はまったら抜けられない。~【福島】酪農に転職だ~
福島県浪江町って
こんなところ
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1
- もちもちの極太麺がたまらない!
なみえ焼そば - 通常の3倍もある極太麺と、クセになる濃厚ソースが特徴。麺・モヤシ・豚肉のシンプルな具材で仕上げます。ご当地グルメでまちおこしの祭典B-1グランプリでは、ゴールドグランプリを受賞。
- もちもちの極太麺がたまらない!
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2
- 請戸で水揚げされた鮮魚を
取りそろえるスーパー - 請戸漁港で獲れた新鮮な魚介類が並ぶのが魅力。生鮮食品はもちろん、日用品など生活必需品を買いそろえることができ、浪江町民の生活を支えてくれています。
写真提供元:浪江町紹介パンフレット - 請戸で水揚げされた鮮魚を
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3
- ライフラインも
子育て環境もばっちり! - 町内には、コンビニ・スーパー・道の駅・飲食店・郵便局・銀行・認定こども園(1園)・小中学統合校(1校)があり、日常生活と子育てに必要な施設がそろっています。
提供:浪江町
(浪江町立なみえ創成小学校・中学校) - ライフラインも
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4
- 迫力満点!
標葉郷野馬追祭 - 標葉郷野馬追祭(しねはごうのまおいさい)は毎年7月下旬に開催され、激しくせめぎ合う馬たちの迫力ある姿が見ものです。近隣からも多くの観客が訪れ、活気あふれる祭りです。
提供:浪江町 - 迫力満点!
福島の酪農
- 福島県の酪農の特徴
- 震災により酪農家の多くが休業を余儀なくされ、一時期、福島県の乳牛の飼養頭数は震災前の半分以下にまで減少。そうした現状にあっても不屈の精神でたち上がり、翌年には復興牧場ミネロファームを開設。共同牧場フェリスラテも平成27年に開設しております。行政による放射性物質モニタリング検査に加え、自主検査を継続。えさは国の定める安全基準値100ベクレル以下に対し、30ベクレル以下のえさが給餌対象です。飼育段階から何重もの検査を経て出荷している福島産牛乳は、実はトップレベルで安全な牛乳なのです。
浪江町復興牧場
いよいよ始動―。
- 浪江町復興牧場とは?
- 福島県を襲った東日本大震災における東京電力福島第一原子力発電所事故から11年。除染やインフラ復旧、生活基盤の再生が進む中、酪農業も「浪江町復興牧場」として大きな一歩を踏み出しました。組合員への素牛や堆肥の供給のほか、年間約1万トンの生乳の生産を予定している牧場は、最新鋭の牛舎や自動搾乳機器の導入、研究・研修施設を設け、酪農研究の拠点としての役割を担います。福島県酪農業協同組合ではさまざまな可能性を秘め、酪農復興に向けて大きく動き出した浪江町復興牧場は地域と共生し、輝かしい未来へ向かえるよう、運営会社名をShine Coast(シャインコースト)と名付けました。
INTERVIEW 1
地域再生と国内最大級&
最新鋭の酪農業拠点を担う
「浪江町復興牧場」運営会社:シャインコースト株式会社
福島県酪農業協同組合
復興牧場設立準備室長
横山 良征さん
震災前、酪農業は浪江町の主力産業の一つでした。東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故により、生産基盤を失った酪農家は近隣市町村や県外への避難を余儀なくされ、現在、浪江町内で酪農を再開した酪農家はありません。浪江町復興牧場を拠点に、酪農家の営農再開支援や酪農業の復興、地域再生に尽力することが私たちの使命。さらには酪農業の基幹施設として、人材育成や研究、実証実験を通し、日本の酪農の発展にも貢献していきたいと考えています。
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R7
運用開始
- 酪農が抱える課題をクリア。
