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トマトのコンパニオンプランツとして最適な組み合わせは?トマトと相性の悪い野菜と理由まで解説

熊谷 拓也

ライター:

トマトのコンパニオンプランツとして最適な組み合わせは?トマトと相性の悪い野菜と理由まで解説

トマトやミニトマトの栽培にコンパニオンプランツを取り入れようと考えた時、一体どの野菜を選ぶべきか、お悩みの方も多いのではないでしょうか?この記事ではトマトと一緒に植えるべきコンパニオンプランツとオススメのポイント、栽培のコツについて詳しく解説するとともに、コンパニオンプランツを利用する際の注意点もお伝えします。初めてコンパニオンプランツを取り入れたいという方でも、すぐにご自身の畑で実践できる内容になっており、トマトの後作に植えたいオススメ野菜も紹介していきますので、本記事を参考に、一段ステップアップした畑作りにお役立てください。

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特にトマトと相性の良い野菜の組み合わせ5選!栽培のコツまで詳しく解説

トマトのコンパニオンプランツとしてふさわしい野菜には、それぞれオススメのポイントがあります。相性の良い組み合わせ5つについて、トマトにもたらすプラスの効果と上手に栽培するコツを紹介していきます。

相性の良い組み合わせ①トマト×バジル

トマトと相性の良い組み合わせとして、まず挙げられるのが、バジルです。

コンパニオンプランツとしてトマトにもたらす効果

バジルをトマトの近くに植えることで、虫を寄せ付けない効果を発揮します。これはバジル独特の香りによるもので、トマトにアブラムシなどの害虫が付くのを防いでくれます。

さらにうれしいことに、バジルをコンパニオンプランツに選ぶと、トマトが甘くなるというメリットも。水分を好むバジルが土中の水分量を適度な状態にキープしてくれることで、甘みの強いトマトが収穫できるというわけです。

トマトとバジルはイタリア料理の代表格。一緒に料理に使えることも、コンパニオンプランツとしての優れたポイントです。

栽培のコツ

バジルは比較的育てやすい植物のため、トマトの成長の勢いを抑制しないように注意する必要があります。トマトの株間を50センチ以上取って植え付け、しっかりと根付いてから株間にバジルを植えましょう。スペースに余裕があれば、トマトとバジルの株間を50センチ確保すると安心です。

相性の良い組み合わせ②トマト×ニラ

コンパニオンプランツとして利用されることの多いニラですが、トマトとの相性も抜群です。

コンパニオンプランツとしてトマトにもたらす効果

ニラはトマトに多い萎凋(いちょう)病などの土壌病害を防ぐ効果があります。これは、ニラの根に生息する土壌病害を抑制する菌の働きのためで、トマト栽培で問題となる連作障害を避けるのに役立ちます。また、ニラも独特の香りがあり、そのおかげでアブラムシなどの害虫を寄せ付けない防虫効果を発揮してくれます。

ニラはそれ自体が食べられることもコンパニオンプランツとして選択することの利点です。葉がある程度伸びてきたら、必要な分だけ収穫しましょう。トマトの他に、ナス、ピーマン、シシトウなど、ナス科の野菜との相性が良いです。

栽培のコツ

トマトの土壌病害を防ぐというニラの特徴を生かすため、互いの根が近づくように植えるのがポイントです。

トマト1株に対してニラ2〜3株を用意しましょう。ニラの根の上にトマトの根鉢を置き、根を重ねるようにして植え付けます。このとき、ニラの根でトマトの根を守るようなイメージを持つと良いでしょう。

相性の良い組み合わせ③トマト×ネギ

ニラと同様にネギも、トマトの連作障害のリスクを減らしてくれるコンパニオンプランツです。

コンパニオンプランツとしてトマトにもたらす効果

強い香りで害虫を遠ざけたり、共生菌の働きで土壌病害を防いだりと、ニラと同様の効果があります。食べてもおいしいネギはコンパニオンプランツとして非常に良い選択肢ですが、根が深く張るトマトよりキュウリなどと組み合わせた方が効果を発揮しやすいようです。

栽培のコツ

ネギをトマトと一緒に植える際には、ニラと同様、できるだけ根を近づけるようにします。ネギの根の上にトマトの根鉢を置いて、それぞれの根が絡み合うように植え付けます。トマト1株に対して、ネギ2〜3株を一緒に植えましょう。

