海外で先進農業を学ぶ――国際農業者交流協会(JAEC)の海外農業研修(アグトレ)とは

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海外で先進農業を学ぶ――国際農業者交流協会(JAEC)の海外農業研修(アグトレ)とは

海外で先進農業を学ぶ――国際農業者交流協会(JAEC)の海外農業研修(アグトレ)とは

最終更新日:2018年12月13日

アメリカ、ヨーロッパ(4カ国)、オーストラリアで、先進農業を学ぶ海外農業研修(アグトレ)。事業を主催する公益社団法人国際農業者交流協会(JAEC)は、前身組織の時代から65年にわたり延べ1万4800人の若者を海外に送り出しています。海外の生産現場で営農を学ぶことはもちろん、語学スキルの向上、異文化交流をはかりながら、日本の農業を客観視することができる貴重な機会です。農業のグローバル化が進む中、国際的な農業感覚を養おうと、今まさに海外で研修中の若者たちがいます。前回のアメリカでの農業研修生に続き、2018年の春にデンマークに渡航し、頑張っている研修生に現地の話を伺いました。

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家業を継ぐ前に、酪農・畜産大国 デンマークで「牧場経営」と「北欧の働き方」を学ぶ

公益社団法人国際農業者交流協会

◇洞田貫 雄大(どうだぬき ゆうた)さん(23歳)
大学卒業時に海外農業研修に参加、帰国後は家業である酪農に従事する予定
現在、デンマーク北部のオーガニックな酪農家のもとで研修中

2018年3月に帯広畜産大学を卒業し、現在、国際農業者交流協会(JAEC)の海外農業研修(アグトレ)でデンマークに来ています。熊本県にある実家は酪農を営んでおり、乳用牛180頭、子牛・雄牛を含めると約250頭を飼育しています。その実家に戻って、酪農の仕事をする前に、農業に対する知識や考えをもっと深めたいと思い、この研修にチャレンジすることにしました。

研修先の決め手は、酪農・畜産大国である「デンマークの牧場経営」と、先進的といわれる「北欧の働き方」を体感したいと考えたからです。受け入れてくれた酪農家は、実家と同じくらいの規模感で、4人(実家は父親を含め5人)で牛の管理を行い、オーガニックな酪農を行っています。

公益社団法人国際農業者交流協会

現場での研修は、隔週で午前・午後が入れ替わるシフトが組まれており、お休みは土・日の連休と金・月の休みが、隔週で回ってきます。午前シフト(4:30~12:30)の場合は、5:00から搾乳、10:00からパーラー(搾乳施設)の清掃、休憩をはさんで子牛の世話(哺乳・餌やり)などを行います。午後シフト(14:30~21:30)の場合は、15:00から搾乳、20:00からパーラーの清掃、最後に子牛の世話という流れです。

実家と比較しても、作業量はあまり変わりませんが、研修先のボスは、「仕事は効率的に終らせ、プライベートを大切にする」という考え方で、私たちにも同じスタンスで接します。そのため、無駄な作業は省き、いかに時間を短縮するかを考えています。

公益社団法人国際農業者交流協会

大学では農業経済を専攻していたので、農場実習は無かったのですが、学校近くの牧場で3年半、搾乳と餌やりのアルバイトを続けていたので、現地での作業に戸惑うこともなく、慣れるのも早かったと思います。研修先に酪農家を考えている方は、研修前にしっかりと実習を積んでおくことをおススメします。

渡航前の事前研修では、茨城県にヨーロッパコースの研修生24人が集まって2週間の合宿を行い、英語の特訓(農業の現場でよく使われるフレーズを中心に)や体力トレーニング、そのほか海外での心構えなどについて海外農業研修のOB・OGからお話を聞く機会などがありました。

公益社団法人国際農業者交流協会

デンマークに到着後、まずは、現地日本人サポーターの方の家にホームステイ(約2週間)し、デンマーク語での簡単な日常会話などを勉強します。サポーターは、困ったことがあればいつでも気軽に相談ができる存在なので、研修生にとっては心強い味方です。その後、今の研修先に配属され、農場近くにあるボスの家の別棟に個室をもらって暮しています。

研修先での会話は、基本的には英語で行われるのですが、とても苦労しました。今はコミュニケーションが取れていますが、分からない英語は『ブルーブック(協会に代々伝わる学習教本)』などで勉強し、ボスの話がちゃんと理解できるようになるまで、4、5カ月はかかりました。また、ボスとボスの家族の会話は、すべてデンマーク語なので、デンマーク語も、もう少し話せるようになりたいと思っています。

公益社団法人国際農業者交流協会

研修では、搾乳や哺乳、獣医師による治療の立ち会いなど、いろいろな経験ができ、やりがいを感じています。しかし、ルーティーンの作業も多いので、ボスに新しい作業を教えてもらったり、個々の牛をよく観察したりと、自分で変化をつけるように心がけています。

