農業と子どもの元気が日本を元気にする
秋の柔らかな日差しにも恵まれて、イベント開始から、芝生広場・大噴水広場・にれの木広場一帯は、子どもたちの歓声に包まれました。
全国各地から集まった農業者と、関連企業や団体が、個性を競い合う100のブースは、ITを活用した疑似野菜収穫ゲーム、バターづくり、稲わらリースつくりなどの体験をはじめ、クイズ、食育・農育のワークショップなど、参加型企画を用意。それぞれ趣向を凝らし、子どもたちに楽しんでもらおうというアイデアであふれていました。
特に人気だったのは、大型農業機械の試乗コーナー。ふだん目にすることのない田植え機やコンバインに、子どもたちは興味津々の様子。都内から来た3歳の男の子は運転席から見た景色に「高いところに椅子があって、遠くまで見られて、びっくりした」と興奮気味に話していました。
ミニ動物園コーナーは成田ゆめ牧場から連れてきた、ヤギやヒツジ、ウサギ、モルモットといった小動物と触れ合う女の子の姿が目立って多い一角でした。ふわふわした毛並みの動物たちを見つめるまなざしに、大人たちが思わず微笑む。やさしさに包まれた空間は、ここだけ都心であるということを忘れさせます。
子どもも大人も楽しいのは何と言っても、飲食物の提供エリアです。北海道のジャガイモ、豚肉料理の数々、おにぎり、丼、はちみつ、ジェラート、ポン菓子などなど、がっつり満腹料理から、スイーツまで、ここでしかまとめて食べられない味は、どれも、行列が絶えませんでした。
このほか、人気のキャラクターショーや、農業合唱団、東京消防庁音楽隊によるコンサート、企業パフォーマンスなどを行ったステージイベントも来場者の注目を集めていました。
イベントを主催した日本農業法人協会の山田敏之会長は、「フェスタも8回を数え、見ること、食べること、体験することを通して、子どもたちに農業を感じてもらいたいという目的が、参加する農家、企業、団体のみなさんに浸透し、参加者と出展者がともに楽しめる、まさに、ファーマーズとキッズのためのお祭りになってきたと思います。未来の消費者である子どもたちに、日本の農と食をしっかり届けたいというメッセージを伝えていくためにも、このイベントを続けていく」と来年への抱負も話していました。