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農産物PRユニットで農業を元気に JAおおいがわ発アイドル「茶果菜」

農産物PRユニットで農業を元気に JAおおいがわ発アイドル「茶果菜」

2017年10月03日

静岡県藤枝市を中心に、地元農作物のPR活動を行うアイドルユニット「茶果菜(ちゃかな)」。高齢化で農業に活気を失いつつある町で、静岡県藤枝市周辺の農家と農作物を応援したいという思いから結成され、はつらつとした笑顔とパフォーマンスで地元を盛り上げています。今回はJAおおいがわの広報課、塚本辰之(つかもとたつゆき)さんに「茶果菜」の活動や、地域に与えた影響についてお話をうかがいました。

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地域の農業に活気を与えたい 「茶果菜」結成の経緯

JAおおいがわは、静岡県中部に位置する藤枝市に本店を構え、焼津市と島田市、川根本町を管轄しています。地域一帯は温暖な気候と清流に恵まれており、お茶やミカン、トマトなど、1年を通して様々な野菜を栽培しています。

JAおおいがわの管轄区は、高齢化による地域農業の衰退や、お茶の市場価格の低下に伴う農家の収入減少という問題を抱えていました。そこで、地域を担う次世代層の若い力で農業を元気にしていくことと、地域の農産物の消費拡大を目指して「茶果菜」が結成されました。

「茶果菜」というユニット名は、「お茶」、「果物」、「野菜」から一字ずつ取って名付けられました。

市町や茶振興協議会などとコラボレーションしてユニットを作るケースはありますが、JA単独での結成は珍しいといいます。

手探りで始まったアイドルのプロデュース

茶果菜の楽曲や衣装の制作、ダンス指導は専門家に依頼していますが、スケジュールの管理やCM、ポスター作成などのサポートはJAおおいがわ広報課が行っています。

アイドルのプロデュース事業を行った例がないため、プロジェクトは手探りの状態でスタートしました。運営方法や規約の作成、諸連絡のシステム構築など初めてのことばかりで、困難の連続だったといいます。

「知名度が全くない状態だったため、当初はメンバーを集めるのも大変でした。職員自らカラオケボックスやダンススクールを訪問して募集活動を行いました」(塚本さん)。

そして、職員たちの尽力によりメンバーが揃い、平成28年4月、ついに「茶果菜」が始動。現在、メンバーは11人です。15歳から22歳の地元の学生で構成されており、イベントを通じて地域の農産物の魅力を発信しています。

JAホームページの閲覧数が約2倍に 「茶果菜」がもたらした効果

茶果菜の持ち歌は3曲あり、デビュー曲であり代表曲のタイトルは『日本晴れ』。今年の冬頃には、新曲が2曲増え、CDの制作も予定しています。

彼女たちは地域の夏祭りや航空祭、音楽祭などのイベントに参加し、歌やダンスのパフォーマンスを披露しながら、農作物のPRを行っています。

物販コーナーではCDやタオルなどのオリジナルグッズとお茶をセットにして販売し、お茶の消費拡大や地域農産物の認知度向上を目指します。

「茶果菜の結成により、市町主催のマラソン大会やお祭り、航空ショーや食イベントなど、今までJAが出られなかった場で農産物の販売ができるようになったんです」と塚本さん。活動の場が広がり、物販の収益や農作物の知名度も向上しています。

茶果菜のファンも増え、茶果菜のメンバーなどを紹介するJAおおいがわのホームページの閲覧数は約2倍になったそうです。活動の近況を知ることができる茶果菜専用のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)にも関心が集まっています。インターネットによるライブ配信サイト『SHOWROOM(ショールーム)』の閲覧者は、1回の配信で1,000人を超えるようになりました。

田植えや稲刈りなど農業体験を通じて生産者やファンと交流

茶果菜は田植えや稲刈り、茶摘み、トマトやミカンの収穫などの農業体験を通じて、生産者の仕事や思いにも触れています。お茶農家からは「若い子が茶工場に入ることは初めてで、自分たちの仕事について理解を深めてくれて良かった」という声をいただけたといいます。

農業体験では、茶果菜に農産物のおいしさとともに、栽培する苦労や農家の農産物に対する思いを理解してもらい、今後のPR活動に活用してもらったり、SNSなどで情報発信してもらいたいという狙いがあります。

また、若者がいない農業現場に若い世代のメンバーが入る事で元気を与えていきたいという思いもあるそうです。

「今後は、ファンや地域住民と一緒に農業体験ツアーもやりたいです」と塚本さん。

現在、茶果菜はイベント関係者からのオファーが引きも切らず、出演依頼は2016年9月から約1年で50件にのぼり、9月から年末までは既に20件のイベント参加が決定しているといいます。

依頼内容は、ライブパフォーマンスや農業体験のほか、おいしいお茶の淹れ方教室や献上茶の式典への参加、茶娘姿でのお茶の販売、ファーマーズマーケットの店長など多岐にわたります。

「イベントを主催していたある商工会からは、イベントが華やかになったと喜びの声をいただきました。

農家さんからは、茶果菜と農作業できて楽しかった、また一緒にやりたいとの言葉もいただき、予想以上に歓迎されています。

地元でも徐々に名前が知られてきて、話題に上がることも多くなってきました。結成からまだ1年ですが、茶果菜は地域に求められる存在になってきていると感じています」。

全国で知られる農業アイドルを目指して

茶果菜の活動はJAおおいがわの管轄区域に留まらず、静岡県広域、さらには東京都や熊本県にまで広がっています。

今後は県外イベントにも積極的に参加し、単独ライブを行うことも考えているそうです。その時にはもちろん、農産物のお土産を用意し、地元農産物のPRを行います。

「茶果菜には、JAおおいがわだけでなく、国内農産物の消費を呼びかけていくとともに、JAグループのイメージリーダーとして活躍していってもらいたいです。メンバーたちも、農産物のPRをしながら、全国に知られる存在を目指して頑張っています。『いつか紅白歌合戦に出たい』という、夢も語っています」。

結成1年で地域の方々に愛され、イベントにもひっぱりだこの「茶果菜」。彼女たちのエネルギッシュなパフォーマンスや笑顔は、地域にとどまらず、全国の農業に活力を与えてくれそうです。

茶果菜

http://ooigawa.ja-shizuoka.or.jp/prunit/

JAおおいがわ

住所:静岡県藤枝市緑の丘1-1
電話: 054-646-5111
http://ooigawa.ja-shizuoka.or.jp/

写真提供:JAおおいがわ

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