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デラウェアはどんなブドウ? 旬の時期や選び方、栽培する方法も解説

デラウェアはどんなブドウ? 旬の時期や選び方、栽培する方法も解説

小粒ながらもぎゅっと甘みが詰まったデラウェアは、昔から親しまれている人気のブドウ品種です。種なしで食べやすく、子どもから大人まで幅広い世代に愛されています。7~8月にかけて旬を迎え、スーパーなどでも見かける機会が多くなりますが、せっかくならよりおいしいものを選びたいですよね。本記事では、デラウェアの特徴や旬の時期、選び方、栽培方法まで、わかりやすく紹介します。

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デラウェアの特徴

小粒ながら濃厚な甘みと香りが魅力

デラウェアは直径10~13ミリほどの小粒ながら、糖度が18~23度としっかりとした甘みのあるブドウです。果皮は赤紫色で、口に含むと芳醇(ほうじゅん)な香りがふわっと広がります。
旬を迎える7月から8月には、全国の市場やスーパーで多く見かけるようになります。皮と実が簡単に分かれるため、子どもでも食べやすく、幅広い世代に親しまれてきた品種です。

種なし処理でさらに食べやすい

デラウェアは種があるブドウでしたが、日本ではジベレリン処理によって種なしで出荷されるのが一般的になりました。このひと手間のおかげで、食べやすさが格段にアップしています。房を指で軽く押すと、実がつるんと飛び出す感覚もデラウェアならでは。冷蔵庫で軽く冷やすと甘さが引き立ち、夏場におすすめのフルーツです。

価格も手頃なブドウ

デラウェアは、巨峰やシャインマスカットといった大粒高級品種が登場する以前、「ブドウといえばデラウェア」といわれるほど一般的な存在でした。現在でも価格が比較的手ごろで、根強い人気を誇っています。

デラウェアの旬の時期


デラウェアの旬は、7月から8月です。ハウス栽培では4月中旬頃から出荷が始まりますが、最も流通量が多くおいしさのピークを迎えるのは、露地ものが出回る7〜8月です。主な産地である山形県では、9月頃まで収穫が続き、地域によっては初秋まで楽しむことができます。

おいしいデラウェアの選び方

軸の色をチェック

デラウェアを選ぶときは、まず軸の色に注目しましょう。新鮮なデラウェアは軸が太く、鮮やかな緑色をしています。収穫から時間が経つと軸は茶色く枯れてきてしまうため、軸が緑色でみずみずしいものを選ぶのがポイントです。
また、軸の変色は鮮度低下のサイン。特に、軸が黒ずんでいる場合は劣化が進んでいることが多いので避けたほうが良いでしょう。

粒の色と張りをチェック

次にチェックしたいのが粒の色と張りです。デラウェアは、赤紫色が濃くツヤがあり、粒に張りのあるものを選びましょう。色が薄いものや、皮にシワが寄っているものは鮮度が落ちている可能性があります。粒の大きさが揃っていて、房全体にふっくらとした張りを感じられるものが理想です。

ブルーム(白い粉)をチェック

デラウェアの表面にふわっと付いている白い粉を「ブルーム」といいます。ブルームはブドウ自身が自然に作り出す成分で、果実の水分を守る重要な役割を持っています。ブルームがしっかり残っているものは新鮮でみずみずしい証拠。逆に、ブルームが取れてツルツルになっているものは、時間が経って乾燥が進んでいる可能性があるので注意しましょう。

デラウェアの栽培方法

土づくりと植え付け

デラウェアは、11月〜2月頃の休眠期に植え付けます。地植えなら直径・深さ50センチ程度の穴を掘り、元肥と腐葉土を混ぜた土を戻しながら、根を広げるように浅めに植えましょう。鉢植えの場合は、8〜10号鉢に鉢底石と果樹用培養土をセットし、苗を植え付けます。植えたらたっぷり水を与え、乾燥しないよう管理します。

支柱立てと仕立て

植え付けた苗には、すぐに支柱を立てましょう。地植えでは棚仕立てや垣根仕立て、鉢植えではあんどん仕立てが一般的です。枝が伸びてきたら、バランスよく誘引し、風通しと日当たりを確保することが大切です。支柱はしっかりとした太さ・高さがあるものを選び、ブドウの重みをしっかり支えましょう。

芽かきとジベレリン処理

春になると新芽が出ます。栄養が分散しないよう、不要な芽は取り除きましょう。

開花前後には、種なしブドウを作るためにジベレリン処理を行います。
ジベレリン処理は、植物ホルモンの一種であるジベレリン液に果房を浸すことで、種の形成を抑えて種なし果を作る作業です。処理のタイミングや方法は、品種や栽培環境によって適切な条件が異なるため、事前に確認したうえで慎重に行いましょう。種ありでもOKなら、自然な成長に任せても構いません。

摘房・摘粒と袋掛け

果房ができたら、枝1本あたりの房数を制限し、摘房・摘粒を行います。これは、果実一粒一粒に栄養を集中させ、甘くて大きな粒に育てるための重要な作業です。
さらに、6〜7月頃には傘掛けや袋掛けも忘れずに行い、病害虫や鳥から守りましょう。

収穫とお手入れ

デラウェアの収穫時期は地域や栽培方法によって異なりますが、露地ものは7〜8月にかけてがピークとされ、東北地方のような寒冷地では9月頃まで収穫されることもあります。果粒が赤紫色にしっかり色付き、甘みが十分に乗ってきたら収穫のタイミングです。

まとめ

デラウェアは、小粒ながら糖度が高い種なしブドウです。旬の時期は7月から8月で、選び方のポイントを押さえれば、よりおいしいものに出会えます。家庭でも比較的育てやすい品種なので、ぜひ栽培にも挑戦してみてください。

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