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加賀野菜を化粧品に。自然派化粧品ルバンシュの「食べられる化粧品」作り

加賀野菜を化粧品に。自然派化粧品ルバンシュの「食べられる化粧品」作り

2017年08月28日

自然派化粧品メーカーの株式会社ルバンシュは、クレンジング・化粧水・リップクリームなどを100%食用成分で製造しています。地元・石川県の農作物から、肌に有効な成分を抽出してできる化粧品作り、成分データの裏付けによる商品の差別化について、ご紹介します。

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石川県能美市に本社を構える、自然派化粧品メーカーの株式会社ルバンシュ。地元産の野菜や、果物を積極的に原料として使用し、100%食用成分で作った「食べられる化粧品」を製造、販売しています。その開発の原点や、地元産の作物を使うメリットを、代表取締役の千田和弘(せんだかずひろ)さんにお話しをおうかがいしました。

原点は、食べられるくらい安全な化粧品

株式会社ルバンシュは、1990年の創業以来、一貫して食用成分や天然素材にこだわって、化粧品の開発・製造・販売を行う化粧品メーカーです。クレンジング・化粧水・リップクリームなど、多くの商品が100%食用成分で製造されています。

中でも、ニンジンや大豆、米ぬかなどでできた「ベジタブルリップ」などのリップクリーム商品は、発売以来、累計販売本数が100万本を超える大ヒット商品に。どうしても口に入ってしまうリップだからこそ、万が一舐めたりしても安全、というリップクリームのコンセプトが、多くの女性の心を掴みました。

(ルバンシュの看板商品「ベジタブルリップ」)

食べられるくらい安全な化粧品、という同社の原点は、千田さんの創業前の経歴にありました。元々、食品研究会社に勤めていた千田さんは、化粧品の成分を分析する機会があったときに、体に悪影響を与える可能性のある成分が含まれていることを知ったそうです。

「クリームにきれいな色を付けるためだけに、害のあるタール系色素を添加している例もありました。食品に添加することを認められていない成分が、化粧品には使われてしまう。このとき、『口に入っても安心、安全な化粧品を作ろう』と決意しました」。以来、ルバンシュの商品はずっと、その原点を守り続けています。

加賀野菜の成分を化粧品に配合

(加賀野菜の加賀太きゅうり)

食用成分・天然成分にこだわるルバンシュでは、原料に多くの植物由来成分を使用しています。中でも、千田さんが積極的に取り入れているのが、地元・石川県の農作物です。野菜や果物から肌に有効な成分を抽出し、その特長を活かして化粧品に配合しています。

ビタミンB群が豊富で、美肌・保湿効果に優れている加賀太きゅうり(かがふときゅうり)は、ハンドクリームなどの原料に。ルバンシュがある石川県能美市辰口(たつのくち)地区の特産であるゆずは、入浴剤に配合され、保湿効果と爽やかな香りを生み出します。

金時草のあざやかな紫色を実現


紫色の美しい葉が特長の加賀野菜、金時草を使った入浴剤も、人気商品の一つです。石川県では、天ぷらやおひたしとしてよく食べられている金時草は、抗酸化作用に優れており、美容成分としても優秀です。

化粧品原料としての金時草で一番苦労したのが、金時草の特長である紫色の再現です。表が緑色、裏が紫色の金時草の葉から紫色だけを抽出する技術を、石川県農林総合研究センターの指導のもと開発に成功しました。契約農家で栽培された金時草のみを原料とすることで、一定した品質をキープしています。もちろん、食用成分100%の入浴剤なので、口に入っても安全です。

(ルバンシュ「金時草の湯」)

「石川県には優秀な農家の方がたくさんいらっしゃいます。それに加えて、県内には大学や研究機関が多いことが、大きな強みですね。研究者の方と連携しながら、美容に役立つ特長的な成分があれば、積極的に取り入れるようにしています」。

成分データの裏付けで、商品を差別化


千田さんが、天然素材を使った商品を手がける時に気を付けているのは、「差別化」です。日本酒を使った化粧品の開発を依頼された際は、酒蔵独自の発酵技術にスポットを当てました。

注目したのは、発酵の過程でアルコール成分が出ない特殊なコメ発酵液「FRS-01」(※1)の存在です。当時FRS-01は、日本酒や食品への応用が難しいとされていました。ところが、その酒造メーカーが成分を調べてみると、アミノ酸が豊富に含まれていることがわかりました。加えて、肌の水分を奪うアルコールもゼロ。化粧品にはうってつけの成分でした。

「食品を使った化粧品というと、野菜や果物を始めとした様々な食品から、有効な成分を抽出して配合するだけ、と思われがちです。しかし、それだけではなく、抽出した有効成分をデータに基づいて効果的に組み合わせるなど、他の化粧品と差別化することが大切なんです」。

野菜だから身体にいい、というイメージだけでは商品は作れない、と千田さんは言います。安全、安心に加えて、本当に効果のある良質な化粧品は、地道な研究と開発を重ねて作られています。

(※1)コメ発酵液「FRS-01」:FRSとはFermented Rice Solutionの頭文字。麹や酵母、乳酸菌で、米を発酵、熟成させてできる溶液。アミノ酸やビタミン、ミネラルなど100種類を超える成分が含まれる。

化粧品で地元・石川県へ恩返し

(ルバンシュ代表取締役 千田和弘さん)

地元・石川県の作物の魅力は、どういったところにあるのでしょうか。
「石川県は、四季のメリハリがはっきりしています。その中で育ってきた農作物は、他の地域と比べて、エネルギーの強さがあると感じます」。

千田さんは今も、農家に足繁く通い、情報交換やコミュニケーションを欠かしません。
「生産者の顔が見えるところに職場があるのは、私たちにとって、とてもありがたいことです。農業は自然と闘いながら物作りをすること。計算や予測ができない自然を相手に、物作りに挑戦している農業従事者の方には尊敬の念しかありません。そういった人たちに、私たちの作る化粧品を通じて、恩返ししたいと思っています」。

ルバンシュの化粧品で、石川県の農作物の魅力を知る人が増えてくれたら、と千田さん。安全・安心を提供することはもちろん、地元の農業を支えるルバンシュの化粧品は、農作物活用の新しい形として、これからも注目を集めていきそうです。

株式会社ルバンシュ
http://www.revanche.co.jp/
ルバンシュオンラインストア
http://www.revanche.jp/
写真提供:株式会社ルバンシュ

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