相性の良い組み合わせ④トマト×ラッカセイ

ラッカセイはトマトのパートナーとして優れた効果を発揮するコンパニオンプランツです。

コンパニオンプランツとしてトマトにもたらす効果

マメ科のラッカセイの根に付く根粒菌は、空気中の窒素を土の中に固定する働きをし、いわば肥料代わりの役割をしてくれます。土が豊かになり、養分が行き渡ることで、トマトをよりおいしくする効果があります。トマトに追肥する必要もなくなります。

ラッカセイは地面をはうように茂るため、天然のマルチの役目も果たします。直射日光をさえぎって土の中の水分を一定に保ちつつ、ラッカセイが余計な水分を吸収することで、トマトの水分量が適切になるよう調整します。このためバジルと同じ理由で、糖度の高いトマトを安定的に収穫することにつながります。

また、トマトへの泥はねを防いでくれることから、病気になりにくかったり、裂果が少なくなったりするというメリットもあります。

栽培のコツ

ラッカセイの葉をマルチ代わりに使うなら、苗植えがおすすめです。種から植えることもできますが、生育状況によっては期待したような効果が得られない場合があるためです。

苗を植える場合、トマトとの間隔を20センチ程度空けること。種であればトマトから25センチほど離れた2~3カ所にまきます。あらかじめポットで育苗しておくのもよいでしょう。

ラッカセイの収穫時期は9月以降になるため、トマトの収穫タイミングとのずれをあらかじめ考慮しておく必要もあります。

相性の良い組み合わせ⑤トマト×マリーゴールド

さまざまな植物と相性がよいマリーゴールドは、センチュウの被害に遭いやすいトマトのコンパニオンプランツとしても優れています。

コンパニオンプランツとしてトマトにもたらす効果

トマトが土中に潜む「ネコブセンチュウ」の被害に遭うと、根に小さいこぶのようなものが現れて、生育を妨げます。ところがマリーゴールドの根には、センチュウを死滅させる効果があるため、こうした被害を未然に防ぐことができます。

さらに、マリーゴールドの独特な香りには害虫を防ぐ効果があります。これにより、コナジラミやアブラムシなどをトマトから遠ざけてくれます。

トマト以外にもナス、ピーマン、キュウリ、キャベツなどとも相性が良いです。観賞用として見た目もよいことから、重宝されるコンパニオンプランツです。

栽培のコツ

マリーゴールドにはアフリカンマリーゴールドとフレンチマリーゴールドの2種類がありますが、センチュウ対策として高い効果が見込まれるのは、根の張りが強いアフリカンマリーゴールドです。フレンチマリーゴールドよりも背丈が高くなるため、そのことを見越して植え付ける必要があります。トマトとの株間に25〜30センチほどの間隔を取って植えましょう。花に寄ってくる害虫を避けるため、花の咲かない品種を選ぶのも効果的です。

トマトのコンパニオンプランツ:相性の良い組み合わせと効果一覧表

トマトと一緒に植えることで効果を発揮するコンパニオンプランツは、野菜に限らずハーブや花もあり、その種類はさまざまです。期待できる効果を、生長の促進・病害虫の予防・株元の保湿に分けて、一覧表でまとめて紹介します。

ハーブ・花編

まずは、ハーブ・花から見ていきましょう。香りの強いバジルやミントはトマトにとって有害な虫を遠ざける効果だけでなく、トマトの生長促進や株元の保湿に役立つ優れものです。同じシソ科のハーブであるレモンバームも近い効果を見込めます。このほかチャイブも、生長の促進とアブラムシなど害虫への忌避効果があるとされています。

コンパニオンプランツ 分類 生長の促進 病害虫の予防 株元の保湿
バジル シソ科 ◯(アブラムシ、コナジラミ、ハエなど)
ミント シソ科 ◯(センチュウ、ハエなど)
レモンバーム シソ科 ◯(カメムシなど)
マリーゴールド キク科 ◯(センチュウなど)
クジャクソウ キク科 ◯(コナジラミなど)
コスモス キク科
コリアンダー セリ科
ディル セリ科
チャイブ ヒガンバナ科 ◯(アブラムシなど)
ナスタチウム ノウゼンハレン科 ◯(アブラムシなど)
イラクサ イラクサ科

野菜編

次に、トマトと一緒に育てることで好影響を与えてくれる野菜です。それぞれ種類によって得られる効果に違いがあるため、生長の促進、病害虫の予防、株元の保湿の中から期待する内容に応じて、コンパニオンプランツを選択するとよいでしょう。中には、インゲンやセロリ、レタス、シソなど、同時に2つの効果を期待できるものもあります。

