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5月に急ピッチで畑を始めても夏野菜は育つのか?【畝立て・定植編】

伊藤七

ライター:

連載企画:ずぼら女子の半農半X

5月に急ピッチで畑を始めても夏野菜は育つのか?【畝立て・定植編】

半農半Xの暮らしに憧れながら、ずぼらな農ライフを楽しんでいるライターの伊藤七(いとう・なな)です。山奥にあるカチカチの土地を開墾して、急ピッチで畑にしたことは、前稿でお伝えした通りです。水はけや日当たりが悪く、植物が上手く育つか分かりませんが、実験してみよう!の精神で農作業に励んでいます。本記事では、開墾した後の畝立て・苗の定植・種まき・動物よけの柵を設置する工程を紹介しています。上手くいったところと上手くいかなかったことをお伝えしているので、カチカチの土地を畑にする際の参考になると嬉しいです。

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畝立て・苗の定植・動物よけの柵を設置

【前回記事はこちら】
5月に急ピッチで畑を始めても夏野菜は育つのか?【開墾編】
5月に急ピッチで畑を始めても夏野菜は育つのか?【開墾編】
半農半Xの暮らしに憧れながら、ずぼらな農ライフを楽しんでいるライターの伊藤七(いとう・なな)です。引っ越しに伴ない以前の畑を失ったので、山奥の土地を新たに開墾して畑にすることにしました。しかし、仕事や引っ越しで忙しく、夏…

カチカチだった畑を開墾した後は、大きく分けて以下の作業に取り掛かりました。

●畝立て
●苗の定植・種まき
●動物よけの柵(ワイヤーメッシュ)の設置

畝立てと苗の定植・種まきは友人2名が手伝いに来てくれたので、3馬力で取り組みました。私は「農作業はしたいけど、体力には自信がない」「ずっと一人でやっていると家に帰りたくなる」という弱い人間なので、友人に来てもらいながらゆっくりと農作業に取り組むのが好きです。

畝立て

鍬とシャベルを使って友人と畝立て

縦横4mの畑に4つの畝を作りました。レイズドベッド風にしているので、両端の畝は木の枠に沿わせるように作っています。鍬とシャベルで畝を作り、アメリカンレーキで表面を均します。

外から腐葉土を持ってきたので、畝の土は柔らかく、植物が育ちそうな気配がありますね。一方で、畝と畝の間にあるのは元々そこにあったカチカチの土。見るからに硬そうで、水はけが悪そうです。

育苗した苗の定植と種まき

ゴーヤの苗を定植

自宅のベランダで1ヶ月ほど育苗していた苗と、直播きする種を用意しました。

ミニトマトの間にホーリーバジルを植えて、コンパニオンプランツを意識しています。コンパニオンプランツとは、一緒に植えることで互いに良い影響を与え合う植物のことで、トマトとバジル、ネギとナスなどは相性が良いようです。

私は農薬や肥料を使わないので、このような考え方は積極的に取り入れたいなと思っています。

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動物よけの柵(ワイヤーメッシュ)の設置

畑の周りにワイヤーメッシュを張り巡らせる

イノシシやシカ、サルなどに荒らされるのを防ぐために、ワイヤーメッシュを張り巡らせました。ホームセンターで1枚500円台ほどで購入できます。15枚ほど購入して、畑の周りをぐるっと囲みました。

●ワイヤーメッシュ:545円×15枚
●杭:8本2,000円
●結束バンド:200円
合計:約10,000円

あまりテンションの上がらないグッズの購入で1万円ほど使いました。できるだけお金をかけずに農作業をしているので、ここにお金がかかるのはちょっと悔しいです。しかし、動物が出るエリアで畑をしている以上は必要経費です。

杭が足りなかったので、古民家周辺に落ちていた金属の棒も活用しました。

ワイヤーメッシュを張り巡らせるのは、女子1人で1時間ちょっとかかりましたが、体力的には辛くありません。

ワイヤーメッシュ(スクリューメッシュ)は対辺4mm対角5mmのもの

害獣に詳しい知り合いから「そのワイヤーメッシュは網目が大きいので小さな動物が入ってくるよ」と言われたので、ワイヤーメッシュに加えて網目の細かい防獣ネットも張り巡らせるべきか、鳥なども防ぐために天井部分にも網を張り巡らせるべきか、いろいろと迷っているところです。

