シメジとは違う?ブナシメジの紹介
ブナシメジは、シャキシャキとした食感が特徴のキノコで、調理しやすく、手頃な価格で手に入ることから、日々の食卓の強い味方です。
シメジとブナシメジは別の種類で、シメジという商品名で出回るのはヒラタケというキノコです。ブナシメジには、傘が黒色・薄茶色・白色のものがあります。天然のホンシメジはほとんど手に入れることができない上、栽培も難しいですが、菌床栽培の丹波シメジが風味が似ているといわれています。
鮮度の良いおいしいブナシメジの見分け方
鮮度の良いおいしいブナシメジは、軸が短く太いのが特徴です。石づきが硬くしっかりしているものを選びましょう。傘が小ぶりで開きすぎていないものが新鮮です。黒、薄茶色とも傘の色が濃い方が鮮度が良い証拠です。
ブナシメジの栄養
ブナシメジには、エルゴステロールという成分が含まれており、これはビタミンDに変化します。ビタミンDは野菜(※)にはあまり含まれていない栄養で、カルシウムやリンを体内に取り込むのを助け、骨を作るために必要な栄養素です。そのほかに、ビタミンB1や食物繊維、不足しがちな必須アミノ酸も豊富に含みます。
※葉物野菜以外の、果菜類・土物類も含まれます。
ブナシメジの保存方法
ブナシメジを保存するときには、パックのまま冷蔵庫の野菜室に入れましょう。袋を開けた場合は、乾燥しやすくなるので、密封できる容器に移し替えて保存します。水にぬれると傷みやすくなるので、蒸れないように注意しましょう。
ブナシメジの下ごしらえ
ブナシメジを水で洗う場合は、さっと手早く洗うようにしましょう。長時間加熱しても形が崩れにくく、独特の歯触りも残るので鍋や煮物に向いています。そのほか、汁物や、焼き物、炒め物など何にでも合います。
ブナシメジをおいしくするワンポイント
ブナシメジを煮たり、炒めた後の汁も残さず利用することで、溶け出したビタミンやミネラルも一緒に摂取することができます。ブナシメジは油をあまり吸収しないので、揚げ物にしても比較的ヘルシーな食材です。
エノキタケにはGABAが含まれる
エノキタケは、独特のぬめりとシャキシャキとした歯ごたえが特徴のキノコです。エノキ・ナラ・カキ・イチジクなど、広葉樹の枯れ木に寄生して育ちます。流通しているエノキタケのほとんどは、人工栽培で生産されており、1年を通して市場に出回ります。
人が安眠したときに脳内で作られる物質「GABA(ギャバ)」が含まれているため、安眠効果が期待され、近年注目を集めています。
鮮度の良いおいしいエノキタケの見分け方
鮮度の良いおいしいエノキタケは、傘が小ぶりで大きさが揃っており、変色せずに美しい乳白色をしています。しっかり脱気されて、水気がないものを選びましょう。軸が密で、茎が軟化していないものを選ぶようにしましょう。
エノキタケの栄養
エノキタケに含まれるビタミンB1は、体内で糖質がエネルギーに変わるときに、必要な補助酵素として働く重要なビタミンです。不足すると、手足がしびれたりする「脚気」を発症することがあります。そのほかに、体内の塩分バランスを整えるカリウムや、安眠効果が期待できるGABA(ギャバ)を含んでいます。
エノキタケの保存方法
エノキタケを保存するときは、真空パックのものはそのまま冷蔵庫の野菜室へ入れましょう。開封した場合はラップで包み、同じように野菜室で保存できますが、早めに食べきるようにしましょう。
エノキタケの下ごしらえ
エノキタケは、加熱するとぬめりが出ておいしくなりますが、加熱しすぎると歯ごたえと歯切れの良さがなくなってしまいます。火を通しすぎないように注意しましょう。新鮮なエノキタケは生で食べることもできます。
エノキタケをおいしくするワンポイント
手作りなめたけ
エノキタケを長期保存するなら、なめたけの手作りがおすすめです。根元を切って生のまま、酒を少し加えた醤油につけます。ビンなどの密閉容器に入れて冷蔵庫で保存しましょう。
暑い日はエノキマリネ
夏には、米酢やビネガーにつけて、簡単エノキマリネもどうぞ。さっぱりとした味でたくさん食べることができます。
鍋に入れるときはしゃぶしゃぶ感覚
エノキタケは生でも食べられるといわれています。そのため、鍋などで火を通すときには、しゃぶしゃぶ感覚でさっと火を通す程度にしましょう。
ブナシメジとエノキタケ。汁物に鍋物、炊き込みゴハンに天ぷらなど、積極的に摂取することで不足しがちなビタミンや食物繊維を補うことができます。
参考:「野菜と果物の品目ガイド〜野菜ソムリエEDITION」(農経新聞社)