コンパニオンプランツ 分類 生長の促進 病害虫の予防 株元の保湿
ネギ類(ニラ・ネギ・ニンニク・ラッキョウ・玉ネギ) ヒガンバナ科 ◯(萎凋病など)
ラッカセイ マメ科
インゲン マメ科
エダマメ マメ科
キャベツ アブラナ科
ホウレンソウ アブラナ科
ターサイ アブラナ科
カラシナ アブラナ科
タカナ アブラナ科
セロリ セリ科
ニンジン セリ科
レタス キク科
シソ シソ科
アスパラガス キジカクシ科 ◯(センチュウなど)

要注意!トマトとの混植に適さない野菜

トマトと一緒に植えることでプラスの効果が得られる野菜がある反面、混植すると生育にマイナスの影響が出る野菜もあります。そうならないように、注意が必要な野菜を、以下の一覧表にまとめました。

混植に適さない野菜とその理由

トマトと同じナス科の野菜は、トマトと一緒に植えると生育に悪影響を及ぼします。トマトはナス科の中で最も生育の良い野菜です。ナス、ピーマン、シシトウ、トウガラシ、ジャガイモは栄養分をトマトに奪われて育たなくなってしまいます。

キュウリ、スイカ、メロンなど、ウリ科の野菜も、トマトと相性が良くありません。地中のネコブセンチュウが増えるため、互いに生育が抑制されてしまいます。

このほか、トウモロコシ(イネ科)、フェンネル(セリ科)、コールラビ(アブラナ科)も、トマトと一緒に育てると生育不良が起こるので、避けた方がよいでしょう。

混植に適さない野菜 分類 理由
ナス ナス科 ナスの生育が悪くなる(トマトが栄養分を独占してしまう)
ピーマン ナス科 ピーマンの生育が悪くなる(トマトが栄養分を独占してしまう)
シシトウ ナス科 シシトウの生育が悪くなる(トマトが栄養分を独占してしまう)
トウガラシ ナス科 トウガラシの生育が悪くなる(トマトが栄養分を独占してしまう)
ジャガイモ ナス科 ジャガイモの生育が悪くなる(トマトが栄養分を独占してしまう)
キュウリ ウリ科 共に生育が悪くなる(ネコブセンチュウを増やすため)
スイカ ウリ科 同上
メロン ウリ科 同上
オクラ アオイ科 同上
トウモロコシ イネ科 トマトの生育が悪くなる(背丈が高いため)
フェンネル セリ科 トマトの生育が悪くなる
コールラビ アブラナ科 互いに生育が悪くなる

トマト栽培の後作に植えたいオススメ野菜は?後作にNGな野菜も紹介

ここまでトマトと一緒に育てるとよい野菜を紹介してきましたが、実は、トマトの栽培を終えた後の畑で栽培するのに適した野菜もあります。また反対に、トマトの後には避けた方がよい野菜もあるので、それぞれ見ていきましょう。

トマト栽培の後作に植えたいオススメ野菜

アブラナ科の野菜(キャベツ・ブロッコリーなど)

アブラナ科の野菜には、キャベツやブロッコリーをはじめ、カリフラワー、スティックセニョール、ルッコラ、カブ、チンゲンサイ、コマツナ、ミズナと、食卓でも出番の多いメジャーなものが多く含まれています。

トマトには他の植物を排除する化学物質を放出する特性(アレロパシー)があるため、トマトを栽培した後の畑は、自ずと雑草が少ない環境になります。アブラナ科の野菜を育てる上で警戒が必要なネキリムシは雑草に産卵するため、前作でトマトを栽培するだけでこれらの野菜を育てるための準備が整うというわけです。

ヒガンバナ科の野菜(玉ねぎ・長ネギなど)

玉ねぎや葉ネギ、長ネギ、にんにくといったヒガンバナ科ネギ属の野菜は殺菌作用があるため、病気に強い特徴があります。これは、玉ねぎに寄ってくる拮抗細菌にフザリウム病を抑制する効果があるためで、立ち枯れ・萎凋病・根腐れ病などに対して有効です。

トマトを含むナス科の野菜は、ネコブセンチュウの被害に遭いやすいのですが、こうした殺菌作用のおかげで、トマトの後でも安心して栽培することができます。

玉ねぎなどは、トマトの収穫が終わった後に植え付けの時期を迎えるので、畑を有効活用する点でも後作として使いやすいでしょう。

トマト栽培の後作に植えないほうが良い野菜

トマトの後作に適した野菜がある一方で、避けなければならない要注意の野菜があります。それは以下に挙げる4種類の野菜です。

・ナス科の野菜(ジャガイモ・ナス・ピーマン・シシトウ・トウガラシ)
・セリ科(ニンジン)
・アブラナ科ダイコン)
・ウリ科(キュウリ)

