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【プロが厳選】初心者でも枯らさない観葉植物5選! 王道のパキラから希少種カラテアまで、育て方や増やし方を徹底解説

【プロが厳選】初心者でも枯らさない観葉植物5選! 王道のパキラから希少種カラテアまで、育て方や増やし方を徹底解説

観葉植物は、部屋に置くだけで空間の印象を大きく変えてくれる、インテリアの頼もしい味方である。しかし、「どれを選べば失敗しにくいのか分からない」「おしゃれな観葉植物は管理が難しそう」と感じている人も多いだろう。
室内環境に適応しやすく、初心者でも育てやすい観葉植物は数多く存在する。育ててみると分かるが、観葉植物は決して難しい存在ではなく、日々のちょっとした変化や成長を感じられる、暮らしに寄り添う存在でもある。本記事では、苗木屋を営む筆者が、観葉植物の中でもとりわけ人気が高く、かつ育てやすさとインテリア性を兼ね備えた 5種類 を厳選。それぞれの特徴と魅力を分かりやすく解説する。初めて観葉植物を育てる人から、部屋の雰囲気を変えたい人まで、植物選びの参考にしてほしい。

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パキラ

手のひら状に広がる葉が人気なパキラ

パキラ(学名:Pachira glabra)は中南米原産の熱帯性樹木であり、幹が太く、手のひら状に広がる複葉を持つ観葉植物である。独特な葉の形状が多くの人の心をつかみ、観葉植物として高い人気を誇る。また、茎が曲がりやすく、流通しているもののうち一部は、幹が数本ねじられた状態で仕立てられていることも多く、インテリア性も高い。比較的乾燥に強く、多少水やりを忘れてもすぐに弱ることは少ない。

パキラは、小鉢サイズからシンボルツリーとして使える大型のサイズまで流通しており、設置場所に合わせて選びやすい点も良い。小さい株から育てたとしても成長が早いので、幹が太っていき、背が高くなっていく変化を楽しめる観葉植物である。

斑入りパキラも人気!

斑入りのパキラ

一般的に流通しているパキラは緑一色の葉を持つが、近年は斑入りパキラも人気が高まっている。斑入り品種では、葉に白やクリーム色の斑が入り、通常のパキラよりも明るく軽やかな印象を与える。室内の雰囲気をより華やかにしたい場合などにおすすめだ。

ただ、斑入り品種は葉緑素の量が少ないため、通常の緑葉のパキラよりもやや生育が遅く、強い日差しにも弱い傾向がある。そのため、直射日光を避けた明るい室内で管理することが重要である。

斑の入り方や度合いが違うので、特別な一本になる

このように、パキラは「丈夫で育てやすい」という基本的な魅力に加え、斑入りなどの品種を選ぶことで見た目のバリエーションも楽しめる観葉植物である。
初心者の「最初の1鉢」としても、インテリアの主役としても使いやすい点が、パキラが長年人気を保ち続けている理由と言える。

パキラの育て方(失敗しにくい管理のコツ)

庭(露路)に植えられたパキラ。果実がなっている様子

パキラは比較的丈夫で管理しやすい観葉植物であるが、いくつかのポイントを押さえることで、より健康的に長く楽しむことができる。

まず、置き場所はある程度どこに置いても十分育つが、半日影になる露路か、明るい室内が適している。長い時間の直射日光は葉焼けの原因になるため避け、レースカーテン越しの柔らかい光が当たる場所が理想的である。暗すぎる場所では徒長しやすく、葉の色も悪くなりやすいため注意したい。

木が大きくなると、長い直射日光にも十分耐える

水やりは、「土の表面が乾いてからたっぷり与える」が基本である。常に土が湿った状態が続くと根腐れを起こしやすいため、鉢底から水が流れ出る程度に与えた後は、受け皿にたまった水を捨てるようにする。冬は生育が緩やかになるため、水やりの頻度を控えめにするとよい。

温度管理は、10℃以上を目安に考えると安全である。寒さに弱いため、冬場は窓際の冷え込みや、エアコンの冷風が直接当たる場所は避けたい。伸びすぎた枝や樹形を整えたい場合は、春から初夏にかけて軽く切り戻すとよい。
剪定した枝は挿し木に利用できるため、樹形の調整と株の増殖を同時に楽しむことができる。

