プランターの防寒対策って必要? 比較実験で効果を知る【枯れ専かーちゃんのベランダ菜園】

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プランターの防寒対策って必要? 比較実験で効果を知る【枯れ専かーちゃんのベランダ菜園】

連載企画:枯れ専かーちゃんのベランダ菜園

プランターの防寒対策って必要? 比較実験で効果を知る【枯れ専かーちゃんのベランダ菜園】

最終更新日:2019年02月25日

野菜を自分で育ててみたいけれど畑を借りるのは少しハードルが高い。それならプランターで手間をかけずにプチ自給を叶えてみようと始めたベランダ菜園。寒い冬の間、野菜はなかなか育たなかったり、寒さにあてられてダメになってしまったりすることがあります。そのため畑では、トンネルを設置するなどの対策がなされていますが、ベランダのプランターにも防寒対策は必要なのでしょうか? そして、その効果はいかに? 簡単に比較実験を行いました。

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防寒対策の必要性を実感する

この冬、みなさんのベランダではどのような防寒対策をされたでしょうか? 

我が家では、ボヤボヤしている間に本格的な寒さがやってきてしまい、結局きちんとした対策をしないまま過ごしてきてしまいました。

ところが、まあ育たないわけです。「なかなか育たない」と何度ぼやいたことか分かりません。

で、日中の気温が10度を下回るようになった12月半ばになってようやく、やはり寒さ対策は必要だったと猛省。遅まきながら、防寒グッズを試してみることにしたのです。その簡単な実験の結果が、少し意外な展開になったのでご報告します。

プランターでできる防寒対策

防寒に使用できる資材は?

その前に、プランター栽培で行う代表的な防寒対策について簡単に触れておきます。基本的にはプランターや土を「覆う」ことで温度を保つのですが、覆うために使える資材の選択肢としては下記のようなものがあります。

防寒に使用できる資材

① 不織布
② 寒冷紗(かんれいしゃ)
③ 防虫ネット
④ ポリフィルム
⑤ ホットキャップ
⑥ 敷きわら・ヤシの繊維

ホームセンターや100円ショップで購入したさまざまなカバー用品

不織布は文字通り織らずに絡み合わせた布ですが、寒冷紗はポリエステルや麻、綿などを網目状に粗く織ったもの。園芸用の寒冷紗には白色と黒色のものがあって、防寒には白色、夏場の遮光には黒色を使います。防虫ネットは防寒用品ではありませんが、防風効果があるので何もしないよりは防寒になるとされています。

左から不織布、寒冷紗、防虫ネット。少しずつ素材が異なる

ポリフィルムはこれらに比べて保温性が高いとも言われますが、よく晴れた日中に蒸れてしまったり、夜間に放射冷却が進むと中の温度がかえって低くなったりすることもあるので注意が必要。対策として一部に穴が空いたフィルムなどもあるようです。

そのほか、ホットキャップは苗を育てる時などによく使われるドーム型の透明なカバーですが、角形でプランター全体を覆えるものもあるよう。敷きわらやヤシの繊維は土の表面を覆うもので、イチゴ栽培ではヤシの繊維がよく使われています。

不織布のプランターへのかけ方

支柱と不織布、支柱とポリフィルムなどがセットで販売されているものがあります。そうでない場合は、U字支柱などを別に用意して布やフィルムを上から被せ、端の方はクリップやゴム、針金などで留めておくと上手くいくようです。

U字支柱を立てて寒冷紗を張ってみた

防寒対策の効果はどのくらいある?

3種類のプランターで実験した

さて、これらの防寒対策は実際にどの程度効果があるのでしょうか?

すっかり対策が後手に回った我が家のプランターでは、もはやその正確な効果を検証することは不可能なのですが、代わりに新しく小さな苗を買ってきて、3つのプランターを使って簡単な実験を行いました。

ベビーリーフと三つ葉を3つのプランターに植えた

購入したのはベビーリーフと三つ葉の苗。それに、小さなプランターに被せられる簡単な防寒カバー。これは側面がポリフィルムで、天井部分が網目状になったものですが、上が開いているために保温効果はそれほど期待できないのではないかと予想していました。

カバー、プラスチックの支柱、ゴム紐がセットになっていた

苗をプランターに植え替えて、ちゃんと土に馴染むか少し様子を見てから実験開始です。この時点でけっこう苗が育ってしまっていたのですが、とりあえず1つのプランターはそのまま、1つのプランターにはカバーを被せてベランダに設置。

少しの間放置していただけで立派になってきた

防寒カバーをつけた様子

そして残りの1つのプランターは室内に取り込むことにしました。防寒対策とはいうものの、カバーをかける手間をかけて寒いベランダに置くくらいなら、常に暖かい室内に取り込んでおいたほうがもっと早く大きく育つのではないか。ふと浮かんだそんな疑問を確かめるための“リアルハウス栽培”です。

予想を覆される実験結果に

そして約3週間後。“ベビー”と言えないほど葉が育ったところで3つのプランターを比べてみました。

比較のため3週間ほど置いた後の様子

写真では分かりづらいかもしれませんが、防寒カバーをつけてベランダに設置したプランターが一番大きく育ちました。気温的に最も暖かい室内栽培が一番良く成長するのではないか考えていましたが、予想が外れました。

さらに、上から比べて見たときに「あれ?」と思うことがありました。

葉の色が違うのです。

屋外栽培と室内栽培で葉の様子が違う

屋外に置いた2つのプランターには、ところどころ茶色っぽい葉が混じっているのに対し、室内に取り込んだプランターの葉は薄い緑色のものがほとんどです。また、触った感触も屋外のものは肉厚でしっかりしているのに対し、室内のものは柔らかい感じ。同じ数の葉を収穫した時の葉の総量も違うと感じました。

各プランターの大きな葉から20枚ずつ刈り取ってみた

室内といってもベランダとガラス一枚隔てただけの日当たりの良い場所に置いていたのですが、やはり外と内では光の強さがずいぶん違うのでしょう。この実験の後、室内のプランターを外に出しておいたのですが、2週間もすると葉の色が変わってきました。

しばらく屋外に置くと葉の色が変わってきた(右)

防寒対策はいつまで?

今回は比較のためにプランターを1つ室内に取り込んでみましたが、室内に設置できるプランターの大きさには限りがあり、育てられる野菜の種類も限定されてきます。現実的には、やはりベランダに置いたプランターに防寒対策を施すのが一番良いのだと改めて確認できました。

この冬の本格的な寒さはすでに去りつつありますが、朝晩の寒さが残る4月中旬ごろまでは防寒対策が必要だともいいます。また、防寒の知識は春に向けての育苗にも生かせるかも。そんな野菜以上の収穫も得られた実験になりました。
 

◆冬の話はこれでおしまい。次回は春に向けて土の再生方法を考えるの巻。

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