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初めての有機農業を応援 初心者にも奥深さが分かりやすい「ベジモ有機農業スクール」

初めての有機農業を応援 初心者にも奥深さが分かりやすい「ベジモ有機農業スクール」

2017年08月29日

有機農業の基本知識から土壌、植物の栄養、病害虫、年間を通した野菜の生育まで、座学とともに畑での研修も交えながら学べる「ベジモ有機農業スクール」。一般的な農業研修にかかる期間を短縮、要点をピンポイントで学ぶことにニーズを見出し、受講生は100名を超えたという当スクールに迫ります。

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就農希望者へ向けた有機農業の講座「ベジモ有機農業スクール」を開講する小林寛利(こばやしひろとし)さん。有機野菜の生産・宅配を手がける「ベジモあいち」を創設し、2010年からスタートした同スクールでは、自身が指導を行います。小林さんにスクールの特性と有機農業の広がりについてお話をうかがいました。

関連記事:有機農業×福祉が未来を切り開く!新しい農業を描く「ベジモファームB」の可能性

有機農業で仲間を増やす、拠点のような場所に


ベジモあいちが運営するベジモ有機農業スクールは、愛知県と栃木県で開かれています。有機農業の基本知識から土壌、植物の栄養、病害虫、年間を通した野菜の世話まで、座学とともに畑での研修も交えながら学んでいきます。スクールが開かれるのは1ヶ月に1から2度ほどで、全10回でワンクールとなる、年間を通したカリキュラムで授業が行われています。毎年約20名の受講生を受け入れ、2010年に開講してから受講生は100名を超えました。

「農業初心者から経験者まで様々な人が参加していて、家庭菜園を始めて有機農業に興味を持った方や、これから本格的な就農を目指す方、慣行農業から有機農業に切り替えたい方など動機も色々とあります。有機農業に興味がある方は、栽培法などについて一人で模索する方が多いようで、スクールで仲間ができることが嬉しい、とみなさんに言われます」と小林さん。

20代から60代まで、農業に関する経験もそれぞれ違う方々が集まり、ベジモ有機農業スクールは、有機農業の拠点のような場所になっているようです。受講生の中で特に多いのは30、40代の女性で、約7割を占めています。家族を持ち、安心安全な食べ物に関心を持つようになった方が多いそうです。

初心者でも分かりやすく、就農者には新しい発見を与える


有機農業というと「栽培方法などを取得するのが難しい」という印象があるかもしれませんが、ベジモ有機農業スクールではテキストをオリジナルで作り、初心者でも分かりやすいよう端的に、かつ農業の奥深さが感じられるように工夫が凝らされています。

「例えば、専門性が高い分野に関して10個学んだとしても、現場で必要になるのは5個くらいだと思っています。すべてを学ぶ必要はなくて、知っておくべきことや言葉だけ知っておくと良いこと、知らなくても構わないことがあり、私自身が新規就農して有機農業をしてきた経験をもとに、選別しています。初心者でも取り組みやすく、これまで家庭菜園を20年してきたという人にも、新しい発見があるテキスト内容になりました。受講された方からとてもご好評いただいています」。

開講当時は大学教授や農業試験場の専門家を招いて講義を行なっていましたが、専門性が高くなり、難しくて理解できない方も多いということが課題でした。「農業全般において高度な知識を求めるには農業大学がありますし、そうではなく有機農業に関心がある、挑戦したいという人の受け皿になればと思っています。有機農業を続けていけるきっかけ作りをしたいんです」。

全方位的に有機農業を体験できる。スクールはその一つ


小林さんが農業に携わろうと思い立った8年前、就農前に農家などで研修する人が多く、農家として仕事をしていくためには時間もお金もかかることを知ったそうです。それが、小林さんがスクールを始めようとした発端です。

「当初、スクールは自分のための学びの場でもありました。一般的な農業の研修は期間が長くかかるので、もっと時間を短縮して、要点をピンポイントで学ぶことにニーズがあると思いました。これから有機農業を学びたい人が増えていくと予想し、そのような人たちを集めて、講師を招いて講座を開いたのがスクールの始まりです」。

スクールの基幹となる、有機野菜宅配の「ベジモあいち」のコンセプトの一つは、「始めやすくて、続けやすい」です。スクールのほかレストランや福祉サービスも展開し、「有機農業に興味を持った方には学べる場所があり、オーガニックなものを食べたい人にはレストランがあり、有機野菜に関する仕事に就きたい人には働く場所があり、そうやって地域に良い循環を作り出したいと思っています」と小林さん。

また今後は、有機農業を通じた健康活動に高齢者の方が取り組める環境を整えることを考えているそうです。「介護が必要な人が増えたら福祉施設を増やせばいい、病人が増えたら病院を増やせばいいと、高齢化社会の問題について言う前に、根本的な解決を考えていきたいんです。高齢者の方が有機農業に携わり、身も心も元気になっていくことがよくあるんですよ。そんな有機農業と高齢者の福祉を結びつける未来図を描いています」。

「ベジモひろしま」ファームが始動、来年春からスクールも開講


2016年に新たにスタートしたのが、広島のアミューズメント企業プローバホールディングスと業務提携した「ベジモひろしま」です。2018年春からスクールも開講します。プローバホールディングスは「地域社会・お客様・従業員の満足を追求する」を会社の理念に掲げる、従業員約800名の企業です。「ベジモ事業をよく理解していただいています。私たちからノウハウを提供し、愛知で専任スタッフの研修も住み込みで行いました。2018年春までにはレストラン事業も始まります」と小林さん。

ベジモの全国展開とともにスクール、レストラン事業も拡大していく予定だそうです。現在はその地域で提携できる会社を探しているところです。
「地元に恩返ししたいという思いがあったり、地域の方の健康や人々の幸せに貢献したいと考える企業や団体は全国にたくさんあると思います。そういう方たちとともにベジモを広げていくことが、私たちがしていきたいことなのです」。

土に触れ、自然に触れ、スクールの受講生が一番口にする言葉は「楽しい」だそうです。気軽に農業を学べる場所の潜在的な需要は高まっているようです。

関連記事:有機農業×福祉が未来を切り開く新しい農業を描く「ベジモファームB」の可能性

ベジモ有機農業スクール
0533-95-3335
http://www.vegetablemotto.com/school/
写真提供:ベジモあいち

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