京丹波が育む原点。ご縁の承継と、地域に開いた経営
みずほファームは昭和63年(1988年)、京都の鶏卵卸・ナカデケイランの「理想的な養鶏場を瑞穂町で」という思いから誕生しました。夏も涼しく空気の澄んだ立地は、鶏にとってストレスの少ない環境。京都市内へ約1時間というアクセスは、料亭や菓子店などプロの需要にも応えます。

現在の代表・桑山直希さんは、家族のご縁をきっかけに事業を承継。屋号はそのままに、「人を大切に、地域の皆さんの役に立つ企業」を指針として再整備しました。54名(パート・海外研修生含む)の多様なチームが“毎日選ばれる卵”を支えています。
「健康な鶏」から逆算する品質。設備×採卵管理の徹底
同社の品質設計は一貫して「健康な鶏」からの逆算です。飼育形式・飼料・衛生・配送の全工程で管理を徹底し、鶏舎と工場には通年で状態を見守れる最新設備を導入。2019年には卵のパッキング拠点(GPセンター)を全面リニューアルし、異物混入防止や動線最適化、トレーサビリティを強化しました。

さらに、飼養から採卵・選別・保管・出荷までを可視化する採卵管理システムを導入。現場を「すべて見直す」ことで、品質の再現性と安定供給を高めています。均一性に優れた卵は「黄身に力があり大きい」「コクと濃厚な甘み」とプロにも高評価。指定配合飼料で育てた『葉酸たまご』は、葉酸を一般卵の約3倍含み、日常の健康をおいしく支える看板商品です。
価値を届ける設計。直売・ブランド・発信の三位一体
「良いものも、届かなければ価値にならない」。桑山さんは販売力とブランドづくりを経営の中核に据え、直売所の体験設計やパッケージ表現、Web・SNSでの情報発信を磨いてきました。生産背景をオープンに伝え、リピーターを育てる仕組みを強化。プロ向けの安定供給と、家庭の“いつもの卵”の両方で選ばれる関係を築いています。

現場と経営がフラットにつながる“アットホームな社風”も強み。代表に何でも言える風通しの良さが、顧客視点の改善を素早く回す原動力になっています。
地域循環をデザイン。飼料米・鶏糞・親鳥の活用
循環型社会への貢献は、みずほファームのもう一つの柱です。休耕地を活用して地域農家が生産した飼料米を餌に添加した『さくらこめたまご』の生産、鶏糞の肥料利用と、その野菜の直売所販売、I・Uターンを歓迎する採用で、地域の輪を広げています。

また、産卵を終えた親鳥「京桜®」の命を無駄にしない商品開発にも挑戦。『鶏ツマ』『京丹波鶏カレー』は京都府の「知恵の経営」認定にも採択され、命への敬意とおいしさの両立を形にしています。
次の一歩――平飼い、直売所の飲食化、人材育成
これからは「良い卵を効率よく」生産しながら、平飼い養鶏の導入を検討。直売所には飲食機能を加え、卵を“食べて知る”五感の体験を設計します。

人材育成にも一層注力し、教育と評価の仕組みを整え、若手が早期に活躍できる環境を整備。 「現場に答えがある」を合言葉に、チームで磨く現場力と、地域に開いたブランド体験。その両輪で、みずほファームは京丹波の日常を、もっと確かに、もっとおいしくしていきます。

















