講義と実習を組み合わせ 基礎から学べる農業大学校
ゆっくりと腰を落ち着けて農業に関する知識を講義形式で学びたい方には、農業大学校がおすすめです。東京などを除く全国42カ所にあり、農業経営に必要な知識を扱う講義に加え、栽培技術などの実習も行います。2年間の養成課程を基礎とし、水稲や野菜、畜産といった農産物別の専攻コースが設けられています(※1)。
基礎からしっかりと学びたい方に向いている一方、通学時間や学費がかかります。
プロの技を見て学ぶ 農業研修とは
農業研修は、農家にお世話になって栽培のノウハウを学ぶ方法です。自治体などが受講者を毎年度募集しており、研修期間や内容はさまざまです。受講者は長ければ年単位で農家に住み込みで働き、毎月の生活費に相当する研修手当が支給されるケースもあります。一方で、研修費用を払って教えを乞うこともあります。
農業研修の最大の魅力は、プロの農業の技を間近で見て学ぶことができる点です。しかし、研修期間中は早朝から夕方まで農作業に従事するため、相当な体力が必要となります。また、長期間お世話になる場合は、受け入れ先農家との相性も考慮して選ぶこともポイントです。
仕事との両立に おすすめ3選
1.就農準備校で土日に講義と実習
会社勤めや自営業で、専門講師による指導を受けて農業の勉強を始めたいと考えているのであれば、就農準備校に通ってみてはいかがでしょうか。就農準備校は全国に8カ所あり、平日の夜や土日に講義や実習を受けることができるのが特徴です。通学時間の確保が難しい人向けに、インターネットによる通信コースもあります。なお、所定の学費が必要です。(※2)
2.インターンシップで短期の現場体験
より本格的に農業の現場を体験したい方は、農業法人が行うインターンシップがおすすめです。短期間でも受け入れてもらうことができます。参加費は無料で、食費などが支給されるのも魅力です。
3.セミナーや農業体験農園で雰囲気をつかむ
これから農業を知ってみたいという方は、就農に役立つ知識が満載のセミナーを利用しましょう。各地で土日を中心に開かれ、農家の仕事内容や国の支援策などの基本的な情報を知ることができます。参加費無料のケースが多いです。
予定を比較的融通できる方の場合は、農業体験農園も一つの手段でしょう。参加者は年間を通してプロの農家の指導を受けながら野菜など作物を育て、契約した分を買い取ります。種まきや収穫といった節目の時期に、講座実施日が複数設定されるので、仕事と両立しながら農家の仕事の1年の流れや雰囲気をつかみやすいのが特徴です。
以上、目的や立場別の農業の勉強方法をご紹介しました。大学校の講座や農業法人によるインターンシップなどの内容は地域によって異なります。インターネットで関連サイトを検索するなどして、ご自身にぴったりの方法を見つけましょう。
参考URL
※1 農業を学ぶための学校のご案内:農林水産省
※2 「新・農業人フェア2010」「就農準備校」:農林水産省
上記の情報は2018年1月20日現在のものです。