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日本初 ドローン活用麦作付け確認を実施、スマート農業成果発表会でオプティムら報告

日本初 ドローン活用麦作付け確認を実施、スマート農業成果発表会でオプティムら報告

最終更新日:2018年07月30日

株式会社オプティムと佐賀県白石町は7月23日、日本初のドローンを活用した麦の作付け確認を行ったことを、都内で開催したAI・IoT・IoTを活用した「スマート農業アライアンス」成果発表会で報告しました。生産者ら約260名が来場した会場で、小松製作所、みちのく銀行、佐賀県佐賀市、農林水産省、オプティムの菅谷俊二(すがや・しゅんじ)社長が成果報告や、AIやロボット、ビッグデータを活用した一次産業の展望について語りました。

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日本初 作付け確認をドローンで省力化

「スマート農業アライアンス」の成果などを発表するオプティムの菅谷社長

株式会社オプティムは、白石町が取り組んだ「平成30年度 経営所得安定対策等推進業務効率化モデル事業(ドローンを活用した作付確認業務委託)」において、同社が開発した固定翼ドローン「OPTiM Hawk」の空撮画像を活用して、白石町平野部の約8,500ヘクタールで栽培されている麦の作付け確認の実証実験を行ったことを発表しました。経営所得安定対策等推進業務において、ドローンを活用して麦の作付け確認を行う試みとしては、日本で初めてだといいます。

作付け確認とは、経営所得安定対策等交付金支払いのために行う現地確認作業。これまでは生産者から提出された営農計画書に基づき、役人が目視で確認していました。干拓地を含め大規模な圃場を持つ白石町は、現地確認に多大な時間的コストが掛かってしまうという課題がありました。

麦の刈り取り前にあたる4月中旬~5月中旬に、ドローンを旋回させて町全域を空撮、撮影データをオルソ画像化(=真上から見たような、建物などが正しい大きさと位置に表示される画像に変換)し、空撮画像と水田台帳のデータを突き合わせて確認。麦作を行っている圃場を特定し、空撮画像から作付け状況を確認することで、作業の省略化を実現したといいます。

オプティムが開発した「OPTiM Hawk」

「OPTiM Hawk」は、一度の飛行で60分間以上連続して航行し、撮影面積は100ヘクタールと、マルチコプター型ドローンの約5.6倍の性能を持ちます。無人航空機の飛行に関する法令上の制限や、離発着場所の確保など課題はありますが、「作業労力が大幅に削減できたと、現場から報告を受けている」と、白石町の百武和義副町長が実感を語りました。

菅谷社長は、「現在、農作業時間の約50%もの時間が、田畑の見回りに使われている。将来的にはドローンの空撮により、暑い夏でも自宅から圃場の状態の確認ができるサービスなどを通し、日本の農業総労働量(慣行栽培)の50%削減を実現したい。若者たちも就農したくなる、楽しく、かっこよく、稼げる農業を実現する」と、意気込みました。

コマツ×オプティム 建機をスマート農業に活用へ

オプティムの菅谷社長(左)と、小松製作所の野呂取締役会長

成果発表会では、オプティムとリモートテクノロジー分野で業務提携する株式会社小松製作所の野呂國男取締役会長が、「最先端の建設機械を活用したスマート農業」などについて講演しました。

一つのICT建機に農業アタッチメントを取り付けることで、整地など複数の作業や、今まで農機ではできなかった作業工程を省力化して行います。例えば、畑地を各作物に最適な形状に変更するといった農地改良や排水改良を自動で行い、農業者の生産性や所得を向上させることを目的にしています。同社は、IoTを活用して林業サプライチェーン(造林から伐採・搬出・運搬・搬入・利用)の見える化を図り、省力化や効率化や安全性の確立を目指すなど、高度な建設技術を一次産業に応用する取り組みを積極的に行っています。

野呂取締役会長は、ICT建機やプラットフォームが推進するスマート農業に期待を込めつつも、「自動化や無人化が目的ではない。生産性が上がり、(減農薬や生産方法の差別化で農作物に)付加価値がつき、所得が向上するかどうかに目を向けるべき。そこだけはよく考えて欲しい」と、生産者らに呼びかけました。

「スマート農業アライアンス」への参画を呼びかけ

「スマート農業アライアンス」に参画する団体らによる成果発表会も行われました。

オプティムが中心になって取り組む「スマート農業アライアンス」の成果発表も行われました。
「スマート農業アライアンス」とは、オプティムがICT機器を無料で農家に提供し、収穫された作物の全量を買い取り、付加価値をつけた価格で市場に販売し、その利益を折半するシステムです。開始半年で約300団体がアライアンス会員として参画し、その規模は18品目18都道府県に拡大しています。

菅谷社長は、スマート農業の活用農薬使用量を半減して栽培したキャベツを、市場平均価格の約3倍の1玉298円で売り出し完売した事例を挙げつつ、「将来的には、AI・IoT・ロボットを活用することで、今までよりも容易に有機野菜を作れるようになる。2020年をめどに、多くの野菜を海外へ輸出し、日本をスマート野菜大国にしたい。そのために、生産者の皆さまにオプティムのスマート農業テクノロジーを無料で徹底的に使い倒して頂いて、新しい市場を創り出し大きく山分けしたい」と、参加を呼びかけました。

「AI・ロボット・IoTを使って最も変わる産業は農業。既存の優れた栽培技術と、AI・IoT・ロボットなどIT技術の融合で、化学変化が始まる」と、期待を込めました。

【関連リンク】
オプティム
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