ドローンが見える化する篤農家の3つのこと。持続可能な農業を応援するドローン米プロジェクト。 – マイナビ農業

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持続可能な農業を応援するドローン米プロジェクト。

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ドローンが見える化する篤農家の3つのこと。
持続可能な農業を応援するドローン米プロジェクト。

ドローンが見える化する篤農家の3つのこと。<br/>持続可能な農業を応援するドローン米プロジェクト。

2017年08月17日

ドローンの空撮画像を利用して精密農業の実現を目指すドローン・ジャパン代表取締役社長勝俣喜一朗(かつまたきいちろう)さん。勝俣さんがこの事業に込める思いについて、前編後編に分けてお届けします。

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ドローンの空撮画像を利用して、精密農業の実現を目指すドローン・ジャパン代表取締役社長勝俣喜一朗(かつまたきいちろう)さん。日本で古来から営まれてきた環境調和型の農業を伝承するため、まだ先が見えない道を手探りで進んでいます。ドローンを農業に活用する可能性と、勝俣さんがこの事業に込める思いについて、前編後編に分けてお届けします。

勝俣喜一朗さん略歴

・大学卒業後マイクロソフトで23年間、Windows3.0から8.1までのマーケティングに従事

・ものづくりの原点は農業との確信のもと、ドローンを活用した農業の「見える化」を始める

・環境調和型の米づくりが続くよう、ドローンを栽培に活用し育った米を販売開始

理解と「共感価値」を広げる

持続可能な農業を実現する上で、精密農業を行うだけでなく、作った米をどう流通させるかも大切なポイントです。農業は儲からなくては持続しません。篤農家がどれだけのこだわりを持ち、手間ひまかけて米づくりをしているのか、理解・共感してもらい、ともにその農家を支えていきたいという「想いの輪」と「購入の仕組み」が必要です。

そこではじめたのが、「ドローン米プロジェクト」(http://drone-rice.jp/)です。ドローンを活用し精密農業で作られた米を、その生産者の想いとともに消費者に届け、そしてお互いの顔が見える形でつながるプロジェクトです。

ドローン米プロジェクトでは、ドローンが篤農家の「三つのもの」を可視化します。

一つ目は、栽培する田畑の土と水、その場所の気候・風土です。篤農家は、農薬や化学肥料に頼らず、生態系を守りながら自然との調和を心がけた米づくりをしています。ドローンを使って生育状況のムラを把握し、的確に肥料を追加することでコストダウンと収穫量アップに寄与します。

二つ目は、栽培する作物が生育している様子です。消費者は、自分が口にする食べ物がどんな場所でどんな風に作られているか、気になると思います。「ドローン米」のパッケージにQRコードをつけて、映像が見られるように工夫しています。

三つ目は、田畑を耕作する篤農家の想いです。前途の映像には篤農家のインタビュー映像も収録しており、手元に届いたドローン米がどのように作られ、なぜおいしいのかというストーリーとその背景を伝えます。

点と点をつなげる

ドローン米は、いわゆるマス広告は一切行わない予定です。丁寧に価値を伝えて、理解と共感してくれた消費者とつながっていきたいと考えています。また、海外の人とのつながりに力を入れていきたいです。

日本語の「おいしい=OISHII」は世界共通語になりつつあります。「おいしい」の意味をよく学び直し、世界中にいる本物の価値が分かる人たちに、この米を届けつなげていきます。そして、生産者のこだわりを直接お伝えする「新しい場所」をどんどんつくっていきたいと考えています。

篤農家が昔から行ってきた栽培方法を世界中の消費者とつなぎ、篤農家の米づくりが続いていくことが環境調和型農業の持続、そして拡大につながり、ひいては本質的持続可能な社会につながるのだと思います。

ドローン米篤農家も、2017年には7件に増えました。米以外にも畑作農家とも提携できました。ロールモデルとなる篤農家とその篤農家を目指したいと思う農業者を、点と点で繋ぎ、それが広がることで、世界中に拡大していきたいと考えています。

次世代を意識した行動を

農業の未来を考えた時、自分たちのことだけでなく、次の時代を生きる子どもたちの「食」を本気で考えるという視点はとても大切だと思います。子どもが口に入れるものがどうなるか分からなくなる時代。子どもたちのために、今何をするべきかを考える必要があります。

自分の身の回りだけを見ていたら、技術の進歩や時代の変化にも気づけないことばかりです。世界では何が起きているのかを意識し、時には外からの視点で、自分たちを捉えることも大切です。自分の国のことしか見ていないのは、日本人くらいではないでしょうか。だからといって、難しく考える必要はありません。外国人の友達をつくり、少しでも海外の情報や視点に触れるだけでいいのです。それだけでも意識が変わり、自分のことを外から見たり、次世代の未来を自分ごとと受け止めたりできるのではないかと思います。

混沌の中を進む意味

現在の農業の世界は、25年前のパソコン黎明期と非常に似た雰囲気が漂っています。多くのキーパーソンの目が精密農業に向かっていますが、統一基準もなく、それぞれが自分なりの判断で動き、混沌とした中で進んでいる感覚があります。どっちに転ぶか分からない状況でも、信念を持って日々挑戦し続けること。それこそが、日本の匠が持っている長期視点の考え方ですし、本物の技術を生み出すのだと思います。

次世代まで平和な社会が続き、日本の農業の技術を世界の主役にするために、篤農家の方と一緒に、ドローンを使った生育分析、そして栽培支援をつなぐことに取り組み続けます。日本の農の技が世界の主役になるため、ともに想いを合わせていきたいです。

 

【ドローン米プロジェクト】HP

http://drone-rice.jp/

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世界の環境問題と食糧危機問題の解決に貢献するため。ドローンで環境と調和した精密農業を実現する。

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