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生産者の試み

京の伝統野菜を守る高校生たち

京の伝統野菜を守る高校生たち

最終更新日:2017年12月15日

京都府立桂高校は、2017年8月にパシフィコ横浜で行われた「商業高校フードグランプリ」に、商業高校ではないものの「京伝統野菜ピクルス」で特別出展を果たした。商品はもちろん、同校の「京の伝統野菜を守る研究班」の「京の伝統野菜を守る」取り組みが注目を集めた。研究班の活動について、同校の松田俊彦教諭と、研究班の川戸瑞月さん、水田千華子さん、小田帆夏さんに話を聞いた。

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高校生

京の伝統野菜の危機

おばんざいや精進料理、独特の精彩を放つ京都の食文化に欠かせない京野菜。今、流通しているものは、そのすべてを京都で作っているとは限らない。中には、種さえも海外で生産されている野菜もある。名前の持つイメージが先行する「京野菜」。京都の食文化を支える野菜の現状を追うと、固定種の減少という事実にぶつかる。
いま、明治以前から京都で栽培されている「京の伝統野菜」は存続の危機にある。伝統野菜は、生産者が種を保存し、それぞれの家で先祖代々守りつないできた。長い年月をかけ、自家採取してきた種は農家にとって門外不出の財産。農家は高齢化、後継者の不在などで、生産ができなくなったら、種を他者に委ねることをしないで、その事実を受け止める。そのため、生産者が数件しか存在しない伝統野菜は、いずれ途絶えてしまうという命運をたどる。すでに絶滅した種もある中で「今ならまだ間に合う」と、伝統野菜を守るために立ち上がった高校生たちがいる。

桂高校

負の連鎖の気付き

京都府立桂高校の松田俊彦教諭と生徒たちが、京の伝統野菜の種を未来につなぐ活動を始めたのは2009年のこと。松田教諭が授業で水菜を育てようと、その種を手にした際に、採取地名がイタリアと記載されていることに気が付いたことに端を発する。生徒と一緒に調査を進めると「固定種の減少」とその理由にたどり着いた。
例えば、京野菜の中でもポピュラーな九条ネギ。ラーメン人気に伴って知名度の高い九条ネギは、細ネギ(浅黄種)と太ネギ(黒種)の種がある。ラーメンで用いられるのは前者。太ネギはその大きさや栽培期間の長さなど扱いにくさが先に立ち、需要の減少も重なって、栽培農家が激減した。固定種の太ネギが市場から姿を見せなくなることは、伝統野菜のひとつが途絶える兆候となる。負の連鎖の存在を知った。

桂高校

【関連記事はこちら!】伝統野菜「京野菜」の歴史と成り立ち

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