【現場のリアル】フィールドイノベーション佐藤氏が直播に挑む理由と、越えるべき壁

株式会社フィードイノベーション 代表取締役社長 佐藤仰喜氏
「雑草との勝負。除草体系が決まらないと、全部持っていかれる」秋田県の生産者・佐藤さんは静かにそう言いました。水が来づらい中山間の田、田植機が入れない区画。去年は渇水で草にのまれ、複数品種での5ヘクタール挑戦は悔しい結果に。今年は面積を2ヘクタールに絞り、品種も「めんこいな」に一本化。節水型の乾田直播で再び土に向き合いました。
直播は「水を入れない」わけではありません。肝心なのは立ち上がり。3〜5葉期の初期生育は、しっかり水を入れて一気に走らせる。その後は圃場ごとの条件と水の来方で柔軟に。とはいえ、最大の壁はやはり雑草です。除草剤のタイミングと組み合わせ、資材の選定——この“体系”が決まらないと負ける。だからこそ、佐藤さんはバイオスティミュラント資材や「マイコス」を取り入れ、根が空気に触れにくい環境を整えて根張りを促し、気難しい年でも生育を落とさない工夫を重ねています。雨がほとんど降らなかった7月の秋田でも、なんとか伸ばせたのはそのおかげだといいます。

一方で、コストと収量の現実も受け止めています。播種そのものは速く、作業日程を詰められる半面、除草や水管理の手間は増える。労務は減っても薬剤費がかさみ、総コストは「トントン」に落ち着きがち。収量も移植に比べて1〜1.5俵落ちる年がある。それでも続ける理由は、条件不利地を活かし、全体の作業を回すための選択だからです。
そして、市場は“直播プレミアム”を簡単には認めません。「直播だから高く売れる」わけではない。業務用の現場で求められるのは、用途に合った安定品質と、価格に応える供給体制。値が動きやすく、輸入米とも競う土俵で勝ち残るには——品種、技術、契約、販路をバラバラに語らず“面”でつなぐこと。佐藤さんの圃場での一手一手が、その必要性を物語っています。
いま、業務用米で起きていること

直近は不足と高騰、しかし先行きは価格下落や需要減のリスク・代替性が高く価格変動が大きい一方、契約設計で安定をつくれる・多収・直播・高温耐性など、低コスト生産への対応が急務etc.
だからこそ、「いま」中長期の相手づくりと生産構造の見直しをしたい。そう考えている方も多くいるのではないでしょうか?
そんな、「今」を取り組むための令和7年度「業務用米推進プロジェクト」が立ち上がりました。
令和7年度「業務用米推進プロジェクト」とは

ほしい情報が手に入る
多収・直播・高温耐性など、低コスト生産と安定取引のための最新情報を、オンライン・対面を併用し継続配信します。
独自のネットワークができる
登録者コミュニティで連携を後押し。約100者の種子生産者・生産者と、約300者の卸・実需者にコンタクト可能です。
12/19東京・1/21大阪で「業務用米セミナー&交流会」にも参加できる
「業務用米セミナー&交流会」「圃場見学会」など、技術と商談を同時に前進させる機会を提供致します。
プロジェクト登録は無料!まずは情報とつながりを手に入れてみませんか?
プロジェクト登録を行っていただいた方限定で、12/19東京・1/21大阪で「業務用米セミナー&交流会」にも参加可能です!
参加方法(プロジェクト登録/イベント申込)無料
【STEP1】まずはプロジェクト登録
情報配信・ネットワーク・イベント優先案内を受け取れます。
【STEP2】セミナー&交流会 参加申込
【ブース枠】生産者には出展ブースをご用意いたします。
仕様・持込物・募集方法は事務局よりご案内します。
「業務用米セミナー&交流会」日程・会場・プログラム
「高いから作る」「安いからやめる」を繰り返さないために——。多収・直播などでコストを下げ、播種前契約・書面契約で相手と関係を固める。その両輪を、この冬、いっしょに整えませんか。イベント参加で、“次の相場”に強い体制づくりを行いませんか?

■日時
2025年12月19日(金)13:00〜17:00
■会場
日本橋プラザ展示ホール(東京都中央区日本橋2-3-4)
■セミナー内容(予定)
「多収、高温耐性、直播に向く品種について」
農研機構 中日本農業研究センター 上越研究拠点 水田利用研究領域 作物開発グループ 上級研究員 中込 弘二 氏
「米の播種前契約締結~メリットと書面契約のポイント~」
一般財団法人 日本総合研究所 調査研究本部 所長 主席研究員 青木 優 氏
「書面契約の実例とトラブルの回避方法について」
株式会社フィードイノベーション 代表取締役社長 佐藤 仰喜 氏
■日時
2026年1月21日(水)13:00〜17:00
■会場
新大阪ワシントンホテルプラザ(大阪市淀川区西中島5-5-5)
■セミナー(予定)
・「多収、高温耐性、直播に向く品種について」
農研機構 作物研究部門 スマート育種基盤研究領域 オーダーメイド育種基盤グループ 上級研究員 松下 景 氏
・「米の播種前契約締結~メリットと書面契約のポイント~」
一般財団法人 日本総合研究所 調査研究本部 所長 主席研究員 青木 優 氏
・「直播栽培について」
セミナー&交流会の見どころ

■実需と“直接つながる”交流コーナー
生産者ごとにブースを設置。卸・実需と自由に名刺交換、情報交換、商談が可能。
■実務に直結するセミナー
「多収・高温耐性・直播に向く品種」
「播種前契約のメリットと、書面契約のポイント」
「(東京)書面契約の実例とトラブル回避など」
最新の品種や技術情報から契約実務のポイントまで、生産者から実需者の双方に役立つセミナーです。
■その場で解決・個別相談コーナー
「品種・栽培技術(農研機構)」「播種前契約・書面契約(全米販・日本総研)」「種子の入手(のうけん)」「WEB市場での取引(アグリノート米市場:ウォーターセル)」など。
様々な相談を個別に行うことが可能です。
■試食コーナー
五つ星マイスターが用途別に業務用米を紹介(例:和食向け、寿司向け)。来年デビューの新潟「135号」、北海道の直播栽培に向く品種「えみまる」も試食提供。
「技術×契約×販路」を一気通貫で。翌日からの打ち手に落とし込めます。
よくある質問
■対象は?
業務用米に関わる生産者・種子生産者・JA・集荷業者・卸・実需者等の方。
(直接業務用米の取引に関わらない方でも、業務用米に関心ある方の参加も可能です。)
■どんな相談ができますか?
品種選定/多収・直播・高温耐性の栽培技術/播種前契約・書面契約/種子の入手/WEB上の市場での取引 など、専門家が個別対応します。
■何を持っていけばいい?
名刺、紹介資料、サンプル(玄米・白米・パンフレット等/任意)。出展者は事務局案内に従ってご準備ください。
【お問い合わせ】
農林水産省 補助事業
令和7年度 業務用米推進プロジェクト運営事務局 担当:末田、村田
メール:kome-matching@grainsp.co.jp/TEL:03-3816-0672