挿し木で増やしたパキラ。成長点が若い頃から分散して枝葉が多い

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種子でも挿し木でも増やせる

パキラは実生(種子から育てる方法)でも増やすことができるが、挿し木による増殖が簡単で成功率が高い。剪定時に出た枝を利用して挿し木にすれば、新しい株を手軽に増やすことができ「育てる」だけでなく「増やす」楽しみも味わえる。ぜひパキラの挿し木にも挑戦してみていただきたい。

パキラの果実

パキラのタネ、果実をわると沢山出てくる

タネから植えて半年のパキラ

パキラの挿し木。バーミキュライトや鹿沼土に挿しておくと簡単に発根する

発根した様子

個別のポットに移した挿し木苗。挿し木苗は基部が太らずスマートになる

ケンフェリア

発芽した直後の「ケンフェリア プルクラ」

ケンフェリア(学名:Kaempferia spp.)はショウガ科に属する多年草で、タイやマレーシアなどの東南アジアを中心とした熱帯アジア原産の植物である。地面に貼りつくように葉を広げる独特の草姿が特徴で、背丈が低く、鉢植えでも場所を取らずに楽しめる観葉植物である。

葉には銀色や青や赤、オレンジなどさまざまな模様や濃淡のある斑が入る種類が多く、葉を鑑賞する観葉植物として人気が高い。直射日光にはやや弱く、明るい日陰を好むため、室内の窓辺やレースカーテン越しの柔らかい光が当たる場所が適している。比較的高温多湿を好み、熱帯植物らしい性質を持つが、管理のポイントを押さえれば初心者でも育てやすい。お庭でも十分地植えできるが、増えやすいので、その点は注意が必要である。

ケンフェリア最大の魅力は、品種ごとに大きく異なる葉の模様である。濃い緑色の葉に銀色のラインが入るタイプや、葉の中央に明るい斑が入るタイプなど、まるで模様入りの布のような美しさを持つ。花も中央からひっそりと咲き美しいが、それ以上に葉の模様の美しさが際立つ。

ケンフェリア プルクラ の花は四葉のクローバーのような形の花がさく

花が咲いていない時期でもかなり楽しめる観葉植物として、室内インテリアとの相性が良い。

ケンフェリア プルクラ 大型種(弊社ねったいの分類)

ケンフェリア プルクラ 斑入り(弊社ねったいの分類)

ケンフェリア ギルベルティ

コルヌケンフェリアという近縁種

コンパクトで置き場所を選びにくい

縁の色が赤紫色のケンフェリア

ケンフェリアは草丈が低く、葉も横に広がるため、コンパクトなスペースで楽しめる観葉植物である。大型の観葉植物を置くスペースがない家庭でも取り入れやすく、ちょっとした緑を足したいという場合にも向いている。また、成長スピードが比較的ゆっくりで、頻繁な剪定や植え替えを必要としない点も、管理が楽な理由のひとつである。

ケンフェリアの育て方(失敗しにくい管理のコツ)

ケンフェリアは熱帯アジア原産の植物であり、高温多湿の環境を好む一方、直射日光には弱いという性質を持つ。そのため、基本的には「明るい日陰」「適度な湿度」「過湿にしない」の3点に留意したい。

置き場所は、レースカーテン越しの光が当たる窓辺や、明るい室内が適している。直射日光に当たると葉焼けを起こしやすく、葉の模様も色あせやすくなるため、強い日差しは避けたい。

屋外で管理する場合も、直射の当たらない半日陰が望ましい。水やりは、生育期(春~秋)には土の表面が乾いたらたっぷり与える。常に土が湿った状態が続くと地下茎が腐りやすいため、水のやり過ぎには注意が必要である。
地植えをすると、僕の実家の庭ではかなり広範囲に広がったので、それなりに生育旺盛ではあるが、環境が合えば爆発的に広がることもあるので少し注意が必要である。

冬は低温で地上部が枯れて休眠状態に入ることが多く、その時期は水やりを控えめにする。環境によってはほぼ断水気味に管理する。

温度管理は重要であり、10℃以下になると地上部が傷みやすくなる。寒冷地では冬場は室内に取り込み、窓際の冷え込みや夜間の低温に注意したい。植え替え・株分けは、生育が始まる春が適期である。

地下茎で増やせるのも魅力

冬に葉っぱが枯れてきたケンフェリア

ケンフェリアはショウガと同様に、地下茎(根茎)で増える植物であり、比較的簡単に増やすことができる。冬は寒さで葉っぱが枯れることもあるが、地下部の球根は生きているので、翌春に植え付けてみよう。ケンフェリアは育てるだけでなく、増やして楽しむこともできる観葉植物であり、小型でありながら、育成と観賞の両面で満足度の高い植物と言える。

