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年中無休から“休みを取れる”酪農へ-。大地の恵みと共に生きる『酪農ヘルパー』という仕事

年中無休から“休みを取れる”酪農へ-。大地の恵みと共に生きる『酪農ヘルパー』という仕事

『酪農の町』として知られる岩手県葛巻町。127年の歴史を誇るこの地の酪農業は、乳牛を中心に発展し、現在では約1万2000頭もの牛が豊かな自然の中でのびのびと育っています。そんな町の産業を支えているのが『酪農ヘルパー』の存在。長らく休みが取れないとされてきた酪農家の仕事をサポートし、ゆとりある酪農経営と地域の畜産業振興の一翼を担っています。生き物と向き合うヘルパーの活躍の姿を追い、『100年先まで持続可能な酪農業』を目指す葛巻町の魅力に迫りました。

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東北屈指の酪農郷『くずまき』ってどんなところ?

岩手県の東北部に位置する葛巻町は、標高1000m級の山々に囲まれたミルクとワインとクリーンエネルギーの町です。人口約6千人に対し、牛の数は約1万2千頭という数字からもわかるように、酪農を主産業に発展してきました。

「冷涼で平坦な土地が少ない葛巻町は、野菜や米などの農作物が育ちにくい環境です。1892年に乳牛のホルスタインを牧草地に放したことをきっかけに酪農が盛んになったと言われています」とは、葛巻町酪農ヘルパー利用組合の大上一雄組合長。1975年には北上山系に大規模な畜産団地を開発し、以降、公共牧場であるくずまき高原牧場を中心に地域資源を生かしたまちづくりが行われてきました。

しかし、近年は人口減少や後継者問題などによる深刻な労働力不足が課題となっていると大上組合長は言葉を続けます。「酪農は家業として代々受け継がれてきました。しかし、労働力が不足したことで高齢化が一気に進み、収益が得られず廃業を余儀無くされる酪農家も。畜産業のなかでも休みが取れない酪農業に就こうという人も少ないため、労働力の確保は大きな課題となっていました」。
こうした負の連鎖を断ち切るためには新たな労働力の投入が必須。『酪農ヘルパー』はまさに酪農の救世主として誕生しました。

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町の酪農について語る大上組合長

酪農ヘルパーの根底にあるのは「助け合い」の精神

聞きなれない『酪農ヘルパー』という仕事。どのような仕組みで仕事が成り立っているのでしょう。
「酪農ヘルパーは搾乳、哺乳、餌やり、牛舎の清掃などを酪農家に代わって行います。酪農ヘルパーに依頼することで酪農家は定期的に休みを取ることができ、肉体的・精神的にゆとりを持てるようにすることが目的のひとつです」と大上組合長。かつては生き物である牛を扱うために家を空けることができず、「休みが取れない仕事」の代名詞とされてきた酪農業。大上さんが組合長を務める『葛巻町酪農ヘルパー利用組合』はヘルパーの出役をおこなう事業で、利用者は組合を通してヘルパーの派遣を依頼。ヘルパーは組合に所属する職員として採用されるため、各種保険も完備されています。

「仕事として確立している酪農ヘルパーですが、もともとはこの地に根付いた助け合いの精神があるとわたしは考えます。冠婚葬祭や病気などで搾乳ができない時は、同業者が手伝いにいくことは当たり前。それが発展したのが酪農ヘルパーです」。と、語る大上組合長自身も、ヘルパーとして同業者の牛舎を手伝った経験があるそうです。
現在、16名のヘルパーが活躍する同組合。ヘルパーの活躍により労働力不足が解消すると共に、休みを取ることができると多くの利用者に喜ばれています。しかし、新たな課題も浮き彫りに。「利用者は年々増えているのに対し、ヘルパーが足りていないのが現状です。共に葛巻の酪農を支える仲間を育成することが今後の課題です」。

100年先まで持続可能な酪農の実現に向けて


専任ヘルパーとして働く木戸場真紀子さんは福島県会津若松市の出身。農業栄養専門学校を卒業後にヘルパーという仕事の存在を知り、葛巻町にやってきました。組合での研修後、現場に出て感じたのはコミュニケーションの重要性と語ります。
「酪農ヘルパーの仕事は酪農家さんと関係性を築くことから始まります。ひと口に搾乳といっても酪農家さんごとにやり方や時間は異なるためそれらをしっかり理解し、酪農家さんに安心して任せてもらえることが大切」。生き物である牛を他人に任せることはできないという責任感から酪農家さんによっては壁を感じることも。しかし、真摯な姿勢で仕事と向き合うことで、やがて信頼関係が築かれていきました。

「嬉しかったのは、家族で旅行に初めていくことができた、数十年ぶりに映画を観にいくことができたという酪農家さんたちの笑顔です。生き物が相手の酪農は家を一日空けることもできず、その労働環境が後継者問題の大きな課題となっていました。私たちヘルパーの存在が“酪農でも休みを取ることができる”という新しい酪農業のあり方を示し、若い酪農家が育つ環境になればいいなと思っています」。
葛巻町が目指すのは『100年先まで持続可能な酪農』。働き方そのものを変えることでそれは実現すると力強く木戸場さんは語ります。

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酪農ヘルパーの仕事について醍醐味を語る木戸場さん

「葛巻の魅力を一言で表すのは難しいですね。それだけこの街にはたくさんの財産があります。四季折々の自然が織りなす風景と風力やバイオマス、太陽光などの自然エネルギーで営む生活はストレフリー!また、牛の出産にも立ち会うこともある酪農ヘルパーは、命と向き合う仕事です。自然豊かな環境とやりがいのある仕事のおかげで人間的に成長できていると実感しています」。
「酪農は確かに大変な仕事ではありますが、それ以上に “やりがい”という大きな魅力があります。牛を飼う以上に面白いと感じるのは、生産の過程を体感できるということ。酪農の知識は全くないという非酪農の方でもやる気と元気があれば大丈夫。経験豊富な酪農家さんと共に、私たちがしっかりサポートします」。
葛巻に移住し、結婚、出産を経験した木戸場さんは、この地で人間本来の暮らしを実感していると、充実した笑顔で語っていました。

木戸場さんのように専任ヘルパーとして採用されると、社会保障や有給休暇、退職金、専用の社宅など福利厚生を受けることも可能。町としても酪農ヘルパーを支援する動きがあり、働きやすい環境が整っています。
「豊かな自然の中で暮らしたい」「生き物に触れる仕事をしてみたい」-。こうした思いを抱えている方はぜひ、仕事の選択肢に酪農ヘルパーを加えてみてはいかがでしょうか。


なお、葛巻町酪農ヘルパー利用組合は2019年7月6日に東京都で開催される『マイナビ就農FEST』に参加します。お気軽にお立ち寄りください。

詳細はこちら

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葛巻町酪農ヘルパー利用組合
岩手県岩手郡葛巻町葛巻9-35-7
TEL:0195-66-2039
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