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食の大切さと家族で食事する喜びを伝えたい「農家の里親制度」始動へ

食の大切さと家族で食事する喜びを伝えたい「農家の里親制度」始動へ

最終更新日:2018年01月12日

神奈川県相模原市藤野で農家を営んでいる久保正英(くぼまさひで)さん。自然栽培という農法にこだわり春菊を栽培するだけでなく、食品関連コンサルタントや食育イベントの企画など多彩な活動を行いながら、児童養護施設の子どもを農家の里子として受け入れる「農家の里親制度」も近く始める予定だそうです。久保さんに、食にかける思いや食育活動、農家の里親制度などについてお話をうかがいました。

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食品メーカー勤務の経験から 食の安全性への意識が高まった

農家になる前は、パンやお菓子のメーカーに勤務されていたそうですね。

大学で発酵を学んでいましたので、納豆やパンなどを作りたいと、大手パンメーカーに就職しました。ペストリーを作る「ペストリー科」に配属され、工場で製造ラインの保守や商品管理などを経験しました。

入社1年目に、社内の商品開発コンテストでタラコとジャガイモ、マヨネーズを使ったフィリングのドーナツを提案したんです。そのアイデアが採用され、新商品の開発メンバーとして企画から製造、商品PRをする営業の仕事まで、ほとんどすべての業務を担当しました。

その後、ポテトチップスで有名な食品メーカーに転職し、ポテトチップスの商品開発やマーケティング業務に携わりました。そのとき初めて知ったことが「記号消費」という考えです。商品パッケージにかわいいキャラクターをつけたり、テレビコマーシャルに出ている有名人を訴求する売場作りをしたり、表層的な動機をお客様に見出してもらって購買へ導くという施策で 、おいしさや安全性といった、商品品質に注目するのとは異なるマーケティング手法です。

「記号消費」に即したマーケティング力はとても高く、実際に数々のヒット商品を世に送り出していました。その経験から「商品に対する思いを強く持ちすぎず、距離を置いて消費者を俯瞰する」というスタンスを学び、現在行っているコンサルタントの仕事においてとても役立っています。

パンやお菓子作りの現場を知って感じたことはありましたか。

初めて工場で、大量にパンを作る機械的な工程を見たときはとてもショックを受けました。いろいろな疑問を上司にぶつけ、そのたびに衝突していました。製造過程で残ったパンをブタに餌として与え、その豚肉を加工してウインナーにするというプロジェクトの業務についたことがありました。

添加物や油脂がたくさん入った菓子パンと惣菜パンばかりをたくさん食べさせられて、ブタが体調を崩すことがあり、悩む時期もありました。この頃から自分が生産者として独立することを視野に入れていたので、食べるものについては妥協せず、安全で安心できるものを作ろうという思いが強くなっていきました。

その後、食品メーカーを退職されたんですね。

2006年にメーカーを退職し、食品コンサルタントとして働くことにしました。まずは食品業界内で食べ物への意識を変えたいと、食の勉強会を主催し、定期的な情報交換をすることから始めました。その中で、勉強会に集まった52社の企業の方と同年、社団法人「エコ食品健究会」を設立しました。

この研究会は、食文化や安全安心な食べものの正しい情報提供や環境配慮の啓蒙活動、被災地への炊き出しボランティアなども実施しており、現在も活動を続けています。その後、コンサルタントの仕事も並行しながら、野菜を作り始めたのが2007年のことです。

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