yaetocoコスメの原料を作っている「無茶々園」とは
こだわりのライフスタイルショップや大型雑貨店などで、ナチュラル志向の方やコスメ好きな女性に人気のyaetocoコスメ。その原料を作っている「無茶々園」は、できるだけ農薬に頼らず作った柑橘類を中心に、製造・販売を行っている団体です。1974年、農業後継者グループが、住職から借りたお寺の畑に、有機農業の研究園を作ったことから始まりました。その名前は、まだ有機農業という言葉もない時代に、「無農薬・無化学肥料栽培なんて無茶なことかもしれないが、“無茶苦茶”に“苦”を除いて頑張ってみよう」という思いから名付けられました。
現在、創業の地である明浜町・狩浜では、無茶々園の栽培方針のもと、80軒以上の農家が柑橘類作りを行っています。山と海が隣り合う明浜で有機栽培をすることは、海や川を守ることにもつながります。地域の環境を守ることで漁師・加工業者との提携が生まれ、今では海産物の販売も行うようになりました。
こうした事業の広がりにより、新たに農業に携わりたいと考えるIターンの就農希望者たちも集っています。ちなみに、今回お話をうかがった販売担当の藤森さんも、Iターンで明浜にきて、無茶々園で働き始めたうちの一人。研修を受けた若者たちが、玉ねぎ、じゃがいもといった野菜を育てるなど、柑橘作り以外の活動もどんどん広がりを見せています。
「yaetoco」コスメ誕生のきっかけとは
もともと無茶々園では、規格外となった柑橘からジュースを作っていました。そこで、「ジュースをしぼった残りの皮も活用できるのではないか」と考え、エッセンシャルオイル作りをスタート。そんなとき、無茶々園のある職員が、アレルギーのある息子にオーガニックコスメを使っていたことから、yaetocoブランドは始まります。
「そのコスメの原材料を見たときに、『私たちのエッセンシャルオイルを使って、家族で安心して使えるものが作れるんじゃないか』と思ったのが、オーガニックコスメをスタートさせたきっかけです。そこから、『yaetoco』という名前を決め、ブランドが誕生しました」。
以来、yaetocoは家族みんなが安心して使える商品をコンセプトに、唇の乾燥やささくれをケアしてくれる「家族バーム」、虫よけの効果が期待できる「家族外遊びスプレー」などを作り続けています。無茶々園の柑橘類とハチミツやゆず種子油などの天然成分から作られているため、小さなお子さまにも安心して使うことができるそうです。
また、やさしい香りもyaetocoコスメの特徴のひとつです。「『果物を食べているときのイメージがわきます』という感想をくださるお客さまがいるほど、実際の柑橘の香りに近いんです」と藤森さん。ちなみに、「バスソルト ぽんかんの香り」は、フレッシュな香りを届けるため、近所のおばあちゃんたちが手でむいたポンカンの皮が、香りづけに使われているそうです。
販売ご担当者におすすめのアイテムを聞きました
「yaetocoブランドは立ち上げから携わっているため、すべての商品に思い入れがあるんです」と語る藤森さん。彼女が選んでくれたおすすめ商品は、消臭やルームスプレーとして使える「アロマミスト」です。
「私は、ぬいぐるみやソファなど、簡単に洗えないものに使っていますね。伊予柑の蒸留水と精油から作っているので、小さなお子さまやペットがいるご家庭でも安心してお使いいただけます。自然のやさしい香りなので、多くの人に心地よく使っていただけると思います」。
家族を思う気持ちから、柑橘類の新しいかたちとして生まれた「yaetoco」。ミカンから様々な広がりを見せる無茶々園から、今後もどんな新しい価値が生み出されていくのか楽しみです。
画像提供:株式会社 地域法人 無茶々園