サツマイモ・焼き芋を“知る・磨きなおす”講義
最初のプログラムはなめがたしおさい農業協同組合の河野健太郎(かわの・けんたろう)さんと鹿行農林事務所 行方地域農業改良普及センターの青木隆治(あおき・りゅうじ)さんによる講義。
前日の「全国焼き芋サミット」で得た知見や気づきをふまえつつ、あらためてサツマイモ・焼き芋の基礎を“知る・磨きなおす”内容となっており、焼き芋の歴史や品種の一覧、サツマイモが店舗に届くまでの工程などの基礎知識から焼き芋の焼き方などの実践的な内容まで幅広く取り上げられました。
初心者から経験者までが自分の理解をアップデートできる学びの深い時間となりました。

焼き方の“違い”を体感する実習
サツマイモと焼き芋の知識を身に付けたところでいよいよ実践です。
最初は電気式の焼き方を学びます。教えてくれたのは講義に続き河野健太郎さん。実際に参加者がサツマイモを焼き芋機に入れる体験をしながら、置き方や置く位置によって熱の通りやすさが変わる点などを学びました。河野さんは「太さだけでなく形状や品種の違いによっても焼き上がりが変わるので、必ず肌でチェックすることが大事」と話しました。

続いては蜜芋千寿の岩崎勢津夫(いわさき・せつお)さんによる壺焼きの実技。岩崎さんは「特に重要なのは中ごしらえのタイミングでどれくらい火が通っているか確認すること。慣れてくれば、あと何分で焼きあがるか推測できるようになります」と話し、その熟練の技を垣間見ることができました。

最後の実技はよっしーのお芋屋さん。のよっしーさんによるスチームコンベクションオーブン(スチコン)。スチコンは普通のオーブンに比べてスチーム機能を始め色々なことができるのが魅力で、「良い焼き時間は、とにかく何度も試して見つけてみて」とアドバイス。
電気式/壺焼き/スチコンどれを導入するかは「お客様にどのように提供したいかを軸に選ぶと良い」。そして「使い勝手が良いスチコン+何かの二刀流もおすすめ」とのことです。

実際に今回、3つの焼き方で焼いた焼き芋を試食。同じ焼き芋でも焼き方ひとつでホクホク感や甘さが変わり、参加者からも「こんなに変わるんだ!」と、驚きの声があがりました。

焼き芋のおいしさを“支える”キュアリング施設
続いて会場からバスで移動し、キュアリング処理と貯蔵を行うキュアリング施設を見学。解説してくれたのはなめがたしおさい農業協同組合の栗山裕仁(くりやま・ゆうじ)さんです。キュアリング処理とはサツマイモを高温多湿の条件下に置くことで芋と皮の間にあるコルク層を増やし、病原菌の侵入や腐敗を防ぐことです。その巨大な施設に参加者も圧倒されていました。これが7つもあるそうです。

行方の”畑と土、熟成管理”を知る現場体験
さらにバスで移動し、到着したのは源次郎ポテト渋谷農園。代表の渋谷泰正(しぶや・やすまさ)さんが1年通して安定的に出荷するための熟成管理などを教えてくれました。質疑応答でもたくさんの質問があがり、参加者の生産現場への関心がうかがえました。

産地だからこそ生まれる“自分だけの焼き芋ストーリー”をつくる
会場に戻るといよいよ最後のプログラム。さつまいもカンパニー株式会社の橋本亜友樹(はしもと・あゆき)さんによるワークです。焼き芋アンケートやここまで学んだことを踏まえ、自身が焼き芋屋を開店する場合の差別化・伝え方・商品設計について考え、アウトプットする時間となりました。
全てのプログラムが終了し、修了式では全国焼き芋サミットinなめがた実行委員長の髙須敏美(たかす・としみ)行方市長より参加者へ修了証が授与されました。「焼き芋に対する新たな取り組みを進めていただけたら、開催の意義があると思います。来年もぜひ参加をお願いします」と話し、同イベントは閉会しました。

焼き芋塾の感想について参加者に聞いてみると、「行方の土づくりや貯蔵・熟成、焼き方の違いを実習で体験しながら、開業や既存店のブラッシュアップに直結する学びを得られた」、「素材と真剣に向き合う時間を通じて、自分の店でどんな焼き芋を届けていきたいかを考え直すきっかけになった」など前向きな意見が多数あがり、同イベントの満足度の高さが見えました。来年の開催も期待したいと思います!















