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赤いスイカと黄色いスイカの不思議

赤いスイカと黄色いスイカの不思議

夏になると食べたくなる、スイカ。この時季にしか出回らないスイカは、シャクっとした食感とみずみずしさで、夏バテ気味の時でも食べやすい食材ですね。
赤いスイカが店先に並ぶ中、時たま見かける黄色のスイカ。「黄色のスイカは赤いスイカと違う味なの?」「どうして黄色いのだろう?」と不思議に思ったことはありませんか?
今回は、夏に欠かせないスイカの特長や種類、赤いスイカと黄色いスイカの違いについてのお話です。

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夏になると食べたくなる、スイカ。この時季にしか出回らないスイカは、シャクっとした食感とみずみずしさで、夏バテ気味の時でも食べやすい食材ですね。

赤いスイカが店先に並ぶ中、時たま見かける黄色のスイカ。「黄色のスイカは赤いスイカと違う味なの?」「どうして黄色いのだろう?」と不思議に思ったことはありませんか?

今回は、夏に欠かせないスイカの特長や種類、赤いスイカと黄色いスイカの違いについてのお話です。

スイカの特徴

スイカの特長は食べると「健康に良いこと」と、「カロリーが低いこと」です。その理由を、順番に見ていきましょう。

1.健康に良い

スイカには多くの栄養が含まれています。その中でも、注目すべき栄養成分は四つです。

①リコピン

・強い抗酸化作用があり、生活習慣病や細胞のガン化予防や老化の防止がある

・メラニン発生物質の抑制をし、美肌効果もある

②シトルリン

・血管を広げ、血流を促進する働きがあるため、血行改善効果がある

・成長ホルモンの分泌を促し、筋肉増強や筋肉痛を和らげる効果がある

・利尿効果が高く、むくみが改善できる

・紫外線による活性酸素の除去作用があり、美肌サプリとしても使用されている

③カリウム

・血圧の上昇を抑える働きもあるため、高血圧化予防にも効果がある

・疲労回復や利尿作用がある

・むくみの原因となるナトリウムの排出を促す働きがある

・腎臓に溜まりやすい老廃物の排泄を促す働きがある

④ベータカロテン(カロチン)

・美肌効果があり、皮膚の新陳代謝を高める

・身体の粘膜を丈夫にし、体内にウイルスが入ってくることを防ぐ

・発がん抑制効果や動脈硬化予防

2.カロリーが低いという魅力

スイカは100gあたり約37kcalで、他の果物に比べカロリーが低いことが特長です。例えば、ダイエットで人気のあるバナナだと、100gあたり約86kcalで、スイカの倍以上のカロリーがあります。

また、スイカの約90%は水分であり、水分でお腹が膨らみ、満腹感を得られやすいところも。さらに、スイカにはシトルミンやカリウムが多く含まれているため、利尿作用も高く、むくみにも効果的です。

それでは次に、スイカの種類について見てみましょう。

スイカの種類

 

スイカにも様々な種類があり、大きく分けて六つあります。

①大玉スイカ…緑色の表皮に黒色の縞模様で、果肉が赤い 一玉が5から7㎏ある

②小玉スイカ…形状や模様は大玉スイカと同じだが、小玉スイカは3㎏未満である

③黒皮スイカ…果皮がほとんど黒に近く、果肉は赤い。

④黄肉スイカ…果肉が黄色いスイカ。別名「クリームスイカ」

⑤角型スイカ…生育途中で型にはめて、人工的に四角くなるように育てたスイカ。角型以外にもハート型スイカもある

⑥種なしスイカ…植物ホルモンを使って染色体の数を変更して作る。ただし、生産に手間がかかるため、ほとんど栽培されていない

こうやってみると、様々な種類のスイカが存在しますね。また、スイカの果肉には馴染み深い赤い果肉のものと、あまり目にすることのない黄色い果肉のスイカがあります。

赤い果肉のスイカと、黄色い果肉のスイカには、具体的にどのような違いがあるのでしょうか?

赤いスイカと黄色いスイカの違い

 

1.そもそもなぜ黄色いスイカができるのか?

黄色いスイカと聞くと、「赤いスイカを遺伝子組み換えで黄色いスイカにしたのかな?」と思われるかもしれませんが、実は逆なのです。スイカの果肉はもともと赤ではなく、黄色や白色。赤と黄色の遺伝子を掛け合わせると、黄色の方が優勢で黄色いスイカができるのです。

2.スイカ内の栄養成分の違い

赤いスイカと黄色いスイカの大きな違いが“栄養成分”です。赤いスイカには、赤色をしたカロテノイド色素の一種である「リコピン」が豊富に含まれております。しかし、黄色いスイカにはリコピンが含まれておりません。その代わりに、黄色の色素であるキサントフィルによってスイカの果肉は黄色くなります。

キサントフィルの特長として、

・抗酸化作用があり、ガンなどの生活習慣病を予防する

・紫外線に含まれる、有害な青色をカットし、眼の疲労回復や、白内障などの眼病の予防につながる

・アルコールが溶けにくく、動物性食品にも多く含まれており、脳などの栄養が届きにくい場所の活性酸素を除去してくれる

・脂肪燃焼効果や抗肥満作用があり、体重を抑え、ダイエット効果がある

などが挙げられます。

以前は、黄色スイカに比べて、赤色スイカの方が甘いと言われていましたが、品種改良によって黄色スイカも糖度が上がりました。黄色スイカの「ひまわり」という品種が糖度11度、「おつきさま」という品種が糖度11から12度と、赤色スイカと同等の糖度を示しています。

赤色スイカと黄色スイカでは、見た目や栄養成分も違うことがわかりましたね。もし店頭で黄色スイカを見かけることがあれば、試しに買ってみてください。

それでは次に、基本的なスイカの育て方を見ていきましょう。あの大きなスイカは、どのように育つのでしょうか?

スイカの育て方

スイカの育て方は大きく分けて五つの流れがあります。ここでは育て方のポイントを簡単に説明します。

①苗の植え付け

・苗は葉の色が濃く、茎が太く、根がしっかり張っているものを選ぶ

・風通しと日当たり、水はけのいい場所に植える

・寒さに弱いため、苗を植えたらビニールやホットキャップをかぶせて保温する

②摘心

・親づるの本葉が5から6枚になったらつるの先端を切り、最初の摘心を行う

・子づるが伸びて来たら元気のいい2から4本を残し、残りは根元から切る

③人工授粉

・雄花の花びらを取って雄しべを出し、雌花の雌しべに塗り付ける

・作業は午前中の早い時間に行うことで着果率が上がる

④玉直し

・皮の色むらをなくすために、へたがついている部分を上にして変形を防ぐ

・2~3回に分けて少しずつ回転させる

⑤収穫

・品種によって違うが、受粉してから大体30~50日で収穫が可能になる

 

スイカは初心者でも簡単に栽培できるので、興味のある人は、スイカ栽培にチャレンジしてください。

このようなプロセスを踏んでスイカが店頭に並びます。

今年の夏はいろいろなスイカを食べてみよう!

スイカの果肉の色や形の違いはあっても、どのスイカも夏が旬であることは同じです。もし店頭で珍しいスイカを見つけたら、いつも食べているスイカと食べ比べしてみてはいかがでしょうか?きっと、新たなスイカのおいしさに出会えるかもしれませんよ。

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