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なぜ川越はサツマイモの産地に?

なぜ川越はサツマイモの産地に?

2017年10月02日

小江戸と呼ばれ親しまれシンボル「時の鐘」を筆頭に歴史ある建築物が有名な川越。栽培が盛んで芋掘り産業もあるほか、県や市をあげて川越のサツマイモの発信を行っています。

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小江戸 川越

「守り継ぐ」想いでできたまち

埼玉県川越市は武蔵野台地の東北端、首都30km圏の距離にあります。江戸時代には江戸北方の守りとして川越城が築かれ、徳川氏の重臣が入封し、親藩・譜代の川越藩の城下町として栄えました。重要伝統的建造物群保存地区である蔵造りのまち並みや、江戸・天下祭を受け継ぐ川越まつりなど江戸情緒を残すことから「小江戸」の別名を持ちます。まちを歩くと「江戸」「明治」「大正」と時代ごとの仕様の建築がミックスされていることも川越のまち並みの面白さのひとつです。現在一番街に立ち並ぶ黒漆喰の豪壮な店蔵は、屋根の両端に丸く盛り上がったかげ盛、重厚な観音開きの扉など、川越のまち並みの象徴とされています。戦争や震災を免れたため、歴史ある建築が残り、それを求めて多くの観光客が訪れます。また、住人や商店街店主をはじめとするまちの人々の歴史と価値のあるものを大切にし、歴史やまち並みを守り継ぐ想いが川越を歴史情緒あるまちにしているのでしょう。

芋ほり観光

江戸との関係と歴史背景がつくった川越のサツマイモ

サツマイモのイメージが定着したのは、1700年代末のこと。そのころの江戸で焼き芋が大ヒットしたのがきっかけで、近隣の農家ではサツマイモの栽培が盛んになりました。中でも川越イモは質が良く最高級品とされました。また重いサツマイモは陸路での搬送に不向きだったこともあり、江戸と新河岸川で結ばれている川越は、船での運搬によりサツマイモの大産地となったと言われています。
現在、川越市内の約14軒のサツマイモ農家で構成される「川越いも研究会」では、サツマイモ直売や宅配、芋掘り観光を行っています。芋掘り観光をはじめて50年の「芋掘り観光 山田園」の畑には、シーズンになると保育園や幼稚園、学校の行事やファミリー層などが芋掘り観光に訪れます。楽しく芋掘りをする姿に、山田園の山田(やまだ)さんも嬉しくなるそうです。山田園では9種類を栽培し、芋掘り観光では、4種類を採ることができます。オススメは、しっとりして甘味も強く風味の良いひめあやかとシルクスイート。焼き芋やふかし芋、天ぷらで食べると味の違いが良く分かるのだとか。ふかし芋はそのままはもちろん、干し芋や冷蔵庫で冷やして食べてもおいしいそう。「川越の歴史や文化を受け継いでいきたい。川越の芋を多くの方に食べてもらいたい」と山田さんは語ってくれました。

【名称】芋掘り観光 山田園
【営業時間】要確認(シーズンは、9月~11月上旬)
【定休日】公式HPでは月曜定休日となっていたようなのですが?月曜?
【住所】川越市中台南1-10-8
【電話番号】049-242-6213

コエドブルワリー

世界に知られるCOEDOブランドと川越の関わり

COEDOビールを製造する株式会社 協同商事コエドブルワリーの朝霧(あさぎり)社長にお話を聞きしました。武蔵野台地のひとつである川越。川越の人々は、広葉樹を腐葉土にした循環型の農業を行っていたそうです。そこでは麦は「緑の肥料」と呼ばれ土の質を良くするためだけに栽培・利用されていました。そこで「土に混ぜる以外に麦を活かせないか」と考えたのがビール。しかし、日本の環境では大麦を麦芽にするのが難しく、大きさが不揃いで出荷できない川越のさつまいもを使ったビールを作ることになりました。そうした紆余曲折を経て生まれたのがCOEDOビール「紅赤」。名前の通り鮮やかな赤が印象的です。「川越アートカフェ エレバート」では、多種のCOEDO生ビールが楽しめます。朝霧社長は「小規模のブルワリーならではの職人の手仕事を大切にした“顔の見えるビール”をこれからも発信していきたい」との想いでCOEDOを世界に伝えています。

【名称】川越アートカフェ エレバート
【住所】川越市仲町6-4
【電話番号】049-222-0241
【営業時間】11:00〜18:00
【定休日】無休
【メニュー】COEDO BEER全6種 生ビール (瓶での販売は行っていません)他

陶路子

サツマイモの懐石を食べるならここ

1920年創業、陶舗やまわの一角にある「陶路子(とろっこ)」。店名は陶器屋さんの路地にある喫茶店からとったもの。ここでは、川越名産のサツマイモの様々な味や食感を楽しめる「さつまいもミニ懐石」が人気です。日本人観光客はもちろん、外国人の方にも川越のまちの魅力を感じてもらいたいとのこと。明治26年築の店舗外観は、多部未華子さん主演のNHK朝の連続ドラマ『つばさ』で、「甘玉堂」の外観としてロケ地にもなりました。「さつまいもミニ懐石」では、カクテル、いもがらとあぶらあげの煮物、川越料理組合が考案したおさつもち、サツマイモのデザートなど川越のサツマイモの魅力が存分に楽しめます。

【名称】陶路子
【営業時間】10:00-17:00
【定休日】不定休
【住所】川越市幸町7-1(陶舗やまわ内)
【電話番号】049-226-1065
【メニュー】さつまいもミニ懐石

伝統と革新の老舗「くらづくり本舗」で生まれた「べにあかくん」

くらづくり本舗は明治20年創業の川越を中心に展開する老舗菓匠です。古くから愛されるくらづくり最中のほか、新しい商品として人気を集めるのが「べにあかくん」。ふかし芋を食べているような素朴さやほっくり感を持った和風のお菓子です。川越周辺のサツマイモをメインで使っており県や市からも川越らしいお土産として認定されています。「お客様においしく安全なお菓子を届けたい。そのために保存料を使わず冷凍もしないことにこだわっています」と広報の中野(なかの)さん。また川越のまちに歴史的な街並みが残り観光地として活気がある秘訣は「商店街の人同士の仲が良く、皆先代から受け継いだお店や想いを大切にしています」。川越でサツマイモが有名になったのも「昔は肥沃ではなかった土地で努力しサツマイモを育てた先代のおかげ」と中野さん。先代やかつての人々を尊ぶ姿勢が川越のまちに生きています。

【名称】川越菓匠 くらづくり本舗 一番街店
【営業時間】10:00-18:00(喫茶はL.O.17:00)
【住所】川越市幸町2-16
【電話番号】049-225-5252
【メニュー】べにあかくん、べにあかくんパフェなど

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