このような状態になっても地下茎は生きている

ここからまた春には発芽してくる

サンセベリア

サンセベリア(サンスベリアとも言う)

サンセベリア(学名:Dracaena trifasciata、シノニム:Sansevieria trifasciata)は、アフリカ乾燥地帯を原産とする多肉質の観葉植物である。剣のように直立する肉厚の葉が特徴で、シャープでスタイリッシュな印象を持つ。和名は厚葉千歳蘭(アツバチトセラン)。

乾燥に非常に強く、水やりの頻度が少なくても枯れにくいため、観葉植物の中でも特に管理が簡単な種類のひとつである。耐陰性も高く、室内の明るさをあまり選ばない点も魅力である。明るい場所の方が生育は良いが、多少暗い場所でも極端に調子を崩しにくく、オフィスや玄関など、日当たりが限られる場所にも置きやすい。過湿には弱いため、水のやり過ぎには注意が必要である。

巨大な葉が魅力なサンセベリア マッソリアーナ

サンセベリアは直線的な葉姿を持つため、モダンなインテリアやシンプルな部屋との相性が良い。丸みのある葉が多い観葉植物の中で、サンセベリアは空間を引き締める存在としてアクセントになりやすい。背丈のある品種を選べば床置きのシンボルグリーンとして使え、小型品種であれば棚やデスクの上に置くなど、置き場所に合わせた使い分けもしやすい。

品種が豊富で選ぶ楽しさがある

サンセベリアには多くの品種・系統があり、葉の色や形状のバリエーションが豊富である。インテリアの雰囲気に合わせて選ぶ楽しみがある。葉が細く放射状に広がるタイプや、筒状の葉を持つタイプなどもあり、同じサンセベリアでも印象は大きく異なる。好みや置き場所に合わせて品種を選べる点も、長年人気が続いている理由のひとつである。苗も多くの種類が比較的安価で手に入れることができる。

中斑入りのかなり希少な個体

真っ直ぐに伸びる姿勢が魅力なサンセベリア スタッキー

サンセベリアの育て方(失敗しにくい管理のコツ)

かなり乾きやすいポットでも大丈夫!

サンセベリアは乾燥地帯原産の多肉質植物であり、水のやり過ぎにさえ注意すれば、非常に枯らしにくい観葉植物である。ただ、直射日光に長時間当てると葉焼けを起こすことがあるため、注意する。一方で耐陰性も高く、多少暗い場所でも育つが、光量が極端に不足すると徒長したり、葉色が悪くなったりすることがある。

水やりは、「土がしっかり乾いてから与える」が基本である。常に湿った状態が続くと根腐れを起こしやすいため、鉢底から水が流れ出る程度に与えた後は、受け皿にたまった水を必ず捨てる。冬は生育がほぼ止まるため、水やりの頻度を大幅に減らし、月に数回程度を目安にすると安全である。

温度管理は、10℃以上を目安に考えるとよい。寒さにはあまり強くないため、冬場は窓際の冷え込みや、夜間の低温に注意し、可能であれば室内の比較的暖かい場所に移動させると安心である。

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株分けで簡単に増やせる

鉢の側面から出てくるほど強い。これもポキっとおって増やせる

サンセベリアは地下茎を伸ばして増える植物であり、株分けによって比較的簡単に増やすことができる。植え替えのタイミングで親株から子株を切り分けることで、新しい株として育てることが可能である。 植え替え・株分けは、春から初夏の生育期に行うと成功しやすい。根詰まりしてきた場合は、一回り大きな鉢に植え替えるとともに、地下茎から出ている子株を分けて増やすこともできる。

サンセベリアは「枯らしにくい」「置き場所を選びにくい」「見た目が洗練されている」という三拍子がそろった観葉植物であり、初心者の最初の1鉢としても、インテリアグリーンとしても、非常に取り入れやすい存在である。

鉢の中で密集したサンセベリア スタッキー

地下茎をポキポキと折って増やすことができる

一つの鉢から10個程度の株分けが可能

カラテア

まさにアートのような葉を持つカラテア(奥のピンクの植物はカラテアと同じクズウコン科のストロマンテ サンギネア トリオスター)

