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生産者の試み

「いいものを作れば売れる」時代ではない バラ園2代目がはじめた挑戦

「いいものを作れば売れる」時代ではない バラ園2代目がはじめた挑戦

2017年09月19日

切り花用のバラ栽培がまだ珍しかった1971年に、滋賀県竜王町で創業した「杉本ばら園」。高度経済成長期と合わせてバラの需要も拡大し成長を続けていました。しかし、バブル崩壊などの影響もあり、現在は生産も消費も最盛期の半分、と話すのは杉本ばら園2代目の杉本正樹(すぎもとまさき)さん。いいものを作れば売れる時代から、販売につなげていく営業も必要な時代になってきたといいます。
「全国バラ切花品評会」で通算4回の最優秀賞受賞歴を誇るなど、日本トップクラスのバラを栽培する杉本ばら園の2代目として日々奮闘する杉本さんの活動と、今後の思いについてうかがいました。

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杉本ばら園に必要なのは経営的視点

大学生のときからバラ栽培の仕事をはじめたそうですね。

大学に進学する当時、バブルが崩壊して、うちも経営的に厳しい時だったんです。そのタイミングで台風の直撃を受けてハウスが倒壊し、立て直すのに莫大な借金を背負いました。
バラ園の人手も足りず、手伝ってくれないと困ると親に言われましたが、これからの時代、経営の勉強をしておかないとダメだと感じ、経営学部に入学し夜学に通いました。朝から夕方までバラ園で働いた後、2時間かけて大学に行き、夜中に帰宅するという学生生活を送り、卒業後はそのままバラ園に就農することになったんです。

経営学部を選ぶ時点で、家業のバラ園を継ぐことを意識されていたんですね。

そうですね。「継ぎたい」というより、「自分が継いでバラ園を維持しなければ」という使命感のほうが強かったように感じますね。

農学部ではなく、経営学部という選択もおもしろいですね。

私が高校生のころだと思うのですが、バラ栽培の主流が、土壌栽培から液肥を使ったロックウール栽培(※)に移行したんです。この栽培方法で技術のシステム化が進んだので、豊かな土壌作りに欠かせない微生物などの研究を行うよりも、経営を学んだほうがいいと考えました。
私が一からバラ園をはじめるなら、栽培の基礎知識を学ぶ必要があるのですが、幸いなことに先代である父も母もずっとバラ栽培をしてきました。これからの杉本ばら園にプラスするなら経営的な視点だと思い、自分がそれを学ばなければと思ったんです。
もともと私自身がマーケティングに興味があったことも理由の一つですね。

(※)ロックウール栽培:水耕栽培に使われる固形培地の1つ。根をしっかり支え、土栽培より多くの収穫が望めるとされる。

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