農業100年! のグローバル企業が“デジタルな農業”を推進する理由とは?

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農業100年! のグローバル企業が“デジタルな農業”を推進する理由とは?

農業100年! のグローバル企業が“デジタルな農業”を推進する理由とは?

最終更新日:2019年03月04日

農業にICTの技術を組み合わせていくスマート農業。日本の農業が抱える高齢化や耕作放棄地の増加といった課題に対し、最新の技術を組み込んだツールやその考え方を役立て解決に導くことが期待されています。100年以上にわたり農業の新たな技術の開発を行ってきたBASF社もこの分野に注力する企業の一つ。世界規模で活動する同社が提案する「農業におけるデジタリゼーション」とは? グローバルで先見的な農業のヒントを、今冬に行われたイベントレポートと併せて紹介します。

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新時代におけるスマート農業が日本の農業界を進化させる

パネルディスカッション・イベントに100名超が参加

2019年1月24日、BASFジャパン株式会社の主催による「新時代における日本農業の展望とスマート農業の期待」と題したパネルディスカッションが東京・芝公園のザ・プリンスパークタワー東京で行われました。

スマート農業は農林水産省が平成31年度予算に新規事業「スマート農業加速化実証プロジェクト」として50億円を計上するなど、国を挙げて力を入れる分野です。その注目度からもイベント当日は会場いっぱいの聴講者が参加しました。

イベントであいさつするBASFジャパン代表取締役社長の石田博基氏。

注目の登壇者たち

注目はこの日集まった登壇者たち。現役の生産者を中心に産・官・学の異なる立場の登壇者が集まりました。

【登壇者一覧】
■小野田 裕二(おのだ・ゆうじ)氏/おのだ農園 代表
■田中 進(たなか・すすむ)氏/株式会社サラダボウル 代表取締役
■中坂 高士(なかさか・こうじ)氏/株式会社オプティム インダストリー事業部サブマネージャー
■野口 伸(のぐち・のぼる)氏/北海道大学大学院 農学研究院 副研究院長・教授
■山田 広明(やまだ・ひろあき)氏/農林水産省 農林水産技術会議事務局 研究企画課長
■マルクス・ヘルド氏/BASFアグロソリューション事業本部プレジデント
■グスタボ・パレロシ氏/BASFアグロソリューション事業部アジア太平洋地域シニアバイスプレジデント

【モデレーター】
■安並 裕(やすなみ・ゆたか)氏/アクセンチュア株式会社マネージングディレクター


国内外のスマート農業の最新情報を解説

イベントはまずBASF社のマルクス・ヘルド氏からイントロダクションとして「世界での農業情勢とスマート農業の動向、展望とBASFでの取り組み」について語られ、BASF社のデジタルツール、『Xarvio®』(ザルビオ)のサービスの説明と今後の日本での展開予定について発表されました。次に山田広明氏から「日本における技術開発政策の現状と展望」として日本の農業現場で実証が始まっている新たな技術について説明がありました。このようにグローバルな視点から見る農業と日本の現状を登壇者と聴講者が共有した後、パネルディスカッションへと進みました。

「日本のスマート農業は始まったばかり。将来に向かって有望であり必要な技術だからこそ、今は現場で使っていただいて改良していくステージです」と話したのは農林水産省の山田氏。企業や研究機関の立場からは、新たな技術についても紹介されました。

ドローンを使ったピンポイント農薬散布テクノロジーを開発した株式会社オプティムの中坂氏は「スマート農業は一見何でもできるように見えますが、ビジネスとして利益を生み出すにはまだ課題があります。省力化を図るだけでなく、テクノロジーを入れることで農作物にどう付加価値をつけるかという発想も大事だと考えています」と、日本のスマート農業について説明しました。

また、無人トラクターなどロボットビークルを研究する北海道大学の野口氏は、「我々が目指したいのはボトルネックの解消。ロボットが進化することで人手が足りなくても作業ができる、収穫物が増える。空いた時間で農家は経営に注力できます」とも話しました。

