴールドの栽培方法


湘南ゴールドは、温暖な気候を好む柑橘で、家庭でも育てることができます。特に鉢植え栽培なら管理がしやすく、初心者でも比較的簡単に育てられます。ここでは、苗木の選び方から収穫までの流れを詳しくご紹介します。

苗木の入手方法

湘南ゴールドの苗木はまだ市場に出回る数が少なく、入手が難しい希少な品種です。JAの直売所や一部の園芸店で販売されることがありますが、すぐに売り切れてしまうことも多いため、事前に問い合わせたり、販売情報をこまめにチェックするのが良いでしょう。通販で取り扱われることもありますが、在庫が安定していないため、見つけたら早めに購入するのがおすすめです。

栽培に適した環境と土作り

湘南ゴールドを育てる際には、日当たりの良い場所を選ぶことが重要です。日照時間が長いほど果実の甘みが増すため、できるだけ南向きの場所に植えるのが理想的です。

土は水はけが良く、適度に保水性のあるものを選びます。市販の「柑橘用培養土」を使うと手軽に管理できますが、自分で配合する場合は「赤玉土7:腐葉土3」の割合で混ぜると良いでしょう。地植えの場合は、植え付ける前に堆肥や腐葉土を混ぜ込んで土壌を整え、根がしっかり張るようにしておきます。

鉢植えと地植えの違い

湘南ゴールドは地植えでも育てられますが、スペースが限られている場合や、寒さ対策をしやすくするためには鉢植えが適しています。

鉢植えでは、最初に8~10号(直径24~30cm程度)の鉢を選び、成長に合わせて2~3年ごとに一回り大きな鉢に植え替えます。根詰まりを防ぐためにも、定期的に植え替えることが大切です。地植えの場合は、根が広がるスペースを確保し、風で倒れないように支柱を立てます。

水やりと肥料の管理

水やりは、鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。地植えの場合は基本的に雨水で育ちますが、夏場の乾燥時期には週に1~2回程度水をあげましょう。

肥料は、年3回(2月・6月・10月)を目安に施します。春の成長期には窒素主体の肥料で成長を促し、秋にはカリウムを多めに施すことで、甘く風味豊かな果実が育ちます。

病害虫対策と寒さ対策

湘南ゴールドを育てる際に注意したいのが、害虫の被害です。特にアゲハ蝶の幼虫は葉を好んで食べるため、見つけたら早めに駆除することが大切です。カイガラムシが付くこともあるので、枝や葉を定期的にチェックし、異変があればブラシでこすり落としたり、薬剤を使用して防除します。

寒さに対しては比較的強い品種ですが、氷点下になる地域では防寒対策が必要です。鉢植えなら冬場は屋内や軒下に移動させ、地植えなら根元をワラや落ち葉で覆って寒さから守りましょう。

収穫のタイミングと追熟のコツ

湘南ゴールドの収穫時期は3月~4月です。果皮が鮮やかな黄色に色付き、香りが際立ってきたら食べ頃のサイン。収穫直後は酸味がやや強いことがあるため、2~3週間ほど追熟させると酸味が和らぎ、甘みが増してよりおいしくなります。

収穫の際は、ハサミを使ってヘタを残した状態でカットし、直射日光の当たらない風通しの良い場所で保存すると長持ちします。食べる直前に冷蔵庫で冷やすと、さらに爽やかな味わいを楽しむことができます。

まとめ

湘南ゴールドは、神奈川県が誇る香り豊かで爽やかな甘さが魅力の柑橘です。旬の時期は3月から4月と短く、神奈川県以外ではあまり流通されていない希少なフルーツ。おいしいものを選ぶには、色の濃さや軸の細さ、果皮の張りリをチェックするのがポイントです。市場で見かけた際は、ぜひその香りと味わいを楽しんでみてください。興味があれば、家庭での栽培にもチャレンジしてみるのも良いでしょう。

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