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農業を始めるなら独立起業、それとも就職? 選べる二つの方法【就農ことはじめVol.2】

連載企画:就農ことはじめ

農業を始めるなら独立起業、それとも就職? 選べる二つの方法【就農ことはじめVol.2】

農家といえば「自分で農地を耕して経営する個人事業主」というイメージが強く、なかには、「いきなり一人で始められるか不安…」という方も多いのではないでしょうか。でも実は、個人経営だけが就農の方法ではないのです。
「就農ことはじめ」第二回では、個人で農場を開く「独立就農」と、農業法人の従業員として働く「雇用就農」という代表的な二つの就農スタイルをご紹介します。

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自分の裁量で経営し、個性的なアイデアも生かせる!独立型

独立就農

就農のスタイルには、大きく分けて独立就農と雇用就農の二つがあります。独立就農は、自分が経営者となって農業を営む方法。農地を見つけるところから始まり、作物の選定・栽培、販路の開拓、出荷までの道筋を切り開く必要があります。

独立就農には、一日の過ごし方や栽培・管理の年間計画を自分の裁量で決めることができる魅力があります。アイデア豊富な人であれば、ユニークな商品を世に送り出して農業界に新しい風を吹かすことも夢ではありません。自分の確固たる方針や実現したい企画がある人には、向いている働き方だといえます。

一方で、農業機械や設備をそろえるために、ある程度の資金が必要です。技術の習得などで専門の学校に通うとなればさらに費用がかかります。こうした初期投資が必要なことから、20~30代の若い世代がいきなり独立就農に踏み出すには多少のハードルがあると言えます。

しっかりと研修を受け、安定収入もゲット!雇用型

雇用就農

雇用就農は、農業法人の従業員として働くスタイルです。法人の規模はさまざまで、家族だけで設立したものから、数百人の従業員を抱える法人まであります。露地栽培(作物を屋外の畑で栽培すること)、花木栽培、畜産など扱う分野が多岐に分かれているほか、農作業だけではなく加工や商品化の部門を持つ法人もあり、多様な人材が必要とされています。

就農初期の多額の準備費用は必要なく、一般企業に勤めるサラリーマンと同じように、毎月決まった収入があるのが魅力です。働きながら農業の技術を身につけることができるので、培ったノウハウを生かし、将来独立するケースも珍しくありません。

農林水産省の統計(※1)によると、農業法人の数は2010年の約1万2500経営体から2017年には約2万1800経営体へと大幅に増加しています。また、雇用就農は農業の未経験者が8割以上を占めていることから、一から農業を始める人たちにとって主流の就農スタイルといえます。

わたしにもできる…!? 就農に関する素朴な疑問にお答え!

雇用就農

独立就農と雇用就農の違いが分かったところで、就農を目指す人が抱きやすい疑問についてお答えしていきます。

Q. 新卒でも農家になれますか?
A. もちろん、なれます。そもそも学歴や資格は不要です。ただし、独立就農の場合は土づくりや経営に関するノウハウが必要となります。

Q. ノウハウを学ぶにはどうしたらいいですか?
A. 農業高校や大学、民間の専門学校に通う方法があります。例えば、全国各地に設置されている農業大学校は、高校卒業程度の学力を有する人を対象に2年間の養成課程を設けており、講義と実習から農業に必要な知識や技術を習得することができます。また、なかなか時間が取れない人のために、通信講座を実施している団体などもあります。

Q. 試しに農業体験ができる機会はありますか?
A. 各農業法人が提供するインターンシップ制度を利用してみてはいかがでしょうか? 参加費がかからず、食費や宿泊費を受け入れ先の農業法人が負担してくれる場合もあります。期間は短いもので1週間、長めで2ヶ月近くとさまざまです。農業に携わる現場の人の生の声を聞くことができるのも魅力です。

Q. 就農関係の情報を収集したいのですが?
就農相談やインターンシップの受け入れ先、農地情報を掲載しているホームページなどがあります。インターネットで検索してみましょう。

独立就農と雇用就農、あなたにはどちらが向いていそうですか? リスクを取って自分の道を進む独立型だけでなく、勤めながら作物や自然と向き合う雇用型の選択肢もあります。また、企業で働きながら知識や経験を積んで、行く行くは独立という方法もあるでしょう。将来のことも視野に入れて、自分に合った就農スタイルを選びましょう。

次回は、農業に挑戦するみなさんのための、自治体や国による行政サポートを紹介します。
 

※1 農林水産統計 平成29年農業構造動態調査:農林水産省
※2 未来の食を支える 農業に夢をかけよう!:農林水産省

 

【就農ことはじめ】シリーズはこちら!
 

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