牛を飼うという技術面では、日本とデンマークに大きな違いはありません。違いを感じた点としては、「酪農家をサポートする環境が進んでいる」ということです。例えば、農業コンサルタントや人工授精を行う会社などを、酪農家たちが出資して立ち上げています。また、研修先は日本ではまだまだ少ないオーガニックな酪農家なので、環境や家畜に最大限配慮した牧場経営には、学ぶことがたくさんあります。

公益社団法人国際農業者交流協会

2019年の春に研修を終えて帰国しますが、技術面では父親の方がプロフェッショナルなので、私はデンマークで学んだことを生かし、働く環境(効率の良い働き方や仕組みなど)を整えていきたいと考えています。

この海外農業研修に参加し、全国にネットワークができたことは、これから農業に携わっていくうえでの財産です。特に、自分と同じ酪農家の後継者で、別のデンマークの牧場で研修を受けている同期の仲間については、これから長い付き合いになりそうです。

海外での農業研修に興味がある方は、人生一度きり、ぜひチャレンジしてほしいと思います。

学びと交流を深め、日本の農業界を盛り立てる人材に

公益社団法人国際農業者交流協会

◇公益社団法人国際農業者交流協会
 皆戸 顕彦さん

今まさにデンマークで実習中の研修生の話はいかがでしたか。私たち国際農業者交流協会(JAEC)は毎年、農業先進国(アメリカ、オーストラリア、デンマーク、ドイツ、スイス、オランダ)の生産現場に約70名の若者を研修生として送り出しています。

そのうちヨーロッパコースの研修生は例年 約20名で、研修期間は12カ月(農業実習は11カ月間)となっています。ここでは、海外農業研修に興味をお持ちの方からよくご質問いただくポイントを中心にお話します。

ヨーロッパコースで学べること

ヨーロッパコースの研修先である4カ国の特徴を簡単にご紹介しましょう。

◇デンマーク
デンマークは自他ともに認める酪農・畜産大国で、酪農を志す若者はもちろん、養豚を学びたい研修生から支持されています。マーケットの情報などが生産者にすぐに届く「フードバリューチェーン」が確立されているなど、生産者を取り巻く環境にも学べることがたくさんあります。

◇ドイツ
優れた工業製品から工業国のイメージが強いドイツは、実は国土の半分が農地という農業国でもあるのです。オーガニックな農家も多く、野菜、造園、大規模酪農などを学ぶことができます。

◇スイス
九州とほぼ同じ大きさのスイスは山岳地が多く、放牧を中心とした畜産業(耕畜連携の複合経営)が盛んです。また、環境基準が高く、環境保全型農業を学びたいという研修生には最適です。

◇オランダ
オランダは特に施設園芸が盛んです。トマトやパプリカの施設園芸はもちろん、チーズ加工やロボット搾乳を含む酪農、有機農業など、さまざまな学びのある国です。また、オランダも消費者と生産者をつなぐ「フードバリューチェーン」が発達しています。

渡航前と現地でのサポートに注力

国内で、事前に行う合宿研修では、主に語学指導に時間を割いています。デンマークとオランダは英語、ドイツとスイスはドイツ語の指導を行います。

現地では、国ごとに国際農業者交流協会のカウンターパートである受入機関が主催する現地学習があり、世界各国から来ている外国人研修生たちと合同で、現場視察をしたり、交流を深めたりするプログラムを用意しています。例えばスイスでは、家政学校で伝統文化や郷土料理を学ぶ会合が開かれています。

また、各国には本プログラムに詳しい現地日本人サポーターを配しており、相談やトラブルがあった際は現地に駆け付けて対応にあたってもらっています。もちろん私たち国際農業者交流協会の職員が農場を訪問し、研修状況を把握して、希望する研修が受けられるようにサポートもしています。

帰国前には、ヨーロッパ研修生の英語・ドイツ語での報告会と1週間の最終旅行を設けています。農場滞在だけでは得られない他国の農業を見てまわり、観光名所も訪れて見聞を広めてほしいと考えています。

公益社団法人国際農業者交流協会

多様な分野で活躍する仲間がいる

ヨーロッパコースのOB・OGは、帰国後、さまざまな分野で活躍しています。オーガニックな野菜栽培での新規就農、花卉栽培、酪農のコンサルタント、農宿体験の施設経営、食品業界で活躍する方など、多様性に富んでいます。冬場には帰国した研修生との交流イベントを開いたり、毎年、全国5ブロックで「国際化対応営農研究会」が開催されています。全国で活躍する仲間たちとの交流を深めて、日本の農業界を盛り上げてほしいと思います。

公益社団法人国際農業者交流協会

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〒144-0051 東京都大田区西蒲田5-27-14 日研アラインビル8階

TEL:03-5703-0252
E-mail:agtre@jaec.org
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