まさひめって?
甘みと香りが際立つ桃
まさひめは糖度13〜14度と非常に甘みが強く、それでいて適度な酸味も感じられるバランスの良さが魅力の品種です。果汁がたっぷりでジューシーなうえ、芳醇(ほうじゅん)な香りも楽しめるため、ひと口食べるだけで濃厚な味の余韻が口いっぱいに広がります。2015年には世界一甘い桃としてギネス世界記録に認定された実績もあります。
形状や見た目の特徴
果形は円形から扁円形で、1玉あたりの重さは平均220g程度。果肉は基本的に乳白色ですが、栽培環境によっては赤く染まることもあります。これは日光を十分に浴び、糖度が高まった証しとされています。
しまりのある果肉と優れた日持ち性
果肉は溶質と呼ばれるタイプで、柔らかすぎず締まりがあり、崩れにくいのが特徴です。そのため流通性や保存性にも優れており、収穫後の鮮度保持がしやすい点でも評価されています。贈答用としてもおすすめできる桃です。
まさひめの旬の時期
まさひめの旬は、一般的に7月中旬から8月中旬にかけてとされています。ただし、栽培されている地域によって収穫時期に若干の違いがあります。
大阪府では例年7月中旬から下旬が収穫の最盛期。一方で、新潟県では8月上旬から中旬が主な出荷時期となっており、産地によって旬が少しずれている点が特徴です。
また、販売期間はこの旬を挟み、一般的には7月初旬〜8月下旬ごろまでとされています。特に通販や産地直送では、予約販売が早く始まるケースも多いため、確実に手に入れたい場合は6月中から販売サイトをチェックしておくのがおすすめです。
まさひめはどこで買える?
まさひめは希少性が高く、一般のスーパーではほとんど見かけることがありません。限られた地域でしか栽培されておらず、生産量も少ないため、市場に出回る数自体が非常に限られているのです。
そのため、購入するなら通販サイトでの予約・お取り寄せがおすすめです。特に、農家から直接届けてもらえる産地直送サイトや、季節限定で出品される果物専門のオンラインショップが狙い目です。
まさひめの栽培方法
日当たりと水はけの良い場所を選ぶ
まさひめを栽培するには、日当たりが良く、水はけの良い土壌が適しています。日陰や湿気の多い場所では枝が徒長(とちょう)しやすく、果実の着色や甘みが十分に高まりません。また、モモは同じ場所に再植すると生育不良を起こすことがあるため、新しい場所に植えるようにしましょう。庭植えでも鉢植えでも育てられますが、風の強い場所は避けてください。
植え付けは晩秋〜早春が適期
苗の植え付け時期は、落葉後の11〜12月、または2〜3月ごろが最適です。地植えの場合は、事前に腐葉土や堆肥(たいひ)をよくすき込んでおくと根の定着が良くなります。鉢植えでは、10号以上の大きめの鉢を使用し、果樹用培養土など水はけのよい用土を選びましょう。植えた直後は風で倒れないように支柱を立てておくと安心です。
水やりと肥料の管理
地植えの場合、水やりは基本的に雨任せで構いませんが、植え付け直後や夏の極端な乾燥時は補水が必要です。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷり与えます。
肥料は2月ごろの寒肥(かんごえ)として油かすなどを施し、収穫後にも堆肥を加えると翌年の実つきがよくなります。鉢植え栽培では5月にも追肥すると育ちが安定します。
病害虫と剪定
まさひめは病害虫に比較的強いですが、縮葉病や灰星病の予防には薬剤散布や袋がけが効果的です。害虫ではシンクイムシやアブラムシ類に注意が必要。
剪定(せんてい)は休眠期の冬(12月中旬〜2月)に行い、風通しを良くし、日光が届くように枝を整理します。古い枝よりも若い枝に実がつきやすいため、若い枝への更新を意識した剪定が重要です。
摘果と袋がけ
桃は1つの枝にたくさん実がつくため、養分を集中させるために摘果が必要です。目安としては葉15〜20枚に対して1果程度。良い実だけを残すことで、大きく甘い果実に育ちます。
また、袋がけをすることで病害虫から守り、外観の美しい実に仕上げることができます。収穫直前に袋を外して日光を当てると、着色もきれいになります。
収穫のタイミング
まさひめは7月中旬〜8月中旬にかけて収穫期を迎えます。袋を外してから1週間ほど日光を浴びさせ、皮の緑色が消えてきたら収穫のサイン。触ったときに耳たぶほどの柔らかさを感じたら、まさに食べごろです。完熟に近い状態での収穫が、まさひめ本来の甘さや香りを最大限に引き出します。
まとめ
まさひめは、濃厚な甘みと香り、果肉の美しさが魅力の高品質な桃です。限られた地域で生産されており、スーパーでは手に入りにくいため、通販や産地直送の予約購入がおすすめです。栽培は管理に手間がかかるものの、正しい方法を押さえれば家庭でも挑戦できるでしょう。
読者の声を投稿する
読者の声を投稿するにはログインしてください。