心と体が楽しめるガーデンづくり
定山渓ファームは「10年計画でコンテンツを拡充していく」と言います。それは「1、2年では樹木は育たない。最大の資産である自然の速度に合わせて、ファームを完成させていくことが、自分たちが目指すフルーツテーマパークのスタイル」という考えがベースにあるため。
10年後を見据え、目下、最大のミッションは「心と体が楽しめるガーデンづくり」。2017年に完成した、日本初の本格的「オーチャードガーデン」は、春・夏だけでなく、秋から初冬にかけて最も美しい姿を見せる「ウインターガーデン」の側面も。「森全体の紅葉に抱かれた果樹と花木の共演は、この土地ならではの光景」と話す伊達さんは、道内最大規模の「イングリッシュガーデン」の造成を計画しています。近い将来、定山渓の手つかずの自然と、人の手が加わっているものの、植物の自然な姿をそのまま生かす英国式の特徴を融合した「定山渓のイングリッシュガーデン」が誕生します。
誰もが夢中になれる場所づくり
定山渓ファームは、2020年をグランドオープンと位置付けており、それを目指したプロジェクトが同時進行で動いています。
まずは、2019年5月にレストラン棟やビジターセンターを開設し、飲食や体験コーナーを充実させていく計画が進行中。「好評をいただいている定山渓バーガーや、季節のFarm de(ファーム デ)カレー、野菜ピザ、フルーツピザなどのカジュアルなメニューに加え、この土地ならではの食材を使った料理を開発しています」とのこと。
企画中の果樹栽培の農業体験は、現在提供している、季節のピザ作り、くだものジャム作りなどの体験コーナーをスケールアップさせたもの。「例えば、果樹園ならではのリンゴの摘果や袋掛け、草刈などの本格的な農作業体験に座学を加えたプログラムを、企業のインセンティブツアーなどに利用していただきたい」。
さらに、定山渓ファームの「フルーツテーマパーク化」への取り組みは、施設内に止まりません。ファーム敷地に入る手前の国道230号線沿いに、ファームで採れた果樹を原材料とした加工品を製造する6次産業化の工場の建設も計画中。
また、ダム、スキー場といった近隣の観光施設との相乗効果を生む施策の検証や、温泉街とのコミュニケーションを密にするなど、外部との協力関係の強化にも力を注いでいます。
それは「ファームだけで完結しないことが重要。地域が連携して、活性化に取り組むことこそが、交流人口を増やし、地域全体に好循環をもたらす」という信念の表れ。
誰もが夢中になれる場所は「おいしい」「楽しい」「うれしい」を感じるところ。「定山渓」が「誰もが夢中になれる場所」の代名詞となるように。フルーツテーマパーク「定山渓ファーム」の農業エンターテインメント化の取り組みは、日々、前に前に進んでいます。
定山渓ファーム入園料
大人(中学生以上)500円、子ども(4歳以上)300円、乳幼児(3歳以下)無料
※くだもの狩り、各種アクティビティは別料金。
くわしくはこちら(https://jozankei-farm.com/price/index.html)
定山渓ファーム
北海道札幌市南区定山渓832
https://jozankei-farm.com/