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芽が出ない、徒長した、ラディッシュ不調の原因は?【枯れ専かーちゃんのベランダ菜園】

連載企画:枯れ専かーちゃんのベランダ菜園

芽が出ない、徒長した、ラディッシュ不調の原因は?【枯れ専かーちゃんのベランダ菜園】

最終更新日:2018年10月24日

野菜を自分で育ててみたいけれど畑を借りるのは少しハードルが高い。それならプランターで手間をかけずにプチ自給を叶えてみようと始めたベランダ菜園。前回は、秋シーズンの手始めに、初心者向けで失敗が少ないとされるラディッシュの種をまきました。ところが、種をまいた2つのプランターのうち、一方は芽が出ず、もう一方は間延びしたような状態に。うまくいかない原因に思い至らず専門家に助けを求めることにしました。

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21日目の二十日大根

芽が、出ません。

意気揚々とまいたラディッシュの種でしたが、申し訳程度にいくつかの芽が出たほかは、新しいものが出て来ないプランターがあります。

種をまいた2つのプランターのうちの1つ。ほとんど芽が出ていない

種をまいて水をやったら、その後はできることがありません。芽が出るか出ないか、おみくじを引くような気分です。そして、今回のおみくじにはこう書かれていたのだと観念しました。

「待ち人来たらず、障りあり」——。

原因を探るべく、おなじみの“そーやん師匠”こと橋口創也さんにSOSを発します。

芽が出ない原因は?

今回の種まきのどこがいけなかったのか。手順を振り返りながら、間違い探しといきましょう。

土に問題は?

まずはプランターに土を入れました。ここは間違えようがないですね。

使用したのは2種類の土です。

A 再利用の土 夏にキュウリを育てた時に使ったもの(日光消毒済み)

ヤシの繊維を使ったもので、ふんわりと軽い感じが特徴

B 新しい培養土 ホームセンターで買ったばかり。

 

種のまき方が悪かった?

プランターを土で満たしたところで、土の表面に溝を作って種をまきました。間隔はいいかげんです。むむ、ここがいけなかったのでしょうか。

「種は1センチ間隔でまく」とする実用書もあるが、適当に詰めてまいていた

きくち

種をまく際に、1センチ間隔ではなく詰めてしまいました。混み合っていて芽を出せなかったということもあるでしょうか?
このくらいでしたら早めに間引けば大丈夫ですよ。

そーやん

種まきの間隔はどうやらセーフです。

土のかぶせすぎ?

種をまいたら土をかぶせました。かぶせた土は2センチほど。芽が出なかった新しい培養土(B)は、水やり後に土の表面が固く締まった感触が少しありました。再利用の土(A)はすぐに芽が出たので、(B)の方は土の抵抗に負けて芽を出せなかったのかと心配になりました。

きくち

土を厚くかぶせ過ぎたでしょうか?
ラディッシュだと2センチくらいはちょうどいいと思います。ただ、土が固く締まっているということであれば、酸素不足になった可能性はありますね。種が呼吸できないと発芽しない原因になるんですよ。

そーやん

うーん、これはアウトかセーフか判然としませんが、「空気」も重要な要素だと言うことが分かりました。

やっぱりこれが原因? 水やり

種をまいた後にはたっぷり水やりをした。「水」は発芽に重要な要素

土をかぶせた後は、表面を軽く押さえて水をたっぷりやりました。プランターはベランダの厚い塀の上に置きました。

きくち

水やりの際に表面に水が溜まって、中まで浸透していない感じもあったんですよね。これは良くない感じですよね。
そうですね。下ろしたてのタオルが水を弾くように、新しい土も水を弾く場合があります。種は水を含むと発芽スイッチが入りますが、きちんと根付くまでの間に充分な水分がないと枯れてしまいます。

そーやん

きくち

水やりもしたりしなかったり、いいかげんでした。
プランターにまく場合は、種まき後にたっぷり水をあげて、その後は発芽まで水やりをしなくてもいいように日陰においたり、新聞紙をかぶせたりして土が乾くのを防ぐといいですよ。

そーやん

きくち

発芽まで水やりはしないんですか!?そうとは知らずに思いっきり日なたに置いて乾燥させていました……。

ア、アウト〜。ここのところ日なた至上主義者だっただけに、日陰に置くという発想は全くありませんでした。

そーやん師匠によると、この他にも土の温度が適温であることも大切だと言います。「水」「空気」「温度」の3つの条件が種の発芽にとって重要なよう。

考えられる原因について少し学んだところで、種をまき直すことにしました。

土ごとに水の浸透具合の違いを確かめる

土の異変に気がついたのは、種をまき直そうとして何気なく土を掘り返した時です。

表面の土(右方)は濡れているのに、掘り返した中の土(左方)が乾燥していた

土の表面は水で湿っているのに、掘り返した土の中の方がカラカラに乾燥していたのです。部分的に水が染みているところもあるようですが、大部分には水が浸透しないままです。なんと。これでは種に十分な水が届きません。

