緑肥とは?緑肥作物の種類と有効な使い方

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緑肥とは?緑肥作物の種類と有効な使い方

緑肥とは?緑肥作物の種類と有効な使い方

最終更新日:2018年12月07日

肥料は、農作物を育てる上で絶対に欠かせない物です。肥料を作付け前に畑にまいたり埋めたりして土に施し、その後は植物の成長に合わせて追肥を行うのが一般的ですが、畑に植えた植物を肥料として土壌に入れたまま耕す「緑肥(りょくひ)」という方法もあります。
ここでは、緑肥の効果やメリット、緑肥に使われる作物の種類や有効な使い方について紹介していきます。

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栽培した植物を土壌に入れて肥料にする「緑肥」

緑肥

そもそも緑肥とは、栽培した植物を腐らせずに土壌に入れて耕し、肥料にすること。そのために栽培する植物のことを「緑肥作物」と呼びます。その歴史は古く、ヨーロッパでは小麦を栽培する前にクローバーが、アメリカではトウモロコシを栽培する前に大豆が緑肥として利用されるなど、世界各国の農業に採り入れられています。春の田んぼ一面に咲くレンゲは、自然に生えているのではなく農家が緑肥として栽培しているのです。

主要な緑肥作物とその特徴

緑肥

緑肥作物にはさまざまな種類や特徴があり、害虫の発生を抑制したり、作物の病気を低減したりする効果が期待できる物もあります。他にも、雑草の抑制や土壌に含まれる塩類の濃度が高くなる塩類障害の防止、土の構造を改善して水はけや保水力を高めたり、土壌中に窒素やカリウムをはじめとする栄養分を放出したりする効果など、堆肥では得られない効果があるのも緑肥の特徴です。そのため、緑肥を利用する際には、畑の状況や目的に合わせて選ぶことが大切です。ここでは、代表的な緑肥作物の種類を紹介します。

燕麦野生種(イネ科)

燕麦(えんばく)野生種は、大根やニンジン、レタスなどの大敵であるキタネグサレセンチュウやキタネコブセンチュウといった害虫の抑制に効果的とされています。種類によりますが、高冷地では4月下旬~9月上旬(春まきまたは夏まき)、暖地では3月上旬~11月下旬(春、夏、秋まき)頃に種まきが可能です。

ヘアリーベッチ(マメ科)

ヘアリーベッチは、雑草抑制効果が高く日陰でもよく生育するため、果樹園の下草によく使われます。種を3月にまき4月下旬にすき込めば、1カ月後に作付けするトマトやナス、ピーマン、キュウリなどの夏野菜に利用可能です。ただし、種の発芽を抑える効果があるため、ダイコンなどの種まき野菜を育てるには向きません。

ヒマワリ(キク科)

ヒマワリは、根から排出される根酸には、土壌に含まれる不溶性リン酸を可溶性リン酸に変え、作物が吸収できる性質に変える働きがあります。そのため、火山灰土や気温が低くリン酸が吸収されにくい北海道などでよく利用されます。タマネギやソラマメ、エンドウの栽培前の緑肥に向いており、その場合は5~8月頃に種をまきます。

ライ麦(イネ科)

根野菜の大敵であるキタネグサレセンチュウやキタネコブセンチュウなどの害虫の抑制に最適なのがライ麦です。塩類濃度が高い畑の肥料分の除去にも使われます。ライ麦の一品種「ライ太郎」は、北海道などでの玉ねぎ収穫後の後作緑肥に使われることが多いです。高冷地では4月中旬~9月上旬、暖地では3~5月、8月中旬~11月頃に種まきが可能です。

レンゲ(マメ科)

レンゲは、秋に刈り入れが終わった後の水田の緑肥として利用されています。窒素含有量が非常に高く、土壌に化学肥料使用に匹敵する窒素分を供給することが可能です。ピンクや紫の鮮やかな色の花を咲かせるため、景観用としても優れています。

マリーゴールド(キク科)

葉茎に含まれる成分が、サツマイモネコブセンチュウやキタネグサレセンチュウの抑制に最適とされるマリーゴールド。種まきは、高冷地では4~6月上旬、暖地では4~7月頃に行います。8月頃にはきれいな橙色の花をつけるため、レンゲと同じく景観用としても優れています。

緑肥用トウモロコシ(イネ科)

緑肥用トウモロコシは吸肥力が強いため、すき込んだ後の肥料としての高い効果があるとされています。日光があれば、場所を選ばず生育が可能です。ホウレンソウやブロッコリー栽培前の緑肥に向いています。

チャガラシ(アブラナ科)

辛味成分のグルコシノレートを多く含み、土壌殺菌効果が高いとされるチャガラシ。すき込むとガスを発生し、土壌中の病原菌や害虫を減らしてくれます。ジャガイモの黒あざ病、ホウレンソウの萎凋病、トマトの青枯病の被害低減に効果が期待できます。

特徴を踏まえて緑肥作物を選ぶことで大きな効果が期待できる

緑肥は、自分の求める効果に最適な作物を選び、また適切な時期に種まき・すき込みを行うことで、その効果を最大限に活かすことができます。
同じ種類でも品種別に違いがあり、まき時や効果が違うこともありますので、使用する際はよく比較して選ぶようにしましょう。
 
 
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