7名のパネリストからさまざまな意見が出て、パネルディスカッションは大いに盛り上がりました。

課題解決に向けた前向きな情報交換

生産者からも積極的に意見が出ていたこともこのイベントの特徴でした。トマトの1個1個を画像認識し、追肥や出荷予測のテクノロジーを導入している田中氏は「スマート農業で大切なのは『全体を最適化すること』。つまり生産からマーケティング、ロジスティクスなどトータルの流れがつながらない限り、現場では飛躍的な成果を出せないと思います」と話します。

少人数で約180haと大規模に農業を営む小野田氏からは「テクノロジーの進歩と現場がかみ合ってないと感じますね。興味ある技術があっても、現場の実証試験から始まるため1年経たないと良し悪しが分かりません。今は存在している技術から生産者が選ぶスタイルですが、マッチングができていない印象があります」という意見も聞かれました。とはいえ、生産者側は発信が上手くはないというのが2人の共通意見。新しいデジタルのツールを使いこなすためには生産者側も努力する必要があるし、企業側も積極的に生産者に提案してほしいと会場に伝えました。

BASF社のヘルド氏もこの課題を感じており、「スマート農業の第1歩は、農業従事者のニーズを直接聞くこと。生産性を上げるために現場で何が必要なのかを知ることが重要だと考えています」と話します。同じくBASF社のパレロシ氏は「農学や化学、ロボットなどそれぞれの領域を超えて幅広いデータを共有することができれば、生産者により正確な情報を提供できるようになるでしょう。それにより、生産者の負担が少なく天然資源を使い切らないような、持続可能な農業も実現できると考えます」と話しました。

モデレーターを務めた安並氏は次のようにまとめました。
「本日は各自の実体験を踏まえた話が聞けました。重要なメッセージは『日本でスマート農業を進めるうえで、誰かがレールを敷くのを待っているだけではダメ』だということ。農業者は経営像を強く持つことで、導入事例を見ながらいろいろなプログラムも導入できることでしょう」。

現状の技術はテクノロジーありきのいわば「シーズオリエンテッド」(開発者側の視点による方向性)で、農業現場に即した「ニーズオリエンテッド」(市場を踏まえた方向性)にはなっていないという、理想と現実のギャップ。今回のパネルディスカッションはこの現時点での最大の課題解決への第一歩として生産者の声を聞き、登壇者がそれぞれの立場から意見を交換し、前向きに解決していくことを共有した貴重な時間となりました。

グローバル企業が提案する「デジタリゼーション」

創業150年超のグローバル企業、それがBASF社

このパネルディスカッションを主催したBASFジャパン株式会社は、ドイツに本社を置き、1865年の創立以来80カ国以上にグループ会社および約11万5000人(2017年末時点)の従業員を有する”世界をリードする化学会社”です。ポートフォリオはケミカルからアグロソリューションまで幅広く、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。農業分野の事業を行うアグロソリューション事業部は約120の国・地域で、化学、種子、生物学、バイオテクノロジー、デジタルツール、土壌・プラントヘルスのソリューションを提供しています。2018年にはドイツのバイエル社の種子と農薬に係るさまざまな事業・資産を買収し、約4500人(うち40%が研究開発に従事)の社員がBASF社へ転籍。除草剤の『バスタ®液剤』やデジタル農業プラットフォーム『Xarvio®』(ザルビオ)を継承しました。

古くから農業分野に携わってきたBASF社の現状(2017年末時点)。

除草剤『バスタ®』は栽培現場の省力化に貢献

BASF社は日本とのつながりも1888年からと長く、日本法人のBASFジャパンは1949年に設立され今年70周年を迎えました。アグロソリューション事業部には除草剤の『バサグラン®』、『ゴーゴーサン®』など30年以上前から日本の生産者に使用されている製品があります。除草剤の『バスタ®液剤』もその一つ。日本では80以上の作物に登録があり、さまざまな栽培現場で使われています。

