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いま注目!コンニャクについてあらためて知ろう

いま注目!コンニャクについてあらためて知ろう

コンニャクといえば鍋物やおでんの具の代表格。でも、普段はそれほど目立つ存在ではないかもしれません。しかし、最近ではコンニャクを使った新製品が次々に開発されるなど、今まで知られていなかった「コンニャクパワー」に注目が集まっています。そこで、コンニャクの魅力とそれを生かす試みや活用法について紹介します。

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コンニャクが絶えず注目されているワケとは

コンニャク

食物繊維とカルシウムが不足していると言われる日本人。そんな中レタスの二倍の食物繊維とニラと同量のカルシウムを含むコンニャクは注目の食品です。

コンニャクは、味しみがよく、噛むほどにおいしく、独特の食感で食べ応えもあります。そのうえ超低カロリーで、料理のかさ増しができるとあってダイエットや食べ過ぎ防止に活躍していることはこれまでも知られてきました。その他にも、コンニャクの原料となるコンニャクイモには、肥満防止や便秘解消、痰切りなどを助ける働きがあると言われています。

近年はオーガニック志向の高まりから有機コンニャクが流通。コンニャクイモは病気に弱く、消毒剤を使わない有機栽培は難しいとされてきましたが、種芋を消毒する代わりに薪でいぶすなど、農薬使用以前の手法に着目することで実現しました。生芋からつくる昔ながらの手づくりコンニャクは、低カロリーな健康食品として欧米でも人気です。

コンニャクイモの生産状況は?

コンニャク

コンニャクイモは、サトイモ科の多年生植物の球茎ですが、見たことがない人も多いかもしれません。育てるのが難しい植物で、栽培ではいくつもの病気に気を遣わなければなりません。中でも深刻なのが、菌が寄生して根や茎を腐らせる根腐病(ねぐされびょう)で、土壌や種芋から伝染するため、被害が拡大しやすいのが特徴です。

そのため、運が良くなければ収穫できない植物として、かつては「運玉」と呼ばれていました。今でも強い日光や風に弱く、干ばつや水はけの悪い土地ではうまく育ちません。また年平均13度ほどの気温が必要なので、屋外の畑での露地栽培は、宮城県や山形県あたりが北限とされます。現在、出荷用のコンニャクイモは、群馬県や栃木県、埼玉県などの北関東地方で多く作られています。

中でも収穫量ナンバーワンを誇るのが群馬県です。コンニャクイモ収穫量における群馬県のシェアは国内生産の9割以上を占めます。土壌と気候が栽培に適しているのはもちろんですが、品種改良も奏功しました。群馬県が指定試験事業で育成・普及させた「あかぎおおだま」などの育成品種は球茎の肥大性がよく、病気にも強いため、生産性向上に大きく貢献しています。

今後コンニャク産業はどうなる?

コンニャク

コンニャクの種類は、板コンニャクや玉コンニャク、糸コンニャクなどさまざまですが、形や色の違いだけにとどまらない、新しい製品も登場しています。

例えばアクの原因となる不純物を超音波洗浄処理によって取り除いたコンニャクはアク抜きをしなくてもおいしく食べられ、忙しい人やコンニャクの臭いが気になる人に人気です。コンニャクパワーを利用した美容・健康サプリメントの開発も活気づいています。主要成分であるグルコマンナンは胃の中で水を吸ってふくれる性質があり、さらなる活用が期待されています。

また、自然派志向でこだわりの自家製コンニャクを楽しむ人も増えているそうです。コンニャク粉と凝固剤が入った手作りキットなら、初心者でも自宅で手軽に試すことができます。

煮物やおでんの具材に止まらず、たくさんの可能性を秘めたコンニャク。その活用法は今後もますます広まっていくことでしょう。

参考
農林水産省
日本特産農作物種苗協会 情報誌「特産種苗」
日本こんにゃく協会
文部科学省 食品成分データベース

上記の情報は2018年3月20日現在のものです。
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