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畝をきれいに、楽に立てる。畝立てトンボの作り方【DIY的半農生活Vol.41】

和田 義弥

ライター:

連載企画:DIY的半農生活

畝をきれいに、楽に立てる。畝立てトンボの作り方【DIY的半農生活Vol.41】

茨城県筑波山のふもとでセルフビルドした住まいに暮らし、約3.5反(35アール)の田畑でコメや野菜を栽培するフリーライターの和田義弥(わだ・よしひろ)が、実践と経験をもとに教える自給自足的暮らしのノウハウ。今回は、誰でも簡単に、きれいな畝が立てられる「畝立てトンボ」のDIY。栽培する作物に合わせて、台形型とかまぼこ型の両方の畝が立てられるのがみそ。さらに、等間隔に条間を決められるアレンジタイプもご紹介。畝立てが楽になるだけでなく、作物が元気に育つようになり、作業効率と畑の見た目もぐっとよくなる便利道具だ。

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作物を元気に育てる畝力

みなさん、畝って立てますか。私は畝を立てる派だけれど、自然農や不耕起栽培では、あまり畝は立てないのかしら。そうでなくても面倒だし、土を盛り上げるのは楽ではない。近所でオーガニックファーマー(有機農家)をやっているシバちゃんも、畝を立てていない。いちばんの理由は労力削減。トラクターで耕したら、そのまま種をまいている。
私が畝を立てるのは、通路と栽培スペースをきっちり分けたいから。それだけの理由。几帳面なんです。

エダマメ

等間隔の畝に育つエダマメ

本来、畝を立てるのは、作物にとってよい環境を生むからだ。畝の高さは一般に5~15センチ程度だが、土を盛り上げることで水はけと通気性がよくなる。根が伸びる範囲も広がり、地温も上がりやすくなる。
畝立ては、そのための機能が付いた家庭用耕運機があれば楽にできる。しかし、わが家の耕運機にその機能はないので、私は地道に三角ホーで土を盛り上げている。

そして、最後の仕上げに使うのが、DIYで作ったオリジナルのトンボである。

芝生にトンボ

今回DIYするトンボ。手前が畝立て用、奥が条間マーキング用

ご存じのようにトンボは、農作業や土木作業、またグラウンドなどをならすのに使う、長い柄が付いたT型の道具だが、私のそれは、Tの横棒にちょっとした工夫がある。畝の形に切り出した合板によって、台形やかまぼこ形に成形できるようになっているのだ。畝幅は70センチで一定になり、高さは10センチ。畝の側面もびしっと整う。

トンボはもう1本あり、こちらは条間に印を付けるもの。Tの横棒の部分に、先端をV字に切った割り竹が15センチ間隔で付いており、トンボを引っ張ると浅い溝が切れる。その溝に種をまけば、きれいに条間がそろうのである。

条間寄り

等間隔に溝が切れる

コマツナやホウレンソウ、ニンジン、コカブ、ニンニク、タマネギなどは条間15センチでぴったり。ダイコンやキャベツ、ブロッコリーなら、15センチの倍数である45センチ間隔で、2条に植え付ける。DIYで簡単にできる道具だが、こういうものがあると作業が効率的にできるし、畑も美しくなる。
「ちょっといいかも」と思ったら、作ってみてちょうだい。

畝立てトンボの作り方

材料

材料は、わが家にあった廃材を利用。そのため、ちょっと汚れているが、お気になさらないように。サイズは以下。
材料

① スギ角材(30×40×600ミリ)2本
② スギ角材(30×40×900ミリ)1本
③ スギ角材(30×40×1400ミリ)1本
④ 合板(9×600×900ミリ)1枚

作り方

1. 長さ600ミリのスギは、両端を斜め45度にカットする

スライド丸ノコ

斜め切りは、一定の角度で正確にカットできるスライド丸ノコ(回転するノコ刃を前後にスライドさせて材料を切断する工具)があると便利だ。通常の丸ノコに比べて、より正確に素早く、かつ安全に材料を切り出せる。

2. 合板は、図のように寸法をとって切り出す

トンボ_合板図

単位はミリ

ダンポール

曲線を引くには、弾力のあるFRP(繊維強化プラスチック)製の支柱を使うと、きれいに引ける。線の両端と山のてっぺんにビスを打って固定する。支柱の代わりに、よくしなる割り竹を使ってもいい。
丸ノコ
線に沿って合板を切り出す。直線は丸ノコでカット。

ジグソー
曲線はジグソー(細長い刃を上下に往復運動させて材料を切断する工具)でカットする。

曲線カット

3. 材料を組み立てる

トンボ組み立て

材料の組み立ては、まず長さ1400ミリのスギが柄になるように、長さ900ミリのスギをビスでT字に接合する。次に両端を斜めにカットした長さ600ミリのスギを、写真のように固定する。斜めに補強を入れることで、強度が出る。
合板つける
T字の横棒に切り出した合板をビスで接合する。これで畝立てトンボの完成。

条間トンボの作り方

条間トンボ完成

材料

①~③畝立てトンボと共通
④割り竹(長さ15センチ)6本

作り方

畦立てトンボの合板を付ける手前までは同じ工程。長さ15センチの割り竹の先端をV字にカットし、トンボのT字部分に15センチ間隔で固定する。竹は割れやすいので、ドリルで下穴を開けてから、それぞれビス2本で固定する。
(写真のものは手元にあった廃材の都合でTの横棒が1000ミリあり、畝立てトンボよりやや長い。)

畝立てトンボを使った畝の立て方

草が生えていたり、土の塊があったりすると、畝が立てにくいので、除草したあと耕運機やクワで軽く耕しておく。隣の畝と平行になるように、ひも2本を作りたい畝幅の間隔で張り、ひもの外側(通路になる側)の土を内側にすくい上げる。

畝立て

三角ホーで通路の土を畝にすくい上げる

土をすくい上げただけだと、畝の表面がぼこぼこなので、畝立てトンボを使ってならす。1回できれいにならない場合は、2回かける。

台形畝寄り

畝の中央がやや高くなるように土を盛り上げてトンボをかけるときれいな畝ができる

さらに条間トンボをかけると、等間隔に溝が切れる。畝の表面を平らにならすことで、種の深さも一定になり、発芽がそろいやすくなる。

条間引き

溝は15センチ間隔になっており、作物によっては45センチ間隔で2条植えしてもよい

なお、畝立てトンボを反対にすると、かまぼこ形の畝が立てられる。トマトやスイカ、サツマイモなどを1条で植える場合にはこれ。畝の表面がなだらかになることで水が流れやすくなり、湿気が苦手な作物に向く。

かまぼこ畝

かまぼこ畝もこんなにきれい

野菜がなかなかうまく育たないというあなた。とりあえず、畝を立てて、美しい畑を作ってみたらどうでしょう。株間や条間を等間隔にして、通路は余裕を持って確保すること。畝を立てれば水はけや通気性がよくなるし、野菜同士の間隔をしっかり取ってやれば、日当たりや風通しもよくなる。そうやって環境を整えてやると、野菜はグッとよく育つと思うよ。

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