自動車の廃車手続きは「永久抹消」「一時抹消」の2種類

普通自動車を廃車にする際には、「永久抹消登録」と「一時抹消登録」どちらかの手続きを管轄の運輸支局で行います。あなたの状況や目的、今後の使用予定に合わせて、適切な手続きを進めましょう。
| 手続きの種類 | 概要 | 申請手数料 |
|---|---|---|
| 永久抹消登録 | 自動車を解体して永久に使わない場合に行う | 無料 |
| 一時抹消登録 | 自動車を一時的に使用中止する場合に行う | 1件350円 |
なお本記事では、「普通自動車の廃車手続き」に焦点を当てて解説しています。軽自動車の廃車手続きについては、以下の記事で詳しく解説していますので併せて参考にしてください。
永久抹消登録(解体して永久に使わない場合)
「永久抹消登録」とは、もう使用しない自動車の登録情報を完全に抹消し、永久的に公道を走れなくする手続きです。
申請手数料は無料で、経年劣化や過走行で修復不可能な場合や、事故や災害で失われた場合などに行います。永久抹消登録を完了した車は、二度と公道を走れなくなり、再登録はできないため注意が必要です。
今後、使用する予定が一切なく、状態の悪さから買取も見込めない車は、永久抹消登録の手続きを進めましょう。
なお、車検が1カ月以上残っていれば、自動車税と自賠責保険の還付に加え、残存期間に応じた自動車重量税の還付も受けられます。
一時抹消登録(一時的に使用中止する場合)
「一時抹消登録」とは、自動車の登録情報を一時的に抹消し、公道を走行できない状態にする手続きです。解体はしないため、車両自体は手元に残り、再登録手続きをすることで再び公道の走行が可能となります。
申請手数料は1件につき350円。長期間運転しない場合や、私有地内でのみ使用する場合、盗難に遭った場合などに行います。一時抹消中は、自動車税の課税が停止されるほか、不要な場合は自賠責保険を任意で解約することで未経過分の返戻を受けられるため、使わない期間の維持費を抑える手段としても有効です。
完全に廃車にするのではなく、あくまで一時的に車の使用を中止したい場合は、一時抹消登録の手続きを進めましょう。
なお、永久抹消と同じく、すでに支払っている自動車税と自賠責保険の還付は受けられますが、自動車重量税の還付はありません。
自分で「永久抹消登録」をする流れと費用・必要書類

ここでは、車を解体して完全に処分する「永久抹消登録」について、自分で手続きする場合の流れや費用・必要書類を解説します。
- 永久抹消登録の費用・必要書類
- 永久抹消登録手続きの流れ
永久抹消登録の費用・必要書類
永久抹消登録に必要な書類や費用は以下のとおりです。事前準備する書類と、運輸支局で入手する書類がありますのでしっかりご確認ください。
| 必要書類 | 入手方法・備考 |
|---|---|
| 自動車検査証(車検証) | 車などに保管(コピー不可) |
| ナンバープレート前後2枚 | 車両から取り外す |
| 印鑑証明書 | 役所やコンビニで発行可(発行から3カ月以内) |
| 所有者の印鑑 | 実印のみ |
| 移動報告番号・解体報告記録日のメモ書き | 移動報告番号はリサイクル券に記載、解体報告記録日は解体業者から通知 |
| 永久抹消登録申請書 | 運輸支局窓口で当日入手 |
| 手数料納付書 | 運輸支局窓口で当日入手(手数料は無料) |
| 自動車税申告書 | 運輸支局窓口で当日入手(地域によっては不要) |
永久抹消登録の場合、運輸支局で支払う申請手数料は無料です。ただし、手続き前に車を解体する必要があるため、解体業者へ支払う「解体費用(10,000〜20,000円)」や、自走できない場合の「レッカー代(5,000〜20,000円)」が実費として掛かります。
