FRP支柱『ダンポール®』は丈夫で使い勝手の良いロングセラー
全国各地の農業現場において、トンネル栽培の骨組みなどに使われるFRP(Fiber-Reinforced Plastics=繊維強化プラスチック)支柱。業界で約7割のトップシェアを誇るのが、宇部エクシモ株式会社の『ダンポール』です。
樹脂加工技術に秀でた宇部エクシモ
同社は1966年に宇部興産株式会社と日東紡績株式会社との出資により、宇部日東化成株式会社として設立されました。現在は宇部興産株式会社のグループ企業の一つとして、光通信ケーブル用資材といった工業製品など、50年超におよぶ独自の高度樹脂加工技術を活かして事業を行っています。特に水産分野では均質で耐久性の高い海苔養殖用FRP支柱が出荷350万本を超えるベストセラーにもなっています。こうした技術を生かして生産されるロングセラー商品の一つが、農業分野で愛用されている『ダンポール』です。
『ダンポール』が選ばれる理由とは
『ダンポール』はその使い勝手に特長があります。この製品は同社独自の連続引抜成形技術により作られた細径のポールで、補強繊維の外側を特殊樹脂で被覆している特殊多層構造FRPです。このため表面が滑らかで手にやさしく安全性が高いほか、耐腐食性に優れています。また、高い復元性があるため、折り曲げても元通りにまっすぐ戻ります。さらにプラスチックのため、同じ形の鋼線・鋼管と比べて半分以下の重さしかありません。
軽く、安全性が高く、さらに丈夫。運びやすく設置もしやすいため、農業従事者にとって農作業の負担軽減にもつながっています。
全国では多種多様な使い道が
主に農業分野でトンネル栽培用の支柱や園芸用の支柱として使用されている『ダンポール』。基本的には曲げて使用する場合がほとんどです。
一方、北海道ではちょっと特殊な使われ方をしていることをご存知でしょうか? 北海道、特に帯広・北見エリアではその広大な農地の消毒・除草剤散布時の目印用ポールとして使われているのです。広大な農地では、広い範囲を効率的に散布できる「ブームスプレイヤー」という農機が使われています。散布用のブームの長さは数メートルから長いものでは数十メートルにも及びます。そのため散布範囲やルートをまっすぐ進むための目印として『ダンポール』を曲げずまっすぐに、数メートルごとに立てていました。
ただ、これまでの緑、青、黒色では農地に紛れて見づらいという難点があったことから、生産者から「見やすい色がほしい」という声が寄せられていたのです。
新色で広がる、”アカ”るい農業
このような農業現場からのリクエストにより、宇部エクシモでは2017年末頃から新色の開発をスタート。新しい色には、緑色を基調とした農地の中でも目に留まりやすい「赤」が選ばれました。従来のFRPとしての性能はそのままに特殊樹脂の部分に赤を採用。待望の新製品は2018年8月末に発売されました。
広がる使い道
農地でも目立つ赤い色は、特に広大な農地では視認性が抜群です。もちろん北海道のように目印用ポールとしてではなく、トンネル栽培の支柱として作物を支柱の色で区別するといった用途も考えられるかもしれません。さらに「地籍調査など測量時の目印用としても採用されている」と発表するなど、その使い道は可能性に満ちています。
幅広いソリューションの提案へ
北海道で大規模農業を営む生産者にとっては、待ちに待った登場。今後の作業には大いに役立つことでしょう。発売して約半年ですが、北海道では早くも口コミで広がっているようです。そして北海道だけではなく、この記事を読んだ全国の大規模生産者が”赤い『ダンポール』”を立てて使う日が来るかもしれません。
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