トマトと同じナス科の野菜を続けて植えると、病害虫の被害や連作障害が出やすいです。ジャガイモ・ナス・ピーマンなどは控えた方がよいでしょう。特に、トマトの収穫後の秋が栽培適期となるジャガイモは注意する必要があります。

地中で可食部が育つダイコンやニンジンはセンチュウによる被害が出る可能性が高いため、後作に適さない野菜となっています。またキュウリも、後作として避けた方がよい野菜として数えられています。

覚えておきたい!トマトのコンパニオンプランツを選ぶポイント

トマトにふさわしいコンパニオンプランツを選ぶには、トマトの特性を踏まえて考えることが大切です。甘くて味のよいトマトを作るには、水分を与えすぎず、地面の湿度を適度に保つ必要があります。水分を好む特性があるパセリや、マルチのような役目を果たすラッカセイは、トマトの質を高める上で最適なパートナーになるでしょう。

トマトを栽培する上で注意が必要な病気や害虫から守ってくれるものも効果的です。ニラやネギはトマトの連作障害のリスクを減らしてくれる心強い味方になります。また、センチュウ対策になるマリーゴールドは、トマトの弱点を補う優れたコンパニオンプランツです。

コンパニオンプランツを利用する際の注意点について

コンパニオンプランツはうまく組み合わせることで、互いに適した生育環境を整えたり、病害虫の被害を防いだりと多くの恩恵が得られます。ただ一方で、気をつけなければならない注意点があるので、3つ紹介します。

注意点①農薬について

トマトと相性のよい野菜をご紹介してきた通り、コンパニオンプランツの種類によっては香りや特有の性質によって害虫を遠ざけたり、病気を未然に防いだりする効果を発揮します。

とはいえ完全に農薬が不要になるというわけではなく、状況によって農薬を使用する場面があるでしょう。コンパニオンプランツは混植することで効果を発揮するため、野菜同士が密になることが想定されます。農薬には登録制度があり、使用できる野菜の種類が決まっているので、複数の野菜が混植されている場合には注意が必要です。

具体的には、散布対象の作物がいずれも使用登録されていることを確かめた上で、使用回数・使用量ともに規定値を超過しないように十分気をつけてください。

注意点②コンパニオンプランツの植え方について

コンパニオンプランツが本来の力を発揮する上で重要なのが、トマトとの距離感です。遠すぎて期待した効果が現れないことや、逆に近すぎて過密状態となり生育を阻んでしまう場合があります。

そのため、どの野菜をコンパニオンプランツとするかを決めた後、それぞれに合った方法で植え付けるようにしましょう。例えば、土壌病害を防いでくれるニラやネギは、できるだけトマトに根が近づくように気をつけます。一方、バジルなどは大きくなりすぎてトマトの生育を阻害しないよう、ゆったりと間隔を取って植え付ける方が安心です。

苗を植えるのと種をまくのとでは、同じ野菜でも生育スピードに違いがあります。トマトと一緒に植える野菜の生育状況を想像しながら、意識的に選択する必要があります。

注意点③コンパニオンプランツの効果について

コンパニオンプランツの効果的な組み合わせや実践方法は、トマト栽培を成功させる上で、必ず知っておきたい知識です。しかしながら、いざ実際の畑で試してみても、生育の促進や病害虫の予防といった効果が感じられない場合もあります。

もしうまくいかなかった場合、どこに問題があったのかを正しく理解し、改善につなげることが何より大切です。栽培の基本は日々の観察と病気やトラブルの早期発見です。このことはコンパニオンプランツを利用する場合であっても、変わりはありません。

そもそものコンパニオンプランツの選択に問題があったのか、それとも植え方や時期に問題があったのか。もう一度冷静に振り返ってみてください。

この機会に思い切った活用を

ここまで、トマト・ミニトマトのコンパニオンプランツとして何を植えるべきか、また、何を植えてはいけないかについて、詳しく紹介してきました。トマトの生長を促進したり、病害虫の被害を防いだりするのには、肥料や農薬以外の方法は思いつかなかったという方も、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。コンパニオンプランツを活用することで、作物と作物が織りなす不思議な力を感じることができます。まだ実践したことがないという方も、この機会に思い切って挑戦してみることをオススメします!

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