※費用は地域や車両サイズ、解体業者によって大きく異なる場合があります。
必要書類は、基本的に上記書類があれば手続き可能です。しかし、車検証の記載から住所や氏名が変わっている場合や、事業用ナンバーの場合など、状況によっては追加書類が必要になるケースもあるため、運輸支局に問い合わせて確認しておくと安心です。
永久抹消登録手続きの流れ
永久抹消登録手続きの流れは以下の6ステップです。
- 事前に揃えられる必要書類(車検証・ナンバープレートなど)を準備
- 解体業者に引取を依頼して「移動報告番号」と「解体報告記録日」をメモ
- 運輸支局でその他の必要書類(申請書・納付書など)を入手・記入
- 支局内のナンバー返送窓口でナンバープレート2枚を返納
- 支局窓口に必要書類一式を提出し、不備があれば修正して再提出
- 支局内の税申告窓口で「自動車税申告書」を提出して還付申請
以上で、永久抹消登録手続きは完了です。書類が揃った後の運輸支局での手続き自体は、不備がなければ60分程度で終わります。
ただし、年度末の3月や週末・月末は窓口が非常に混雑し、待ち時間が長くなる可能性があるためご注意ください。また、運輸支局の受付時間は平日のみとなっているため、時間に余裕を持って手続き準備を進めましょう。
- 受付時間:平日 午前8:45~11:45 午後13:00~16:00
- 休業日:土曜日・日曜日・祝日・年末年始
自分で「一時抹消登録」をする流れと費用・必要書類

続いて、車を手元に残したまま一時使用中止にする「一時抹消登録」について、自分で手続きする場合の流れや費用・必要書類を解説します。
- 一時抹消登録の費用・必要書類
- 一時抹消登録手続きの流れ
一時抹消登録の費用・必要書類
一時抹消登録に必要な書類や費用は以下のとおりです。
| 必要書類 | 入手方法・備考 |
|---|---|
| 自動車検査証(車検証) | 車などに保管(コピー不可) |
| ナンバープレート前後2枚 | 車両から取り外す |
| 印鑑証明書 | 役所やコンビニで発行可(発行から3カ月以内) |
| 所有者の印鑑 | 実印のみ |
| 一時抹消登録申請書 | 運輸支局窓口で当日入手 |
| 手数料納付書 | 運輸支局窓口で当日入手(手数料350円) |
| 自動車税申告書 | 運輸支局窓口で当日入手(地域によっては不要) |
一時抹消登録では、運輸支局で支払う申請手数料として1件につき350円が掛かります。
車を解体する必要がないため、永久抹消よりも少ない書類で手続き可能です。しかし、永久抹消と同じように、状況によっては追加で書類が求められるケースもあるので、運輸支局に事前確認しておくとスムーズに手続きを進められます。
一時抹消登録手続きの流れ
一時抹消登録手続きの流れは以下の7ステップです。
- 事前に揃えられる必要書類(車検証・ナンバープレートなど)を準備
- 運輸支局でその他の必要書類(申請書・納付書など)を入手・記入
- 運輸支局の印紙販売窓口で一時抹消登録手数料を支払う
- 支局内のナンバー返送窓口でナンバープレート2枚を返納
- 支局窓口に必要書類一式を提出し、不備があれば修正して再提出
- 「登録識別情報等通知書」の交付を受ける(車の使用再開時に必要)
- 支局内の税申告窓口で「自動車税申告書」を提出して手続き完了
以上で、一時抹消登録手続きは完了です。必要書類の提出後、ステップ6で交付される「登録識別情報等通知書」は、車の使用を再開する時に必要になりますので、紛失しないよう注意してください。
廃車手続きは自分でやるのと業者依頼、結局どちらが良い?

ここまで自分で廃車手続きを進める方法を解説しましたが、「自分でやる」のと「業者に依頼する」のとでは、結局どちらが得策なのでしょうか?
