消費地に近く農作物の産出高もトップクラスの埼玉県
埼玉は、隠れた農業県です。ネギ、ホウレンソウ、サトイモ、コマツナ。食卓にのぼることも多い、これらはすべて、埼玉県が産出額全国1位を誇る農作物。野菜全体を見ても全国6位です。
この理由には、平地の多い土地柄と、巨大な消費市場が足元にあるというアドバンテージが小さくありません。埼玉県民が約730万人いるのに加え、隣り合った東京都には約1,360万人が住んでいます。
恵まれた環境からか、農業法人は今なお増えています。平成16年度に253あった農業法人が、平成28年度には886法人と、約3倍に増えました。こう聞くと、埼玉で農業を始めようかなと思った方もいるかもしれませんね。「埼玉で農業をやる!」と考えたとき、県内の相談先として紹介されることが多いのが、地元の地域銀行、武蔵野銀行です。
武蔵野銀行が農業支援に強い3つの理由
それでは、なぜ、武蔵野銀行は農業支援に強いのでしょうか。ここでは、3つの理由を挙げます。
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金融機関としては稀な長年の農業支援
農業はとても特殊な業界です。補助金や給付金など、制度資金やゼロ金利資金が非常に多く、法律も特殊なところがあります。ですから、いざ農業を始めようとする皆さんも悩むことがあるでしょう。
そしてこれは、金融機関にとっても同じです。農業に強く関わる銀行は実は稀です。武蔵野銀行では、これをむしろチャンスととらえて、2008年から農業支援チーム(現在は農業担当)を発足しました。
10年間積んだ経験と実績が強みです。
農業者専用の融資商品など万全の支援体制
銀行と言えば資金調達、というイメージの方も多いでしょう。
武蔵野銀行は埼玉県農業信用基金協会(農業マルホ)と協定を結んだことによるJAと変わらない融資体制で、借りやすい仕組みとなっています。
農業者には、専用融資商品として「むさしの花水木〈ハナミズキ〉」があったり、制度融資「農業近代化資金」の窓口になっていたり、資金調達面の支えにもなっています。また、毎年、農業者セミナー「ぶぎん農業経営塾」を行っています。
2017年は千葉の農園リゾートへのバスツアー。先進的事例の紹介や、施設見学などが行われました。参加者からは「非常に参考になった」と好評だったそうです。
生産から加工・販売までをビジネスマッチング
そして、何と言っても武蔵野銀行の強みは、ビジネスマッチングにあります。
いろいろな業種と付き合う銀行だからとも言えますが、さらに武蔵野銀行は、担当者が県内の生産者とも、加工や流通、販売者とも直接付き合っているからこそ。最近では、業務加工向けをメインにする植物工場へ、サンドイッチなどを作っている会社とをマッチング。値段は高くとも、賞味期限が長く、通常は必要な消毒洗浄工程がいらない野菜は、トータルでメリットがありました。
他にも、生産者と給食用食材の卸売業者をつないで販路拡大を支援したり、生産者と菓子メーカーとをつなぎ新商品開発を支援したりなど、多岐にわたります。
2010年から担当をしている、地域サポート部 成長分野推進グループ 農業担当の土屋仁志さんは、内外からの信頼も厚いベテラン。電話一本でつなげられる県内生産者は200人とも。
土屋さんは話します。「私は、生産者側へも食品関連企業へも、両方に行ってお話をします。ですから例えば、キャベツひとつとっても、業務向けかこだわりで作っているのかを知ったうえでご紹介できます。ペーパー上では、そこまでは分からない。なので、ミスマッチが比較的少ないのかなと思いますね」。
強みを生かして農業をサポート
これら3つの強みは、そのまま地元への信頼にもつながっています。
埼玉県で農業と言えば武蔵野銀行というイメージは、この10年で浸透してきており、今では、お客様が他の金融機関から「農業だと武蔵野銀行がやっているから」と聞いて来たというケースもあるそうです。
決して一人ではできない農業。頼りになるビジネスパートナーがいることは、心強い支えになるはずです。
武蔵野銀行
http://www.musashinobank.co.jp/