日本の生産者にもなじみのある除草剤のブランド『バスタ®液剤』。

『Xarvio®(ザルビオ)』によるソリューション

長く世界の農業に貢献してきたBASF社が近年特に力を入れるのがスマート農業の分野です。予察情報や圃場管理など農業の効率性を上げる技術のデジタリゼーション(新たなデジタル技術の活用により農業の効率化を図ること)を進めています。
BASF社は現在、世界で約3000人の研究開発スタッフと強力なデジタルポートフォリオを有し、農業に貢献しています。今年は日本でスマートフォンから画像認識アプリで雑草や病害虫を特定できる「Xarvio® SCOUTING」(ザルビオ スカウティング)、農薬の最適な散布タイミングなどが分かる圃場管理ツールの「Xarvio® FIELD MANAGER」(ザルビオ フィールドマネージャー)を展開していきます。

デジタル農業プラットフォーム『Xarvio®』は農業の作業効率を高めます。

デジタリゼーションが日本の農業を進化させる

BASF社がここまで農業のデジタリゼーションを推進するのはなぜなのでしょう。BASFジャパン株式会社 アグロソリューション事業部 マーケティング部 部長の野田信介(のだ・しんすけ)氏にその背景などを伺いました。

BASF社がデジタリゼーションを進める意義

「BASFはグローバルで事業を問わずデジタリゼーションに対して戦略的に投資を行ってきました。注力する分野は主に3つあり、市場における顧客との活動の改善、研究開発の効率化、製造・サプライチェーン分野における効率化とトレーサビリティの確立による信頼獲得です。これらの取り組みは農業界にも共通すると考えています。アグロソリューションの領域では2018年にバイエル社より事業・資産を買収したことでよりその基盤を強化することができました。農業分野においては天気や土壌、病害虫、農薬の情報などを組み合わせて、いつ生産者が農薬を散布すればよいかアドバイスするツールは生産者のサポートになると考えました」と野田氏。

BASF社の農業のデジタリゼーションは、まさにこのような思いから始まりました。「特に日本は生産者をはじめとする農業関係者の方々がこれまでに築き上げたノウハウが確立されていると思います。それぞれのノウハウを線につなげていくために、まずは課題を聞くという出発点として、パネルディスカッションを開催しました」。

「パネルディスカッションでは期待以上の具体的な話が聞けた」と話す野田氏。

パネルディスカッションでいろいろな意見を聞けたことに手ごたえを感じつつ、BASF社では生産者と対話しながら、また、関係者同士で連携をとる必要があると考えています。「完成された技術をパッケージとして与えるのではなく、一緒に課題解決をしなければなりません。当社の物を全部残そうとすると当然失敗します。当社は農薬知識の蓄積は非常に多く得意分野ですが、例えばシステムやより生産者に使いやすい発想はその方面が得意な方の協力が必要になってきます」

今後も対話を行いながら

BASF社はこれからも農業関係者の話を聞く機会を設け、現場のニーズに合ったソリューションを開発していく予定です。「デジタリゼーションはイベントでも議論されたように、農業産業構造における生産者の方々が抱える課題を解決したり、生産者の方々の希望を実現したり、農業分野におけるマクロ的な課題を解決する一つの可能性であると感じます。私たちだけでなく、連携をとるパートナーの視点を入れることで学ぶことは多い。将来的にはデジタリゼーション以外の新たな可能性にも期待したいですね」。
スタートしたばかりの日本のスマート農業。今後のデジタリゼーションを築き上げていく企業として、BASF社もまた走り出しています。


■BASFジャパン株式会社■
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町 3-4-4 OVOL 日本橋ビル 3 階
TEL 03-5290-3000

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※ ®=BASFの登録商標

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