廃車代行の依頼先として代表的な「廃車買取業者」を比較対象に、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのかを詳しく見ていきましょう。
- 自分で廃車手続きを行うメリット・デメリット
- 廃車買取業者に依頼するメリット・デメリット
自分で廃車手続きを行うメリット・デメリット
自分で廃車手続きを進めるメリット・デメリットは以下のとおりです。
| メリット | ・一時抹消なら手数料350円のみ ・個人情報を他人に預ける不安がない ・業者とのやり取りや日程調整が必要ない |
|---|---|
| デメリット | ・運輸支局が平日16時までしか営業していない ・永久抹消の場合、解体費やレッカー代などが別途必要 ・書類不備や手続き漏れなどで二度手間になるリスクがある |
廃車手続きを自分で行う場合、一時抹消登録であれば申請手数料350円のみの費用で手続きできます。一時抹消登録を業者に依頼すると、代行手数料が掛かるケースもあるため、業者に頼むよりも安く済む可能性が高いです。
しかし、永久抹消登録の場合は要注意。解体費用やレッカー代などで数万円の出費が必要となるため、金銭的なメリットは薄れてしまいます。
また、平日日中に時間を取られる点も非常に大きなハードルとなっています。慣れない書類作成で不備などがあった場合は二度手間になるリスクもあるため、しっかりとした事前準備が不可欠です。
これらを踏まえ、自分で廃車手続きをするのは以下のような人におすすめします。
- 一時抹消登録をする人
- 個人情報を業者に渡したくない人
- 平日に時間を取れて、自分で動くのが苦にならない人
廃車買取業者に依頼するメリット・デメリット
一方、廃車買取業者に依頼するメリット・デメリットは以下のとおりです。
| メリット | ・面倒な書類作成や運輸支局への提出を全て任せられる ・引取・解体・手続き代行まで全ての費用が無料になる ・どんな状態の車でも0円以上で買い取ってもらえる可能性がある |
|---|---|
| デメリット | ・買取業者との密な連絡や日程調整が必要になる ・依頼を断られたり、代行手数料が掛かったりするケースもある ・悪質な業者も存在するため、信頼できる業者を見極める必要がある |
廃車買取業者とは、車両の引取・解体から廃車手続き代行までを手数料無料で引き受けてくれる専門業者です。
更に、廃車をパーツや鉄資源などの「価値ある商品」として再利用できる独自のノウハウと販路を持っているため、一般的には価値がないとされるボロボロの車でも、思わぬ値段で買い取ってもらえる可能性もあります。
運輸支局での書類手続きも全て無料で任せられるため、手間を極力掛けず、少しでもお得に車を処分したい人には、自分で手続きするよりも廃車買取業者に依頼するのがおすすめです。
- 解体を伴う永久抹消登録をする人
- 業者の比較選定や連絡のやり取りに抵抗がない人
- 時間と手間を節約しつつ、少しでもお得に処分したい人
なお、廃車買取業者を利用する流れや必要書類、注意点は以下の記事で詳しく解説しています。業者で廃車を依頼予定の人は、併せて参考にしてください。
「一時抹消」なら自分で、「永久抹消」なら業者に依頼しよう
本記事では、普通自動車の廃車手続き2種類の概要や、自分で手続きを行う場合の具体的な流れや費用・必要書類などについて解説しました。
結論として、損をせず賢く車を処分するためには、目的に応じて以下の方法を選ぶのがおすすめです。
- 「一時抹消登録」なら、費用を安く抑えられる自分で手続き
- 「永久抹消登録」なら、費用無料でお金も受け取れる廃車買取業者
特に永久抹消を行う場合、自分で手続きをすると解体費やレッカー代で数万円の出費が掛かりますが、廃車買取業者であればこれらが無料になる上に、買取価格が付いてプラス収支になる可能性もあります。
ボロボロの事故車や廃車でも0円以上で買取してくれる業者も多いため、手間と費用を掛けて自分で手続きする前に、まずはあなたの愛車にどれくらいの価値があるのか、廃車買取業者の無料査定で確かめてみてはいかがでしょうか?
なお、以下の記事では当メディアが厳選したおすすめの廃車買取業者を紹介しています。業者の選び方や注意点も紹介していますので、安心して任せられる買取先を見つけたい人はぜひ参考にしてください。




















