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季節の暦 二十四節気「処暑」〜暑さがおさまり秋の気配〜

季節の暦 二十四節気「処暑」〜暑さがおさまり秋の気配〜

2017年07月31日

二十四節気のひとつである処暑は、8月23日から9月6日頃までをいいます。
「処」には「止まる」という意味があり、暑さがおさまるという意味の時期です。この頃から朝夕の涼しさを感じることが多くなり、一気に秋らしくなってきます。

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二十四節気のひとつである処暑は、8月23日から9月6日頃までをいいます。

「処」には「止まる」という意味があり、暑さがおさまるという意味の時期です。この頃から朝夕の涼しさを感じることが多くなり、一気に秋らしくなってきます。

トンボは、多くの赤トンボの姿も見られるようになります。

昔、トンボは「秋津(あきつ)」と呼ばれ、名前からも秋を代表する虫となっています。

「赤トンボ」は気温が下がってくると雄だけが赤く色づいてくるトンボの総称です。

処暑の七十二候

処暑は初候「綿柎開(わたのはなひらく)」・次候「天地始粛(てんちはじめてさむし)」・末候「禾乃登(こくものすなわちみのる)」で成り立っています。

「綿柎開」は8月23日〜27日頃までをいい、綿の実がはじけて綿花が顔をのぞかせる時期です。

綿花の繊維を利用して糸や織物を作るため、「衣」の生活を支えてくれる実りの季節といえるでしょう。

「天地始粛」は8月28日から9月1日頃までを言います。

「粛」には静まる、弱まるという意味があり、ようやく暑さがおさまる頃になります。

「禾乃登」は9月2日から6日頃までをいい、稲が実る時期を迎えます。

処暑の空模様

この頃になると、空が高くなるのがはっきりとわかりだします。

台風シーズンの到来で、毎年、立春から数えて210日目と220日目が台風到来の特異日と言われています。

空には秋の代名詞であるうろこ雲やいわし雲、さば雲が見られるようになります。

これらはすべて巻積雲(けんせきうん)なのですが、その形や見え方により名前が付けられています。

この雲があらわれると天気が崩れることが多く、天候が変わりやすい秋の気候を知る手がかりとなります。

処暑の行事

毎年この時期に、富士山の山じまいの祭りとして「吉田の火祭り」が行われます。

たいまつに火が付けられた時の迫力は圧巻です。一度は見たいお祭りの一つです。

富山県では風を鎮めて五穀豊穣を祈願するお祭り「おわら風の盆」が開催されます。

お祭りの起源は「風」とは異なるものですが、台風到来の季節であるため、収穫前の稲が風の被害に遭わないように祈願することが由来となっているようです。

他にも、旧暦の8月1日「八月朔日」を略して「八朔」といいますが、農家には3つの厄日があり、そのうちの1日が八朔です。

そのため、この時期に豊作を祈願するお祭りが全国各地で開催されます。

朔日とは、旧暦では新月(朔)が月初めであったため、朔日に「ついたち」をあてがうようになったといわれます。

八朔には親戚やお世話になった人同士で贈り物を贈ったり、稲を贈ったりという習わしもあります。

京都の祇園では、現代の暦の8月1日に、舞妓さん・芸妓さんが師匠に挨拶まわりをする伝統行事もあります。

このときは黒紋付き姿で挨拶回りをする舞妓さん・芸妓さんの姿を見ることができます。

また、徳川家康は八朔に江戸城入りをしました。

この頃から武家の祝日となり、白帷子で登城し、将軍家に祝辞を述べたといわれます。

もともとの八朔の習慣と江戸城入りのお祝いが重なり、江戸時代には正月に準じて重んじられ、「八朔の祝儀」として盛大なお祝いが行われていました。

処暑の草花

「綿柎開」の柎とは花のがくのことです。

綿は日本に古来からあったわけではなく、800年頃に一度種子が渡来し、栽培を試みています。

その後何度か栽培を試みられますが定着せず、全国に普及し始めたのは戦国時代、

1594年頃に内藤如安が明の国から綿の種子を得て、植えたのが諸国に広まったとされています。

そのため江戸時代は木綿がとても貴重でした。

綿のがくがはじける頃、ほぼ同時期にススキの穂が出始めます。

ススキはススキ科の多年草です。

穂が出るのは北海道や中部の山岳地域が一番早く、8月下旬から南下し、九州では9月下旬頃になります。

秋の七草のひとつであり、尾花という別名は、花が動物の尾に似ているところからきています。

この時期に全国で見られるコスモスの花は、メキシコが原産の花です。

日本には江戸時代末期に伝来していたのですが、広く普及したのは明治20年頃に持ち込まれた種子によるといわれます。

夏から次々と咲いていたサルスベリの花もそろそろ咲き終わりの頃です。

中国原産の「のうぜんかずら」、インドやマレー地方など熱帯地方が原産の「ほうせんか」などは、この時期に花を咲かせます。

処暑の食材

この頃は、路地もののイチジクが旬を迎えます。

イチジクは外部から花が見えず、内側に小花がつき、果実となるため「無花果」という漢字があてられるようになりました。

傷みやすく日持ちのしない果物なので、早めに食べきるのがよいでしょう。

生で食べるほか、ジャムやドライフルーツにしてもおいしくいただけます。

イチジクはペクチンを多く含むので、お腹の調子をよくしたり糖分などの吸収を穏やかにして血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待できます。

また、皮をむいた時に出る白い液には、たんぱく質分解酵素が含まれています。生ハムやリコッタチーズなどに合わせると、おいしくいただけるだけでなく消化も助けてくれます。

その他、この頃から秋の果実の定番、ナシが姿を見せはじめます。人気が高い秋の味覚のひとつです。

水分が豊富で、さわやかな甘さがあり、

品種はいろいろありますが大きく二つに大別されます。

皮が黄緑色の「二十世紀」に代表される青ナシと、皮が褐色の「幸水」・「豊水」に代表される赤ナシです。

果肉が柔らかめで傷みやすいため、取扱いには注意をして早めに食べるように心がけたほうがよいでしょう。

野菜は、サツマイモの新物が出回りはじめます。

サツマイモは焼いて食べる以外にも、干しいもに加工したり、中にはツルを食べる品種もあります。

ゆっくり加熱すると甘みが増すため、じっくり蒸したり、オーブンで調理することをお勧めします。

サツマイモは食物繊維も豊富で、切り口から出る白い粘液には緩下作用があり、便秘解消に効果があると言われています。

体調を整えるために、積極的に摂りたい野菜のひとつです。

処暑が過ぎると、いよいよ昼夜の寒暖差が大きくなり、朝露が滴る季節が訪れます。

朝晩は肌寒い風が吹くようになってくるので、食べ物に気をつけて体調を整え、寒さ厳しい冬に備えていきましょう。

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