元農家がITベンチャーを起業!農業×ITで目指す「幸せな食卓」

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元農家がITベンチャーを起業!農業×ITで目指す「幸せな食卓」

元農家がITベンチャーを起業!農業×ITで目指す「幸せな食卓」

最終更新日:2018年09月07日

メロンやイチゴを作る農家から、農業×ITの起業家に転身した、米ライフ株式会社の富田航大(とみた・こうだい)さん。サービス第一弾として、IoTデバイスを用いた米の定期購入サービスを立ち上げました。農業高校に通う高校生時代からITの仕事に携わり、一度の起業失敗や、稼げる農業への挑戦の後、なぜ農業×ITの領域で起業したのか。サービスが生まれた背景や、農業×ITで実現したいことについて、お話を伺いました。

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幸せな食卓が増えることを目指して

──富田さんが農業×ITで実現したいことは何ですか。

米ライフは、「幸福な食卓を創ろう。」というミッションを掲げています。私は昔から料理が好きで、誰かと同じ食卓でご飯を食べることをずっと大事にしてきました。病気がちの母に料理を作ったり、祖父母の介護食を作ったり、食卓を囲むことで輪を作ろうとしてきたんです。大人になってからも、友人を集めて月1回夕食を食べる会を開いたり、シェアハウスで住人たちと一緒にご飯を食べたりしてきました。

食卓を囲む時、中心にはいつもお米がありました。お米は日本の文化で、食卓と切り離せないものです。おいしいお米があれば食卓がもっと幸せになると考え、まずはITの力を活用したお米のサービスを始めました。

農業高校生がITの仕事で生計を立てる

──富田さんは農家と起業家の二つの経験をお持ちですが、今の事業にたどり着くまでに、どのような経験をしてきたのでしょうか。

私は兵庫県の生まれで、もともと祖父がイチゴなどをつくる農家でした。子どもの頃から畑を引き継ぐ約束をしていたので、高校は農業高校に通い、農業の基礎知識を勉強していました。ただ、中学3年生の頃に母が亡くなり、父も仕事ができなくなり、高校生の頃には自分でお金を稼がなければ生きていけないような状況になってしまいました。

そこで、ITの仕事を始めることにしました。当時は、ITバブルでベンチャー起業家たちが活躍していたので、ITの仕事だったら、高校生の自分でも立ち上げられると考えたのです。アフィリエイトサイトの運営からはじまり、WEBサイトを制作したり、アクセス数の高いサイトを作って売却したりするようになりました。高校生ながら、同級生を5人くらい雇って運営していましたね。

次第に「成り上がりたい」という思いが強くなり、高校卒業後は上京して起業することにしました。その頃は、農家ではなく起業家として生きていくと考えていました。

しかし、起業しようと思っても、東京に知り合いは一人もいなくて、事業を立ち上げることができませんでした。結局、海外放浪をして自分探しをしたり、人脈を作るために光回線系の営業をしたりして、しばらくは起業するための素地を作りました。

実際に起業したのは数年後。3Dプリンターを開発する事業の立ち上げを開始しました。まだ3Dプリンターがあまり知られていない時で、これから市場が大きくなると考えていました。しかし、私自身エンジニアではないこともあり、思ったようにサービスを作れませんでした。結局、1年半で廃業しました。

起業家から農家へ

──事業を畳んだ後は何をされたのでしょうか。

兵庫に戻り、祖父の畑で農業を始めました。地元である相生市矢野町に「矢野メロン」というブランドのメロンがあり、そのブランドを広げることで地域活性化につながるようなことができると考えていたのです。そこで、祖父にやり方を教わったり、地域の研修制度を受けたりしながら、メロンや無農薬のイチゴを育てました。できた作物は、ケーキ屋などに販売していました。

生産自体は順調でしたが、祖父とは農業への考え方が合わず、喧嘩ばかりしていましたね。稼げる農業にするために効率化をしようとする私に対して、祖父は昔からのやり方にこだわっていたのです。考え方の溝が埋められず、4年で我慢の限界が来て、農業をやめました。

ただ、簡単には農業から離れられませんでした。4年間、周りの農家の人たちにたくさんお世話になってきたのに、自分だけやめてしまうのは不義理だと感じたのです。そこで、お世話になった人たちの役に立てることを探すことにしました。たまたま、接点が多かったのが米農家だったので、田んぼの保全管理をしたり、冬場は発電所の緑地管理をしたり、地元で仕事を続けました。

農家の声から、農業×ITサービスの構想を得る

──ITベンチャーの起業から農業を始め、さらには農業関連サービスをやってきたのですね。その中で、農業×ITが重なった「米ライフ」のサービスはどのように生まれたのでしょうか。

農家から、販売の相談を受けたことがきっかけです。米農家のお客さんは、基本的にはリピートして長く買ってくれるのですが、その人が亡くなって代替わりすると関係性が切れてしまい、販売先がどんどん減っているという現状を聞きました。都市部のマルシェなどに出店しても、1回だけ買ってもらって終わり。定期的に買ってもらえるようなお客さんとの接点を作る方法はないかと考えて生まれたのが、「米ライフ」のサービスでした。

農業に関わるようになってからも、ITベンチャー業界のトレンドは追っていて、定期購入サービスが盛り上がっているのは知っていました。そこに、IoTを取り入れ「家にある米の量が減ったタイミングで、自動で米を届けてくれるサービス」があれば、事業としてもうまくいくのではないかと考えたのです。

そこで、東京に戻り、農業×ITの領域で再び起業することにしました。

──今後は、どんな展望を描いていますか。

米ライフのサービスをしっかりと立ち上げることが第一ですが、その後も、農業や食に関わるサービスをたくさん作りたいと考えています。まずは食卓の中心にあるお米から始めましたが、いずれは食卓全体に広げていきたいと思っています。

それも、農業の現場の人が求めるサービスを生み出したいです。現場でないと分からないことは多いので、農家の生の声を発信することにはこだわりたいです。私自身も農業の現場を知っていて、今でも現場に近いからこそできる、農業×ITのサービスを作り続けていくつもりです。
 
 
米ライフ

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