カラテア(学名: Goeppertia spp./旧Calathea属)は、熱帯アメリカ大陸の熱帯雨林を原産とする観葉植物である。最大の特徴は、葉に入る独特で美しい模様であり、縞模様、網目状、斑入りなど、品種ごとにまったく異なる表情を見せる。葉の裏が紫色になる種類も多く、見る角度によって印象が変わる点も魅力である。

カラテアは花よりも葉を鑑賞することを主目的とした観葉植物であり、葉そのものがインテリアになる存在である。まるでアートのような葉模様は、ひと鉢置くだけで部屋の雰囲気を一気におしゃれにしてくれる。

品種ごとの個性が豊か

カラテアには多くの種類があり、葉の形、大きさ、模様、色味がそれぞれ異なる。
代表的なものとして、葉に濃淡の縞模様が入るタイプや、丸みのある葉に繊細な模様が入るタイプなどがあり、同じカラテアでも印象は大きく変わる。複数の品種を並べて育てると、模様の違いがより際立ち、コレクション性の高さも感じられる観葉植物である。

カラテアの「ドッティ」という種類。黒地にピンクのラインがおしゃれ

ホワイトフュージョン。白や緑の絵の具を刷いたような、芸術的な斑。葉裏は美しい赤紫

ホワイトスター。まっすぐに伸びた茎に細めの葉をつける。葉脈の模様がかなり綺麗。

エンペラー。鮮やかな黄緑色の葉に濃いグリーンの斑。凛々しくて良い

オルビフォリア。柔らかい葉に入るビロード感のある模様が人気

ワルセヴィッチー。ビロードのような質感と深い緑の葉に黄緑色の模様が入る、高級感あふれる観葉植物

カラテアの育て方(失敗しにくい管理のコツ)

カラテアは明るい日陰を好むため、室内の窓辺やレースカーテン越しの光が当たる場所が適している。乾燥には弱いため、エアコンの風が直接当たる場所などは避けたい。強い日差しや乾燥を避けるというポイントさえ押さえれば、直射日光の当たらない屋外や半日陰でも育てることができる。

水やりは、土の表面が乾き始めたらたっぷり与える。乾燥に弱いため、土を完全に乾かし切ってしまうと葉先が傷みやすくなる。一方で過湿が続くと根腐れの原因になるため、鉢底から水が流れ出た後は、受け皿の水を必ず捨てる。

温度管理は、10℃以上を目安にすると安定しやすい。寒さに弱いため、冬場は窓際の冷え込みに注意し、室内の比較的暖かい場所で管理するとよい。やや繊細な性質はあるものの、管理のコツをつかめば、観葉植物の楽しさを一段と深く味わえる。

株分けで増やせる

インシグニス。細長い波打つ葉に濃淡のある模様。裏側は紫。乾燥にやや弱いが、涼しい室内であれば管理しやすい。

カラテアは株分けによって簡単に増やすことが可能である。品種にもよるが、成長もそれなりに早く、春や秋など、植え替えのタイミングで株を分ければ、元気の良い苗を沢山増やすこともできる。植え替え・株分けは、生育が始まる春~初夏が適期である。根詰まりしてきた場合は一回り大きな鉢に植え替え、その際に株分けを行えば、株の更新と増殖を同時に行うことができる。ぜひ挑戦してみてほしい。

ヘリコニア

大きな葉を持つヘリコニア

ヘリコニア(学名:Heliconia spp.)は、中南米の熱帯地域を原産とする大型の熱帯植物である。バナナに似た大きな葉を持ち、力強く伸びる草姿が特徴で、観葉植物の中でも特に「南国感」が強い部類に入る。室内で育てる場合は、明るい場所を好み、ある程度のスペースが確保できる環境に向く。葉が大きいため、蒸散量が多く、生育期には水をよく吸う。乾燥が続くと葉先が傷みやすくなるため、極端な乾燥は避けたい。

ヘリコニア最大の魅力は、ひと鉢置くだけで空間の雰囲気を一変させるほどの存在感である。一般的な観葉植物と比べて葉が大きく、トロピカルな印象が非常に強いため、部屋の主役になる観葉植物を探している人にとって理想的な存在と言える。