野菜が実をつけるまでには対策をしなければなりません。

順調な点

定植・種まきをしてから約20日後にようやく畑を確認しに行きましたが、基本的には良い感じに育っていました。

20日間ぶりに畑へ行くと元気に育っていた

落花生おおまさりが成長

定植した苗は元気に成長していました。

種をまいたきり発芽を確認できていなかった落花生やオクラも無事に育っていました。

このずぼらな向き合い方は手放しで褒められたものではないかもしれませんが、「種をまいたら、あとは土と雨と太陽に任せる」というスタンスは好きだったりします。農業従事者でもなく、完全な自給自足をしているわけでもない一般市民だからこその気楽な農の形です。

ハーブは少しずつ収穫できるように

ホーリーバジルは少し収穫できるまでに

しそ・ホーリーバジル・ミント・レモンバームなどのハーブ類はすでに収穫できるようになりました。

ハーブティーが好きなので嬉しいです。

しそも、ちょっとほしいだけなのにスーパーで買うと高いので、家庭菜園で取り組むと良いですよね。すぐに収穫できるので気持ちとしても嬉しいうえに、節約になるという実利面も兼ね備えています。

畝に藁をかけることで乾燥が防げている

去年米作りをしたのですが、稲刈り後は藁を保管しておきました。畝に藁をかけておくことで畝の乾燥が防げたり、雑草を生えにくくしたり、さまざまな効果があると聞きます。

藁をかけた部分とかけていない部分を比べると、土の湿り気に差があります。

藁をかけていない土は乾燥している

藁をかけていた土は湿っている

動物が侵入した形跡はなし

動物が侵入した形跡や、動物に苗を食べられたような形跡はありませんでした。ワイヤーメッシュの高さが1mしかないので、坂の上から助走をつけて入ろうとすれば入れる高さだと思います。天井には網も何もかけていないので、この先は工夫しないと荒らされそうな予感がします。

上手くいかなかった点

全体的には上手くいっていますが、理想通りにはいかない部分もあります。

畝と畝の間の水はけが悪く、雨が降ると水が溜まる

雨が降り続き、畝の間に水が溜まる

粘土質の硬い土の上に畝を作った形なので、畝以外の部分は粘土質のままです。そのため、梅雨で雨が続いた時期には、畝と畝の間に水が溜まっていました。

畝の中で根が腐らないか、やや不安です。
点穴を開けるなどして土壌を改善していくしかないのでしょうか。

ズッキーニの葉がウリハムシに食べられた

ウリハムシに食べられたズッキーニの葉っぱ

畑に着いた瞬間、ズッキーニにオレンジ色の虫が群がっているのが見えました。そしてスカスカになっている葉っぱ。定植して放置している間に、ズッキーニがウリハムシに食べられていました。同じウリ科のキュウリは食べられていないのにな。

その場でウリハムシは飛んでいきましたが、対策をしないとまたやってきそうです。ウリハムシは木酢液や匂いの強い野菜を嫌うと聞いたことがあるので、木酢液を用意するか、ネギやバジルを近くに植えるか考えなければいけません。

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夏に向けて動物対策を本格化させたい

ぽつんとしたところにある畑

夏に向けて野菜の実ができてくると、より荒らされるリスクも高まり、荒らされたときのショックも大きくなると思います。

今後はワイヤーメッシュだけでなく、防獣ネットを張り巡らせる、天井にも網を張り巡らせるなどの工夫をしていきたいです。

ちょっとした畑のためにワイヤーメッシュやネットなどを購入する必要があり、「楽しいけどコスパが悪いな」と感じているところです。

どうせなら楽しく農作業をしながら、自分で野菜を作れる安心感を持ちながら、節約にもなれば嬉しいのですが、なかなか両立させるのは難しいと感じています。

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