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「1つも捨ててほしくない」創業15年野菜卸が見据える流通の“脱・規格外”

吉田 忠則

ライター:

連載企画:農業経営のヒント

「1つも捨ててほしくない」創業15年野菜卸が見据える流通の“脱・規格外”

野菜卸のコロット(埼玉県所沢市)が3月13日、設立から15周年を祝う交流会を開いた。規格に合っているかどうかに関係なく、適正な値段で仕入れるのが創業から貫いてきたポリシー。代表の峯岸祐高(みねぎし・ゆたか)さんに農家への思いとこれからの目標について聞いた。

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販路不安を解消する「出せるだけ出していい」という一言

交流会が開かれたのはJR国分寺駅(東京都国分寺市)の駅ビルにあるレストラン。「今日は感謝の気持ちを伝えるため、日頃お世話になっている皆様に集まっていただきました」。冒頭で峯岸さんがそう挨拶した。

コロットは峯岸さんが2010年に立ち上げた。2025年に創業から15年になったことを踏まえ、年をまたいで関係者が集う会を開いた。

この日集まったのは約100人。埼玉県や東京都の農家、取引先の飲食店や小売店、種苗会社の担当者、農協の関係者たちだ。コロットとのつながりが出会いを生み、新たな取り組みのきっかけとなることを期待した。

コロットの活動は多岐にわたるが、特筆すべき点の1つに新規就農者のサポートがある。交流会には東京で就農した人たちのグループ「東京NEO-FARMARS!(ネオファーマーズ)」のメンバーも参加した。

その1人に話を聞くと、「1年目にトマトがたくさんできてしまったとき、峯岸さんが『出せるだけ出していいよ』と言ってくれたことに助けられました」と語った。事前契約なしで、収穫した分だけ引き取ってくれた。

売り先をどう見つけるかは、新たに農業を始めた人が直面する大きな課題だ。そのことを心配せず、思う存分作っていいと背中を押した。峯岸さんはそれを可能にする流通の仕組みを時間をかけて作り上げてきた。

東京ネオファーマーズのメンバーたち。左が峯岸祐高さん

創業の原点「ニンジンの廃棄の山」の衝撃

コロットを設立するとき峯岸さんが目指したのは、地方の産地から野菜を運ぶ広域流通と差を出すことだ。東京と埼玉という消費地の近くにある畑で育てられた野菜を扱う「マイクロ流通」をコンセプトに掲げた。

東京や埼玉の200件以上の農家から直接仕入れているほか、農協とも取引がある。とくに東京では「脱・自給率ゼロ」を目標に掲げ、地元で作られているさまざまな野菜を発掘して、都内で流通させることに力を入れている。

もう1つ目標にしたのが、野菜の形や大きさに左右されない流通の仕組みを作ることだ。販路は飲食店や小売店、ホテル、学校給食などで、いずれも規格を気にしない先。重視するのは野菜がおいしいかどうかだ。

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