リビングの一角や、天井が高めの空間などに置くと、植物のボリューム感が活き、室内にいながら南国リゾートのような雰囲気を演出できる。

筆者は、最近、ヘリコニアの中でも斑入りのプッシタコルムという種類に心を奪われた。

斑入りのヘリコニア

ヘリコニア・プッシタコルム(Heliconia psittacorum)は比較的コンパクトで、鉢植え向きの種類として流通しているが、中でも、葉に白やクリーム色の斑が入る斑入り個体は非常に希少であり、観葉植物としての観賞価値もきわめて高い。斑入りのプッシタコルムは、通常の緑葉タイプと比べて葉色が明るく、南国らしい雰囲気に加えて、より洗練された印象を室内にもたらす。極楽鳥花のような花も素晴らしく綺麗である。

斑入りのヘリコニア プッシタコルムの花

極楽鳥花の花

成長を実感しやすいダイナミックな植物

ヘリコニアは生育環境が合うと成長が早く、新しい葉が次々と展開する。葉が開いていく様子や、株が徐々に大きくなっていく変化は視覚的にも分かりやすく、植物を育てている実感を強く得られる観葉植物である。
その一方で、大型になりやすいため、定期的な鉢のサイズ調整や、置き場所の見直しが必要になる点は、導入前に意識しておきたいポイントである。

ヘリコニアの育て方(失敗しにくい管理のコツ)

ヘリコニアはかなり大きい種が多い

ヘリコニアは熱帯原産の大型植物であり、高温・多湿・十分な光を好む。一方で、乾燥や低温には弱いため、室内で育てる場合は環境づくりが重要になる。

置き場所は、半日陰になる露路や明るい室内が適している。日照不足になると生育が鈍り、葉が間延びしやすくなるため、レースカーテン越しの光がしっかり入る窓辺や、日中に明るさが確保できる場所が理想である。一日中直射日光に急に当てると葉焼けを起こすことがあるため、環境を変える際は徐々に明るさに慣らすとよい。

水やりは、生育期(春~秋)には土の表面が乾き始めたタイミングでたっぷり与える。ヘリコニアは水をよく吸うため、極端な水切れは葉の傷みや生育不良の原因になりやすい。一方で、鉢土が常に湿り過ぎる状態が続くと根腐れを起こすこともあるため、注意が必要である。冬は生育が緩やかになるため、水やりの頻度をやや控えめにする。

温度管理は、15℃以上を目安に考えると安全である。寒さに弱いため、冬場は室内の暖かい場所で管理し、窓際の冷え込みや夜間の低温には特に注意したい。

株分けで増やすことができる

ヘリコニアの株分け

ヘリコニアは地下茎(根茎)を伸ばして増える植物であり、生育が安定してきた株は株分けによって増やすことができる。植え替えのタイミングで親株から芽の付いた根茎を分けることで、新しい株として育てることが可能である。
植え替え・株分けは、生育が始まる春~初夏が適期である。根詰まりしやすいため、1~2年に1回程度を目安に一回り大きな鉢へ植え替えると生育が安定しやすい。

ヘリコニアの株分け後

ヘリコニアは南国らしい迫力と育てる楽しさを兼ね備えた観葉植物であり、
空間にインパクトを持たせたい人や、大型グリーンに挑戦してみたい人にとって、非常に魅力的な存在である。

まとめ

観葉植物は、「おしゃれなインテリア」という側面だけでなく、日々の変化や成長を感じられる生きた存在でもある。最初は水やりのタイミングに戸惑うこともあるが、一度育て始めると、葉の色や張り、成長のスピードなど、小さな変化に気づけるようになり、植物との距離は自然と近づいていくと感じる。

今回紹介したパキラ、ケンフェリア、サンセベリア、カラテア、ヘリコニアはいずれも、室内環境に適応しやすく、初心者でも育てやすい一方で、見た目の個性や育てる楽しさもしっかりと備えた観葉植物である。置き場所の明るさや部屋の広さ、管理にかけられる手間など、自分の生活スタイルに合わせて植物を選ぶことで、観葉植物のある暮らしは無理なく続けることができる。

筆者はもともと熱帯果樹の栽培を専門としてきたが、苗木屋を始めてから観葉植物の奥深さに触れ、本格的に学び始めるようになった。まだまだ試行錯誤の連続であるが、果樹とはまた違った魅力を持つ観葉植物の世界は、非常に面白く、学ぶほどに広がりがある分野である。今後も、栽培の現場で得た実体験や気づきをもとに、観葉植物の魅力や楽しさを発信していきたい。本記事が、これから観葉植物を育ててみたい人にとって、小さな一歩を踏み出すきっかけになれば幸いである。

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