ミネロファームの役割 - 「浪江町復興牧場(運営会社:シャインコースト株式会社)」は現在、令和7年度の稼働に向け、福島県福島市の福島農業復興ネットワーク「ミネロファーム」において人材育成や研修、浪江町復興牧場運用に向けた実証実験を行なっています。当初、被災酪農家の救援・支援事業を活動の中心として、福島の酪農の復興と生産基盤の回復に努めていたミネロファームは同時に、酪農経営を主軸に子供たちに対する酪農学習事業、大学生や企業・酪農後継者を対象とした酪農研修・トレーニング事業を実施。全国酪農業協同組合連合会では同ファームに職員を研修生として派遣し、復興牧場の運営リーダーの研修・育成を行なっています。
INTERVIEW 2
福島農業復興ネットワークによる
実証実験とリーダー育成
全国酪農業協同組合連合会
購買生産指導部
酪農技術研究所 所長
猪内 勝利さん(ミネロファーム勤務)
後継者や担い手不足から、酪農業は慢性的な人手不足を抱えています。また、震災によって生産基盤を失った酪農家の中には浪江町に戻りたくても戻れないジレンマを抱えている方もいます。浪江町復興牧場は酪農家が帰る場所をつくることが最大のミッション。また、研究機関と連携し、最新鋭の技術や理論をもって、酪農の未来を開拓していく場所です。ミネロファームでは酪農業のあらゆるアクションを想定し、実証実験を行うことで酪農のプロフェッショナルを育成すると共に、スムーズなファームの運用開始を目指しています。
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INTERVIEW 3
酪農の次代を担う
若きファーマー達。
全国酪農業協同組合連合会
購買生産指導部 酪農技術研究所
信太 萌夏さん 河北 眞希さん(ミネロファーム勤務)
酪農業を目指したきっかけは?
幼い頃から両親と共に牧場を訪ねることが多く、自然の中でのんびり草を喰む(はむ)牛の姿がとても可愛らしく感じたことで動物に携わる仕事がしたいと思いました。その後、中学の課外授業での搾乳体験が大きなきっかけとなり、酪農に興味を持つようになりました。
動物園の飼育員を目指して畜産学部に進学したのですが、授業でジャージー牛に出会ったことで酪農を志すようになりました。その愛らしさは今まで出会った動物の中でも一番!また、牧場で働く人の姿はとてもかっこよく、将来は酪農に関わる人を支えたいと思い、この道を選びました。
研修ではどんなことを学んでいますか?
わたしたちが所属する研究所では32頭の牛を繋ぎ飼いしていますが、ミネロファームでは140頭の牛をフリーストールとフリーバーンで飼っています。生育環境によって牛の性質や管理の仕方も変わってくるので、毎日が勉強です。
復興牧場の運営を想定し、給餌をはじめとした乳牛の管理、子牛の哺乳など、酪農全般を一から学んでいます。毎日、朝夕2回の搾乳に加え、牛舎の清掃や牛の健康観察など、仕事は多岐に渡ります。生き物相手の仕事なので予想外のことが起こることも。それらを想定し、検証しながら復興牧場の運営に生かしていきたいです。
一般的に、酪農業はハードなイメージがありますが、実際の現場はどのような環境なのでしょう?
命と向き合う現場なのでシビアな仕事も確かにあります。また、外での作業は暑さ、寒さの影響をもろに受けるため、キツイと感じることも。しかし、酪農は機械化が進んでいる分野であり、広い敷地内は車両に乗って作業をし、餌なども車で運搬します。みなさんが抱く酪農のイメージよりもかなりスマートだと思います。
酪農の楽しさ、やりがいを教えてください
命の誕生に立ち会えることです。分娩は何度経験しても感動します。
誕生から乳牛になるまで、成長をずっと見守られることにやりがいを感じます。
震災復興に携わることへの思いをお聞かせください
浪江町を訪れた際、主を失い、荒れた牛舎を目の当たりにしたことでとても悲しい気持ちになりました。復興牧場がきっかけとなり、酪農家のみなさんが営農再開に意欲を持っていただけたらうれしいです。
震災後に入社したわたしたちは、震災当時の福島の姿を実際には見ていませんが、復興に向けた地域の方々の力と情熱は日々感じます。浪江町の酪農家のみなさんと一緒に仕事ができることを目標に、今後も頑張っていきたいです。
今後の展望をお聞かせください
ゆくゆくは牧場経営をしたいと考えています。酪農家を支える現在の仕事の経験を生かし、酪農業の魅力を内外に発信していきたいです。
酪農はおろか、畜産業のことも何一つ知らないところからこの道に進んだ時の視点と、現在地の視点を持って、酪農の現場を伝えながら将来の酪農家育成に貢献していくことが目標です。
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