確かに表面に水が溜まることが気になっていたのです。そこで、試しにベランダにあった5種類の土をそれぞれプラスチックカップにとって、同量の水を上からかけて染み込み具合を確かめてみました。

A   プランターAの土と同じもので、前シーズンの再利用。
ヤシの繊維や細かいチップでできた軽い土。
B   プランターBと同じもので、新しく買ったばかり。
赤玉土や鹿沼土にピートモスやバーミキュライトを加えた一般的な培養土。
C   細かくしたヤシの繊維や樹皮が原料。黒っぽく、しっとりしている。
D   ヤシの繊維にチップや籾殻燻炭が混ざっている。しっとりしている。
E   草炭やバーミキュライトなど大小の欠片のようなものでできている。パラパラした感触。

結果は一目瞭然でした。

芽が出なかった土(B)を入れたプラスチックカップを横から見ると、水がしみているところと乾いたままのところがハッキリ見て取れました。浸透するまでしばらく時間を置いても同様でした。

水が染み込んでいる部分と染みていない部分がある

もちろん大きなプランターに入れた場合とは条件が異なりますが、同じようにまだらに水が浸透していった可能性は考えられます。

ちなみに、キュウリの再利用の土を入れたカップ(A)にも驚くようなことが起きました。水が全面的に抜けていってカップの底に溜まってしまったのです。

土の間を水が通り抜けて、水だけ底に溜まっている

これでは保水効果は期待できません。この土で芽が出たのは、適当に水やりをしていたことが、たまたま奏功したからでしょう。手を使って水と混ぜるようにすると、繊維質のものに水が染み込んで膨張する感じがありました。カラカラに乾いた状態の時には少しケアする必要がありそうです。

残りの(C)(D)の土にもヤシの繊維が含まれていましたが、袋に入った状態からしっとりと湿っている感触があり、水をかけるとすぐに染み込んでいきました。(E)は大小の粒状の欠片でできたような土で、これも染み込み具合に問題と感じる点はありませんでした。

この結果だけを見て、どの土が良い悪いと一概に言うことはできません。ただ、それぞれの土の特徴を知っておいた方が失敗を減らせそうだと言うことは分かりました。

徒長してしまう原因は?

一方、再利用の土(A)の方は、芽が出たものの必要以上に間延びした、いわゆる徒長した状態になってしまいました。なぜでしょうか。

そーやん師匠によると、徒長の原因は下の4つほどが考えられるそう。

(1) 日照不足
(2) 夜間の気温が高い(昼間との温度差が少ない)
(3) 夜間に土の水分が多すぎる
(4) 間引き不足

今年は日照不足でうちの苗も徒長気味です.。

そーやん

きくち

そうなんですね!気象の問題なら仕方ないですよねー。
ですが、きくちさんの場合、土の量が少なくて日が当たりづらかったかもしれないですよ。キュウリのときもそうでしたけど。

そーやん

きくち

がーん、同じ失敗!間違えようがないと思っていた最初の土入れの時点から間違えていたなんて……。

「土をここまで入れる」というラインより下に土の表面があった

師匠の指摘を受けて改めて土の量を確認すると、確かに少ないのです。プランターの内側にあった「ここまで土を入れる」ラインに合わせて土を入れたつもりでしたが、実際に見た土の表面はそのラインよりだいぶ下。

種の上から土をかぶせることを考えて控えめに見積もってしまったのに加え、水やりで土が少し沈んでしまったためだと思われます。料理初心者が塩加減を控えめにしてしまうのに似ています。

また、(4)の間引きについても、もっと早く、十分に行わなければいけなかったと言えそうです。

待ちわびた発芽

土に水が十分に染み込むよう種まきの前に水をまいた

芽が出なかった(B)の土は事前に十分に湿らせておいてから種をまき直し、土をかぶせて再び上から水をやることにしました。

種をまき直してから3日後、土の一部から芽が出てきました。さらに2、3日待つと徐々に芽が生えそろってきました。しかし、芽の出かたにはやはりムラがある様子です。

芽が出そろっているいるところと、ほとんど出ていないところがある

土には種まきの専用土もあるようなので、今回の土は種まきには向いていなかった可能性もあります。また、それぞれの野菜との相性などもあるのかもしれません。それにしても、種まき1つをとっても学ぶべき知恵やコツがこんなにあるなんて。

種まきの道は1日にして成らず。
ラディッシュ栽培も20日にして成らず。

野菜が豊かに実る菜園までの道のりは、ローマほどに遠いようです。

 
◆一歩進んで二歩下がる。次回はコンパニオンプランツの特徴を生かした種まきです。
 
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