現代によみがえるカメジョネス・プロジェクト
地方自治体がそれぞれ分権して成立しているボリビアでは、地域ごとに洪水対策が異なります。その中でベニ県に近代的なカメジョネスが建設されたのは2007年のことでした。そしてこれは、2008年の洪水を乗り切った唯一の構築物となりました。
ボリビアでは、これまで、土がすぐ痩せてしまうために、ほぼ3年周期で熱帯雨林を伐採して新たな畑を開墾してきました。しかし、カメジョネス農法を用いることで、新たな畑を必要とせず、豊かな土を維持し続けることができています。
南米では同じような水害を受けている地域が多くあり、コロンビア、エクアドル、ブラジルなどでも昔から盛り土を施す農法が行われています。
特殊な設備を必要とせず、洪水より高い盛り土をすることでメリットが得られる高畝農法、カメジョネス。伝統的なアプローチを現代に活かした、ユニークな農法といえます。
上記の情報は2018年2月20日現在のものです。
<参考>
気候変動に起因する食料生産への影響:農林水産省